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残念世界の残念勇者   作者: XT
40/96

魔王編 ㊵

2日目の登校だ。

下駄箱には、手紙が入っていた。

アイリス達の、イベントクリアの為の手紙だ・・が、送っただけでクリアにならないらしい。俺が返事をする事、YESならポイント2倍だそうだ。


マオの手紙。

「ケイン~先輩~好きです~」

マオは理事長だ。GPは必要ない。


ターナとハウルの手紙。

「あいらぶゆー」

「魔獣王の嫁に成れ」

2人でやり合え。俺を巻き込むな。


アイリスとアリッサからだ。

「パパ!愛してる!放課後、裏山で待ってる!」

「婿殿!愛してますわ!放課後、体育館倉庫で待ってますわ」

ブッキングした。

俺がギルバと遣り合っている間、打ち合せをしてたよな?


「みんな青春だぞ。セレスからは来なかったかだぞ?」

ああ、来てないな?

アイツの事だから、パンツに書いた手紙を、手渡ししようと考えているんだろう。


教室だ。生徒は、1歳から800歳までの8人。

「ケイン・・・私思うぞ。これって過疎した村の分校だぞ」

言いにくいことをサラッと言う。これがアリスだ。


「ケイン、いいかしら?手紙を渡したいんだけど、受け取ってくれる?」

予想通りだ。

「脱ぐから待っててね。焦っちゃダメよ」

エロいおネェさんを、地で出来るのがセレスだ。

セレスは服を脱ぎ捨てる。

「体中に書いてもらったの。私の想いよ、舐める用に読んでね」

想像の斜め上だった、って言うか、耳なし芳一か?


「はいはい。皆さん、席についてください」

ティナ先生だ。

「本日は抜き打ちテストを行います。テストの点数が、そのまま貰えるGPになります」

昨日聞いたが、後で考えたら試験範囲が分からない。充分、抜き打ち効果が出ていた。

「問題は10問です。各10点で、すべて4択。赤点は30点以下です。赤点を取ると、ペナルティーが待っています」

なになに?どうせ変な問題のはずだ。


Q1 女神ティナは眼鏡をかけると、どうなりますか?

 1、教師 2、ウルトラセブン 3、メガネっ子 4、変化なし

予想通り。変な問題だが、簡単だ。


Q2 女神ティナはヴィーナス家の何女?

 1、長女 2、痔女 3、三女 4、痴女

楽勝だ。が、味のあるひっかけ問題だ。

        ・

        ・

        ・

Q10 女神ティナは加護を掛ける時、00の加護と言います。00に当てはまる言葉は?

 1、女神 2、神 3、買い物 4、天


パーフェクトだ。100点満点間違いないな。         

「難しかったね~全部~感で書いちゃったよ~」

「1つだけ当確。後は感」

「記憶にはあるのですが、どれも自信ありませんわ」

「幼稚園児には無理だよ」

確かに、試験後の教室での一コマだが、マジで分からなかったのか?

登場人物なら、ちゃんと読んでおけ。


「では結果発表です!第8位!ターナさん、ハウル君、まさかの0点です!」

「うそ?ティナのパンツは何色?は、あたりのはず。ノーパンしかない」

「ハズレです。女神は白以外は付けません!アイリスさんと一緒にしないように」


「ケインは自信あるかだぞ?」

勿論だ。ティナの事なら完璧だ。

「なら私も完璧だぞ。ケインの見て回答にしたぞ。夫婦は一心同体だぞ」

それ?カンニング?

「ターナさんとハウルさんには、罰として、感想文の提出です。【残念世界の残念勇者1~41】を読んで、提出してください」

「もう読んだ。最低」

「私も読んでいる。なんだこれは?」

お前ら退学だ。


「6位、セレスさん40点です。もう少し私をちゃんと見て居ましょう」

「5位、アリッサさん、アイリスさん、60点です。合格です。60GPが進呈されます」

いよいよ俺達だ。

「1位の発表です!ケインさん、アリスさん、マオさん共に満点!『女神ストーカー』の称号と、100GPが送られます」

そんな称号いらない。



「続いては、社会科見学です。ビックイベントなので、イベ完了時に150GPがもらえます。秋のGP放出祭、第1弾です。レベルが21に成ると、ゴールドでお得なアイテムの購入ができるようになります。皆さん頑張ってレベルを上げましょう」

「ケイン、レベル21に成ると、レベルもゴールドで買えるぞ」

「はい。課金者は有利にゲームを進められます」

やはり、ネトゲだ。



「ここが大広間だ。各種催し物や、日曜バザーなどで使う部屋だ」

「違いますわ、玉座の間ですわ。一番神聖な部屋ですわ」

「ここが、プリンセスの部屋だ。タンスにベットなどがある」

「違うぞ。ここは物置だぞ」

社会科見学は王宮見学だった。案内はレナだが、間違いだらけだ。

「ここがケインの部屋だ。エロ本の隠し場所は、ベットの下に3冊。本棚の裏が5冊だ」

後で覚えて居ろ。

「最後に、王宮の秘宝を見てみよう。800年前、ケインが河童を襲う絵だ」

ぐれるぞ。


「本日は此処までです。現地解散します。また明日のログINをお待ちしています。明日のイベントは、GP放出第2弾。体育祭です」

放課後は無く、本日が終了した。


「皆さん、ここからは勇者チームとしてのお話です」

眼鏡を外すとティナは、教師モードから女神モードに変わった。

「あの眼鏡が教師で良いぞ」

「めがねも、めがみも大して変わらない」

まぁ、そ言うな。ティナの拘りだ。


「姉がカモミールを、専属保護指定世界に認定しました」

専属?保護?

「はい。危険な状態の世界を、保護するシステムですが、専属の場合は、特定の機関、または特定のグループが保護を担当します」

「カモミールは危険の塊だぞ。昔から危険な状態だったぞ」

「魔王による危機は、勇者の担当なので、保護認定は出ません。今回は、パルムチームの件で、認定されたと思います」

「で?専属って言うのは?」

「はい。ヴィーナス家が、カモミールの保護を行います。なので、何でもアリです」

「ティナのおねぇさんが守ってくれるの?偉い人だよね?仲良くしないと!」

「大女神二人だよね~安心だね~」

「魔王倒したようなもの」

「あ!魔王はダメです。魔王は勇者さんの担当なので、姉は手が出せません」

「あくまでパルムチームだけ・・と言う事か?」

「はい。担当は私なので、私が窓口になり、無茶な加護やアイテムを使えます」

「ティナ様が無茶な加護って・・どうなりますの?」

「ドジでは済まないぞ。世界が滅ぶぞ」

「大丈夫です。以前は、歴史を封じるために、自分の加護を使っていました。大量の加護を使うことで、他の加護の精度がガタ落ちでしたが、歴史が公開されたため、加護は天界がやってくれます。私の加護の精度は、格段に上がりました」

そう言えば、最近やらかしてないな。

「だぞ。今まで負荷を掛けた状態だったかだぞ?」

「はい。あの空間の保護には、多くの力を使っていました。過剰加護状態なので、たまにミスが出ていました」

・・・あれをたまに・・か。まだヤバい気がするが、以前よりはマシと言う事だな。


「これで、パルムたちと戦う時は、絶大な加護を使えます」

「例えばだぞ?」

「はい。アリスさんの氷属性ですが、最大魔法は『絶対零度』です。姉に言えば、これが使えるようになります。アリッサさんは『絶対熱』です」

「凄いスキルですわ。幻級のスキルですわ」

「パパ!ママ!私、頂点を極めそうだよ!」

「だぞ・・・私が絶対零度だぞ?」

「俺にも幻級がもらえるかな?なんか、勇者らしいのが欲しいと思っていたんだ」

「はい。早速お願いしてみます」

幻級のスキルか?レベルはマイナスだが、幻級なら・・だよな。



翌日

「何でここに居る?」

「なんで、こんなことをしておる?」

「失われた学園生活の補填だ」

「お主たちには、やることが他にあるじゃろう!」

体育祭当日、俺たちの前に現れたのは、ヒロミ爺さんだ。

「体育祭には人数が少ないぞ。応援を呼んだぞ」

昨日、天空のカギを貸せと言うから渡したが、まさかこいつを呼んでくるとは。

「ケインさん、楽しいイベントにお招き、ありがとうございます」

アヤメさん。

「学校ですか?私も昔を思い出しました」

冬彦さん?だったか?山彦さんだったかな?


「どうだぞ?ヒロミ爺さんも参加するだぞ。私たちの学校は、午前中だけだぞ。体育祭は50分間だけなんだぞ。開会式、閉会式と1種目しかできないぞ」

授業時間と変わらない体育祭だ。

「馬鹿を言うな!わしはこんな茶番に付き合うほど、暇ではないわ!」

「あら、おじい様、お元気な所を見たいですわ」

「そうだよ!おじいちゃん!参加しようよ!」

「大歓迎」

「いやいや、わしは・・・」

「私が良いことして、差し上げるわよ」

セレスの色気で、ジジイ陥落。


「ヒロミ爺さんでも勝てる競技にするぞ。借り物競争だぞ」

「よし、俺が出よう」

「私も出よう。魔獣代表だ」

参加は、俺とハウル、爺の3人だ。

「私たちだと、何が何処にあるか分かるぞ。ヒロミ爺さんは不利だぞ。借り物の代わりにクイズを書くぞ。クイズの答えが分かったら、私に言いに来るぞ。正解を先に答えた人の勝ちだぞ」

「では、私は女神として、厳正に不正が無いかチェックします」

先生の仕事はどうした?

「私がスターターだ‼合図と共にスタートだ!1秒に命を懸けるのだ!」

みんな、まじめだ。


「おじいさん!頑張ってね!応援してるよ!」

「ヒロミ様、頑張るのですわ!」

「勝ったら、ご褒美よ」

「負けるなだぞ!じじい!」

「勝て爺」

「頑張れだよね~」

応援は爺に集中した。爺は、鼻息荒く張りきっていた。


「よしスタートだ!」

まずは20m先の、机の上にある封筒だ!

「勇者覚悟!」

!?ハウルの蹴りだと!

「敵は貴様だけだ。ご老人は私の敵ではない。先に貴様をつぶす!」

借り物競争で、つぶすとかないだろう!

「狩り者競争だ!狩った者の勝ちだ!」

馬鹿だ!この筋肉馬鹿が!


「実況のティナです。スタート直後に、ハウルさんがケインさんに挑みました。これは大きなビハインドです。足止めされました。軽快に机に向かうヒロミおじい様。今、封筒を手にしました!」


「おじい様、素敵ですわ!最初に封筒を手にしましたわ」

「頑張れ爺」

「頑張るのよ~いい事が待ってるわよ~」

「おじいちゃん頑張れ!」

くそ!女子応援団の後押しで、爺が燃えていやがる。

「フフフ、わしとて若いころは、快速のヒロミちゃんと呼ばれたものよ。この封筒の中身のクイズに答えられれば、わしの勝ちじゃ!あの子とムフフじゃ!」

「ヒロミおじい様、封筒から紙を取り出しました。開きました!・・・・笑みが浮かんでます!これは答えが分かったようです」


「答えが分かったら私の所に来るぞ。ハグで迎えるぞ」

「アリスちゃん~~~~~今行くよ~」

爺がアリスの所に向かった。俺達はまだ、戦闘の最中だ。


「ハグして~ハグして~」

「良し来るだぞ!ハグだぞ!」

アリスと抱き合いやがった!

「答えを言うぞ。爺さんの勝ちだぞ」

「おお!魔王の倒し方はな、たたか・・・」

「おじいさんダメです!」

アヤメさんの声が早かったか。

「チッ!だぞ。惜しかったぞ」

「お。お主ら・・まさか・・最初から・・」

「ああ、アリスがお前の応援をするはずないだろう。俺たちの狙いは、魔王の倒した方を、言わせることだ」

「あぶねぇ・・・危なく同胞との約束を・・恐ろしい連中じゃ」

「同胞?約束?」


「惜しかったですねケインさん。危なく引っかかるところでした」

「長老の弱点を突く、いい策です。惜しかったのは、アヤメさんをフリーにした事ですね」

アヤメさんと海彦さんは、怒っていない。

「まぁ、こんな手を打つほど、お主らも必至と言う訳だな」

ああ、実は切羽詰まってる。糸口が無いからな。

「私たちは、未来のために命を捧げました。この世界が西の都のような美しい世界に成ると信じて・・・ですが、もう私たちには、時間がありません」

!?どいう事なんだ?

「わしらの足元を見るがいい」

足元?・・・!?陰が無い!

「私たちは思念体です。800年前に命を失い、思念として存在してきました。マリーのような、純粋な思念体ではない私たちは、間もなく昇華します」

昇華?消えてなくなるのか?

「いいえ、魂が本来の場所に還るだけです。しかし、この世界の行く末を見守れないことは、未練でしかありません」

「この世界に、子孫が居るかだぞ?」

アリス?そうか!そうだったのか!!

「よくわかりましたね、アリスさん」

「そんなに必死に守りたいものは、子孫だぞ」

「西の都での生活の中、私たちは人類との子を残せました。血は、代を重ねるごとに、薄くなってしまいましたが、私たちの居た証として、この世界に永遠に残ります」

「我々の子孫が生きる世界は、美しく、慈愛に満ちあふれた世界。私たちの願いは、この世界の理を、2つ変えました」

2つ?魔獣落ち以外にもか?俺の考えていた4つ目の呪いがあるのか?


「ケインさん、汚れた水は、綺麗な水と汚い水に分かれました。やがて汚い水は浄化され、長い時を経て、再び水は一つに交わります。綺麗な澄んだ水として、生まれ変わります」

???

「あなた達に、時間が無いわけではありません。時間が無いのは私たちです」

???

「この世界を正常なる世界にする最後のピース、それが魔王を排除することじゃ。そしてそれは、お主の役目でもある」

爺さん・・言ってること、全然分かりません!


「仕方ないのぉ。最後のヒントじゃ。大サービスじゃ!耳の穴かっぽじって、よく聞け勇者よ!魔王はお主じゃ」

それだけ?そんなことは知っているぞ。

「ケインさん、もう一度よく考えてください。魔王の貴方は?を」

「お願いします。我々の無念は、ケインさんの手で晴らしてください」

・・・・。

「ティナ様。時間もない事なので、魔王はわしらが呼び出しましょう」

呼び出せるのか?

「はい。お願いします」

「魔王はな、魔王軍の装置で、日時を決めて呼び出していただけじゃ。魔王は、常に魔王空間におる」

魔王空間ってなんだ!?

「わしらは、それを呼び出せる。11月11日。11時11分に、王都の海岸に呼び出してやる。後は、お主次第じゃ」

サラ族は帰って行った。

魔王の倒し方は、わからないままだ。4つ目の呪いの正体が見えない限り、答えには辿り付けそうにない。


「ケイン、11月11日って、後2週間だぞ」

ああ、時間も無くなって来たな。

そろそろ本腰入れないと・・だな。


魔王出現まで、後15日。


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