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ライバルポジの女の子は何か変。

作者: 田中の一癖

ライバルポジ、大体主人公を強化する煽て役。言っちゃ悪いが何か地味だ。

そして、何か僕にもいつの間にかライバルポジの人が出来てた。

夏目雅

人懐っこい愛されキャラで割りとボーイッシュな運動系の美少女だ。

幼稚園からの中で所謂幼馴染みなのだが昔からことあるごとに勝負を挑まれる。

それも些細な事から大事な場面でも彼女は僕に勝負を挑んでくる。

一回を除いて全ての勝負に情け無用に勝ち進んでた。

だが、そんな雅の様子が最近おかしい。

人の目とか気にする奴ではなかったなに最近はメイクとか制汗剤とか使い始めてる。

もしかして彼氏かな?少し寂しいけど他ならぬ雅の恋煩い、僕が叶えてみせる。

まずは雅を家に呼ぶ

それとなく雅に好きな人がいるかを聞く。

誘導尋問でその招待を炙り出し、陰ながら応援する

まさに完璧な作戦これは間違いなく行けるだろう。


さっそくLONEで雅に『今度家に来てよ、久しぶりに勝負しない?』と誘いすぐに既読がつき返信が来る

『晴がボクを呼ぶだけではなく勝負を挑むって、も、もしかして何か心の準備したいた方が良い感じっすか?予定、明日空いてるので明日がいいっす!』

この後輩口調も愛される要因なんだろうな。

そう思うと勝負してボコボコにしていたのが懐かしいく感じる。

「はぁ、僕も彼女作れたらなぁ」

あっ!そうだ雅が彼氏作りやすい雰囲気を作るのも親友の役目だよな?



「はーる!来ましたよ!今日はなんの勝負を?」

ニヤリと笑い心底で掛かったなマヌケと思いつつ何時も通りイカサマをしまくる。

悪いが僕は負けるのが嫌いなんだ。

「うわぁぁ晴手加減してくださいっす、鬼!悪魔!」

「ふふふ、勝てば良かろうなのだ」

「…じゃ次で勝負が決まるんすね…」

「いや、もう勝負ついているようなものなんだけどね?」

まさに圧勝、雅は負けると勝負を伸ばすので容赦なく叩きつける。

「勝負の報酬として好きな人いるのか聞いて良い?」

「い、良いっすよ…まぁ、その…一応居ます…」

やっぱり雅にも春が来たんだな

しみじみとしていると「ああ、もう次の勝負!」と言われ、それでもボコした。


正直、僕はその時天狗になっていたのだろう勝者が勝者の内容を決めて良いルールが無くても勝てると図に乗っていた 

「次の勝負は雅が決めて良いよ!」 

こんなセリフが後に後悔することを知らずに

「本当っすか?…じゃあ、手繋ぎゲームとかどうすか?」

「手繋ぎゲーム?ああ、昔やったやつか」

「お、覚えててくれてたんすか?えへへ、嬉しいっす」

手繋ぎゲーム。じゃんけんして勝った人が相手の手を握り、握る方は30秒間相手に手を離されなければ勝ち、逆に手を離されたら逃げの勝ちというシンプルなゲームだ。


「よーし、じゃんけんポンッ!」

「あーいこでしょ!」

ま、負けた。

でもこのゲーム逃げる方が有利なんだよな、ちょっと手加減してやるか

「やったー、勝ったっす。じ、じゃ晴、手、握りますよ」


柔らかく細く少し暑い手が僕の手を握った。

「…ねぇ晴、もし10秒じゃなくて10分にしませんか、それで晴が負けたら私の言うこと何でも一つ聞いてください」

「いいの?10分って絶対僕が勝つけど」

「良いんですか?」

「あ、あぁ良いよ」

何か威圧感?が出てるな。

「なら、時間ちゃんと測らないとっすね」

「ん?ああそうだな、てか、何時も図って無いのに急にどうしたんだ?」

「この勝負だけは……」

ん?まぁ良いか

「なら、レディファイ!」

「ッ!!」

よし、さっさと手を抜い……抜けない?

あれ?昔はあっさり抜けたのになんで?

チラリと雅の方を見る。

雅の顔は何時もの雅ではなく獣のような瞳で爛々と僕を見ていた

「ひっ!?」

それに恐怖を感じるも手は一向に離れない

ドンドン雅との距離が強制的に縮められついには瞳がぶつかってしまう距離まできた

「力…強くなり過ぎてない?昔はあっさり抜けたのに」

あくまで平然を装い心の隙を作ろうとする

しかし、雅は変わらない。

相変わらず獣ような瞳が僕の目を貫くばかりだ。

「…ふ、ふふふ、アハハ…晴はもうボクには力で勝てないんだぁ、そっかぁ…」

「み、みや…?」

様子が急変したことに本当に雅なのか分からなくなっていた。

「晴、男の子なのに女の子ボクに勝てないんなんて恥ずかしいね?ほら、負けちゃお?ボクにもっと可愛い姿みせて」ハァハァ

「ちょうし、乗りすぎっだ!」

うぐぐぐぐと手を引っ込めようとしても万力の如くの力で絶対に離さないという意思を感じる。

不味い不味い不味い…調子乗ったのは僕の方だった。

繋いだ指が絡まり少しいやらしい手繋ぎになっている。

「今まで頑張って頑張ってか弱い女の子を演じて来たのに…晴は酷いっすあんなの送って来られたらもう襲うしか無い…♡」

「……ッ!!」

ぐぬぬぬ抜けない、ヤバっ!もう10分経つ

ピピピピピ


「はぁはぁはぁ、もう疲れて」

「晴?なに言ってるんすか、晴は今から私と○○○○するんすよ、今から来週の月曜日の朝までずぅーと晴のこと、分からせ♡しちゃいます♡悪い雅てわごめんなさいっすね」

「○○○○?なにそれ、というか雅ちょっと怖い」

「大丈夫っすよ。とっても気持ちいいことっすから。脳をぐちょぐちょにしちゃう程混ざりあって…えへへ」


「に、逃げないと」

「どこ行くんすか?流石に逃げられると悲しいっす、まぁ、逃がすつもりはないんすけど、ほーら捕まえた♡」

「み、雅?今までボコしたのは悪いと思っているからさ、辞めよ?」

「もう遅いっす♡じゃあいただいちゃいますね」

「あ、ああ、だ、誰か」


アアアアアアアアアアァァァァ


月曜日の朝まですっぽりされた



『雅、実は僕、彼女が出来たんだ!この人(同じ図書委員の人に許可貰った)なんだけどさ。彼女って良いもんだからさ雅、雅も、彼氏作ってみたらどう?』

図書委員の人も同じ穴の狢なので解放された後干からびた状態で第二開戦…干からびちゃう~

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