二百八十話 幕間二十九 ふたりのおにいさんと、だいぼうけん!
※主人公とは別のプレイヤー、ステラ視点です。
(幕間十一、幕間十五と同じプレイヤーさんです)
【シードリアテイル】をあそびはじめて、もうすこしで、一週間!
パルのまちは、とってもひろくて、いろんな人たちがいて、いつもいっぱいあたらしいものが、みれるの!
エルフのさとは、自然がいっぱいだったけど、ここはお家がいっぱい。
お石の道を歩くだけで、音楽になるのがふしぎで、はじめてきたときはずっと音をきいてたけど――きょうは、とおくに冒険をしにいくの!
「あのね。森のおくにいる、緑色のくまさんを、みにいきたいの」
『いっしょに、みにいく~!』
水色のせいれいさんとおはなしをして、くまさんがいる森にある、緑色の木の実をとるお仕事をうけて……しゅっぱつ!
草原をがんばって走って、森のなかにはいってから、オオカミの魔物さんにみつからないようにかくれて、さいしょは木の実をさがす。
でも、やっとみつけた木の実は、高くて大きな木のうえにあって……。
「どうしよう……」
『まほう、とどかない~!』
「うん……」
水色のせいれいさんといっしょに、こまって木の上の緑色の実をみつめてたら。
「――どうした? 迷ったのか?」
「っ」
心配そうな、男の人の声がきこえて、びっくり!
うしろをみたら、おおきな弓をせおった、かっこいいエルフさんがいた。
きれいだけど、かっこいいおにいさんは、わたしを心配しておはなししにきてくれたみたい。
このおおきな木のうえにある、緑色の実をとりたいっておはなしをすると、弓のおにいさんもちょっとだけ、かわらなかったお顔をこまったお顔にして、いっしょにみあげてくれた。
二人と、せいれいさんとでこまってたら、こんどはあのやさしいおにいさんがきてくれて、またびっくり!
あたたかくて、やわらかいお声の、とってもきれいなエルフのおにいさんは、前にわたしがエルフのさとでころんだときに、助けてくれた人!
弓のおにいさんといっしょに、やさしいおにいさんに木の実のことをおはなししたら、すぐに木のうえにのぼって、せいれいさんの魔法? をつかったあと、カラをわってなかの実をとってくれた!
弓のおにいさんが、おとなりですごくびっくりしてたけど、わたしはやさしいおにいさんがすごい人だって知ってるよ。
たから、やっぱりすごいなっておもうだけで、びっくりしなかったの。
でも、やさしいおにいさんのお耳でゆれてるかざりが、星のカケラだってわかったときは、びっくりしたよ!
やさしいおにいさんも、星魔法をつかえるんだって!
だから、緑色のくまさんをみせてもらったあと、やさしいおにいさん――ロストシードおにいさんにおねがいして、パルのまちのちかくにある星の石まで、つれていってほしいっておねがいしてみた。
ロストシードおにいさんは、いっぱいおどろいたりこまったりしたお顔になって、わたしはダメなおねがいをしたのかなっておもったけど、それはちがったみたい。
今のおはなしを、弓のおにいさん――シルラスおにいさんにおはなしすることが、ネタバレだからダメだって、ロストシードおにいさんが教えてくれた。
つぎにおはなしするときは、気をつけないと……!
でもそのあとは、ロストシードおにいさんとシルラスおにいさんもいっしょに、星の石のところまでいってくれて。
ロストシードおにいさんと星魔法をつかったら、魔物さんがさいしょからいなかったみたいにすぐにきえて、またびっくり!
星の石に〈星の詩〉をうたったあとは、サロンのことを教えてもらって、ロストシードおにいさんがはいってるサロンの人たちと、あしたおはなしすることになったの!
夜なのにおそくまであそんで、ちょっとつかれたけど。
でも、あしたがすごくたのしみ!!
それにそれに!
やっぱり、ロストシードおにいさんとシルラスおにいさんにあえて、うれしかった!
――あしたがはやく、きますように。
※明日は、
・十二日目のはじまりのお話
を投稿します。
引き続き、お楽しみください!




