登場人物・用語紹介
【登場人物】
〇瑠璃原深色/アクアランサー
高校三年生の女子高生。修学旅行でハワイから戻る途中、飛行機事故に遭ってしまい、海上を漂流していたところを、言葉を喋るシャチのクロムに出会う。クロムに海の中を案内され、海底王国アテルリアの秘宝である黄金三叉槍の眠る神殿に案内されるが、そこで槍を狙う海賊たちの襲撃を受けて重傷を負ってしまう。しかし三又槍の力で復活し、海底にあるアテルリア王国の守護神アクアランサーとしてクロムと共に海の世界を駆け巡ってゆく。
〇クロム/リトルオルカ
漂流する深色を助けた雄のシャチ。如月博士の脳波実験により、人間の言葉を話すことができるようになった。地上の世界にとても興味があり、好奇心旺盛で言動も子どもっぽい。三又槍の力によってシャチ人間の姿となり、深色と共に海や地上の世界を冒険する。父親と母親はシャチだが、過去にクラーケンの襲撃を受けた際に両親を亡くしている。基本は温厚で優しい性格だが、怒らせると牙を向いて襲い掛かってくる。深色に負けないスピードで泳ぎ、鋭い牙は鋼鉄をも噛み砕く力を持つ。
〇アッコロ/メカオクトパス
アテルリア王国に反旗を翻す組織「アイギスの盾」の一員。黒いアーマースーツに身を包み、アーマーの背中から生えた四本の機械の脚は、アクアランサーの深色を軽々と投げ飛ばす力を持つ。初めて出会った時は深色と敵対するも、真摯で無垢な深色と接したことで、敵対関係でありつつも徐々に心惹かれてゆく。深色から「コロちゃん」と呼ばれている。
〇ヴィクター・トレンチ
反王国組織「アイギスの盾」の首領であり、潜水艦「モビィ・ディック」に乗り込む寡黙で冷徹な艦長。しかし潜水艦乗りとしての腕は確かなもので、地上人と海底人の乗組員を一つに束ねるカリスマ性を持ち、アッコロも彼に対し最大の敬意を払うなど、乗組員の誰からも認められている。
○ゾルゲン
「アイギスの盾」の一員であり、潜水艦「モビィ・ディック」の修理や改造、兵器開発などを受け持つ何でも屋。その腕は確かなものだが、いつも不気味な笑みを浮かべているため、アッコロからは良く思われていない。
〇アメル・ドランジ54世
七つの海で最大の海底王国「アテルリア王国」の第五十四代目国王。外見は立派だが、国王とは思えない程に傷付きやすく、また感情任せに声を荒らげて止まらなくなるなど、理性に欠けるところも見られる。王国にとって目の上のたんこぶである組織「アイギスの盾」の撲滅を目指している。
〇ランド・キルドール
アテルリア王国軍親衛隊所属のパトロール艦「ムーンテラピン」の艦長。国王とアクアランサーに忠誠を捧げており、「アイギスの盾」の旗艦である潜水艦「モビィ・ディック」の発見と撃破に心血を注いでいる。
〇キリヤ
深色がなる以前にアクアランサーであった前任者。百年の封印から解かれたクラーケンを討伐しに出掛けたものの、敵前逃亡して行方をくらませてしまう。そのせいでクラーケンは自由の身となってしまい、海のあちこちで不吉な現象が目撃されるようになった。
〇如月海女子
特任機関「ピュグマリオン」の海洋調査団代表であり、海底研究所「クラムタウン」の所長。特殊な脳波を使った実験でシャチのクロムやシロイルカのマシロに人間の言葉を覚えさせた。クロムやマシロにとっては生みの親のような存在。いつもパレオの上に白衣を着た姿で研究所内を歩き回る変わり者で、時折見せる子どもっぽい仕草や態度ゆえに、クロムとは息ピッタリである。
〇マシロ
クロムと同じく、人間の言葉を話すことができるシロイルカ。クロムと違い、まだ言語能力が未熟なため、カタコトな人間語を話す。深色が一目惚れするくらいに可愛らしい。
〇クラーケン
百年に一度目覚め、七つの海だけでなく、地上にまで厄災をもたらすと言われる巨大な海の邪神。これまで、百年に一度目覚める度に、任命されたアクアランサーが出向いて再び百年封印させるという繰り返しによって海の平和は保たれてきた。
〇カナたん・マユっち・ミヤぴー
修学旅行帰りの飛行機で深色と一緒だった仲良しクラスメイト三人組。しかし、事故に遭って離れ離れになってしまっていた。カナたんは映画監督、マユっちは学校教師、ミヤぴーはファッションデザイナーを目指している。
【登場メカ・艦船・その他用語】
<国名・組織名>
〇アテルリア王国
七つの海で最も強大な力を持つ王国。国王はアメル・ドランジ54世。首都は七色の都市「アステベル」。中央には国王の住む「ロシュメイル城」がある。
〇アクアランサー
アテルリア王国の守護神であり、王国から一人のみ「選別の目」によって抜擢される。一度任命されると、その後百年間、王国の守護を担い、最後には百年に一度目覚めるクラーケンと戦い、再び封印しければならない。王国の英雄であり、国の象徴でもある偉大な役職である。
〇反王国組織「アイギスの盾」
アテルリア王国に反旗を翻す武装集団。海賊行為を繰り返して勢力を拡大。主な拠点はトレンチ艦長の指揮する潜水艦「モビィ・デイック」号。
〇特任機関「ピュグマリオン」
海底研究所「クラムタウン」を拠点とし、海の生態系や海底の地質調査、それに関する実験や研究、装備開発を行う組織。しかし裏では、世界中の各海域を随一監視し、海で発生する災害や海難事故等を未然に防ぐ特殊機関として機能する。
〈艦船・メカ〉
〇モビィ・ディック
ヴィクター・トレンチの指揮する巨大原子力潜水艦。元々はアメリカ海軍の原子力潜水艦だったが、海底人の高度技術を取り入れ、通常の何倍も深く速く航行できるようになった。
〇カシャロット
特任機関「ピュグマリオン」の所有する大型潜水艦。主に人命救助のために使用される。潜水艦内部にヘリコプターの格納庫がある。
〇ムーンテラピン
アテルリア王国軍親衛隊所属のパトロール艦。ウミガメのような形をしており、王国の最新兵器であるステルス対空ミサイル「トビウオ」や、超高性能レーダー「鷹の目」を装備している。
〇チョウチン号
新しいアクアランサーの任命式を行うためにアテルリア王国の首都を飛行したイベント船。船体下部がガラス張りになっており、中央に演説台が設置されている。
〇ドンガメ
王国へやって来た深色たちをロシュメイル城まで運んだ小型潜水艇。カブトガニのような形をしている。
〇タコツボ
アテルリア王国軍の使用する多脚戦車。強力なレーザー砲を搭載している。外見はずんぐりむっくりしていて格好悪い。
〇多脚アーマースーツ
アッコロの装着する強固な黒い鎧。背中からは四本の機械の脚が生えており、巨大なヘルメットのバイザーからは超高熱のレーザーを撃つことができる。