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最前線の守護者  作者: 白兎
全ての始まり
13/13

13話 神の試練

はい。1日遅れてしまいました。すみません。すっかり忘れていました。m(_ _)m

 山の上にいくとそこは道中とは違い、木や草がひとつもない広大な大地が広がっていた。そしてその中心には1人の男が立っていた。


「おや?珍しいですね。ここに人が来るなんて。」

「ここが試練の間か?」

「はい。いかにも、ここが神の試練を受けるための場所です。」

「試練ってのは一体何なんだ?」

「試練の意味でございますか。そうですね.....覚悟ある者達を強くするためとかじゃないですか?」

「わかんないのかよ。」

「私は神じゃないので。すみません。」


 その男は腰が低い、いかにもいい人そうな奴だ。


「試練をうけたいんですよね?」

「あぁ。」

「ならば試練の間の中央にいっていただき、力を示してもらいます。」

「力を示すってのは?」

「今、自分にとって1番の障害を乗り越えるというものです。」

「障害か.....」


 俺の1番の障害とは何だろうか。

 考えても仕方がない。


「とりあえず受けてみるか。」

「気をつけて。アドバイスとしては絶対に諦めないでください。そうすればきっと神はあなたを助けてくれるでしょう。」

「まぁ程々にな。」


 そういって俺は試練の間の真ん中に立つ、すると辺りの景色が変わり、あの男が見えなくなる。

 景色が変わりきると同時に眼の前に薄暗い人が現れる。そいつは───


「!?、俺の一番の障害はこいつだと!?」


 エイジだった。眼の前にはセイラとメリッサを攫った憎い相手、エイジが立っていた。


「確かに無属性魔法は無知の俺にとって脅威だ。それにこの試練を超えないと本物にも勝つことなんか出来ない。」


 俺は1度目を閉じ、気持ちを固めると剣を取り出す。


「.....よし!行くぞ!」


 俺が闇魔法の影転移により、エイジの後ろに移動し、攻撃する。が、


「!!、体が動かねぇ.....!」


 攻撃をしようとした右手がまるで石の様に動かなくなる。さらにそれに気を取られて、エイジの攻撃をまともにくらってしまう。


「くっ!、何か突破法は無いのか!?」


 遠くから闇魔法、ダークファランクスで攻撃をしようとするが魔法を打てない。


「ちっ!魔法まで封じられるとかチートだろ!」


 このまま防戦一方ではジリ貧、何か方法は無いのかボロボロになりながら考える。しかし策は思い浮かばず吹っ飛ばされてしまう。


「やっぱり俺には倒せないのか....すまないセイラ、メリッサ.....」


 俺が諦めかけた時、ある記憶が浮かび上がってきた。それはセイラとメリッサがエイジに攫われた時の諦めなかった顔。それを思い出すと心の奥底が熱くなるのを感じる。

 体はあいつの無属性魔法で動かないはずなのに、その記憶が体を奮い立たせる。


「そうだ。あいつらはまだ諦めてないんだよ。俺がこんなところで諦める訳にはいかないんだよ!」


 突如体にとてつもない力が湧いてきた。動かないはずの体を強引に無理やり動かす。エイジの影は動く俺を見て驚いてる。

 一体この力は何なのか分からないが、今ならやれる。


「お前には負けられねぇんだよ!」


 俺はさっきとは桁違いの速度で動きエイジに接近し、あいつの体を剣で斬り裂く。


「まだだ!」


 斬り、斬り、斬り、斬り続ける。

 その速度一秒間に8回。

 さしずめこの技の名は武神連斬と言ったところだろう。


「うぉぉぉぉ、これでトドメだぁ!!」


 そしてついにエイジが倒れる。するとエイジは消え、周りの景色が元に戻っていく。


「どうやら試練を突破出来たようですね。」


 あの男が声をかけてくる。


「まぁな。意外とギリギリだったが。」

「ですがこれであなたは自分の障害を乗り越えました。さらに強くなったことでしょう。」

「そういえば試練を突破すると力が貰えるんだったな。」


 そういって俺はステータスを開くが特に強くなった感じはない。


「人前でモアを見て大丈夫なんですか?」

「モア?」

「あなたが今開いているじゃないですか。」


 そういって俺のステータス欄を指さす。どうやらステータスはモアと呼ばれているようだ。

 というかエイジこの世界にステータスはないとか言ってただろ。あいつをぶん殴る理由が増えた。


「まぁ非公開にほぼしてるから大丈夫だ。」

「世の中には非公開の部分さえ見ることが出来る力を持っている人もいるので気をつけてください。」

「あぁ。それよりも特に何も力が増えてないんだが。」

「きっと神はまだ早いと仰っているのでしょう。あなたが本当に力を欲した時、きっとあなたは自分の真の力に目覚める。」

「そうか。色々ありがとな。」

「えぇ。お気をつけて。」


 そういって俺は山を降りていった。


「あなたなら大丈夫です。きっとあなたの物語はここから始まりますよ。なんたってこの私直々に力を授けるんですから。」


 それを男は優しい瞳で見て、消えていった。

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