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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第2章 強欲の塔 編
73/75

可愛い子がビラ配ってたら取りあえず貰う

前回のあらすじ

エンペラーを倒すと同時にリントは気を失った。

--次の日


・・・気が付くと見覚えのある天井が見えた。


・・・ッ!

左肩がまだ少し痛い。


「目が覚めた?」


俺のベッドの隣に座っていたのはサーシャさん。

柔らかな表情でこちらを見ている。


「あ・・・すいません。俺また気を失って・・・」

「あれだけ一気に魔力を放出したら気も失うわ。無理しちゃダメよ・・・でもあの魔物を倒すとは思わなかったわ」

「いやいや。気を失ったらわけないです・・・」


それにしてもあいつはなんだったんだろう。

15階のボスにしては強すぎた・・・。


「あ!クピスは!?クピスは何処ですか!?」

「貴方の足元で寝てるじゃない」

「・・・あ」


広いベッドだからか全然気づかなかった。

獣化したクピスは心地よさそうに毛布にくるまって寝息を立てていた。

無事で良かったぁ・・・。

俺は思わずモフモフしてしまう。


「クゥン」

「あ。ごめん・・・起こしちゃったな」


クピスは起き上がると顔をペロペロ舐めてきた。


「フフ。仲が良いのね」

「・・・サーシャさんがクピスを助けてくれたんですか?」


サーシャさんの話によると貫かれたはずのクピスはサーシャさんが作った幻影だったらしい。確かに今思えば血が出てなかったような気がする。あの時は気が動転していてそれどころじゃなかったしな。そして本物のクピスは棘が当たる寸前に水鞭ウィップで引き寄せたらしい。俺の専売特許?すら俺より上手く使いこなせるサーシャさんはさすがとしか言いようがなかった。というか何でもアリだな。空飛んで幻影作るとか・・・。ここで俺は前から思っていた1つの疑問をぶつけてみる。


「サーシャさんって職業何なんですか?」

「・・・知りたい?」

「はい」

「知れば後悔することになるかもしれないわ。それでもいいの?」

「え?」


後悔する?そんな事あるの?職業聞いて漏らしたら死んじゃうとか?

いや、それはないか・・・。


「・・・是非知りたいです!」

「それはね・・・」


ゴクリ


「超絶美少女よ!」

「・・・・・・・・・・」


そうだった。この人はこういう時ボケてくるんだった。

聞いた俺がアホだった・・・。


ロロロロロロロロ



サーシャさんのボケをスルーして俺はリビングに向かった。


「あれ?誰もいない・・・」

「ティルダは今回のボスの事を塔ギルドに報告しに行ったわ。どう考えたってアレはおかしいもの。他の皆は今回破損した武具を直したり開店の準備をしているの」


そっか・・・べ、別に寂しくなんてないんだからね!


「気を失っている貴方から誰も離れようとしないから(ヴァンガード以外)私が診るから皆はやるべき事をやってって言ったのよ」


なんだぁ。そうだったのかぁ。英雄様にそう言われたら仕方ないね。ふふふ。


「リントキュンー!目が覚めたのねぇい!」


俺がニヤけているとキッチンからクネ男が出て来た。

お前は居たのか・・・。


「・・・・めし」

「そういうと思ってぇ!もう作ってあるのぉ!はい!リントキュンスペシャル2よぅ!」


ロイゼが運んで来たのはライスフラワーを使った”おかゆ”みたいな物だった。

ほぉ・・・分かってるじゃないか。今はこういうの食べたかったんだよね。


「んっ!美味い!」

「でっしょぉ!」


マジで男じゃなかったら惚れるぐらいのレベルだ。

胃袋だけは完全に落とされたなこれは。俺はおかわりと追加注文をして満腹になった。


「これでお・よ・め」

「断る!」


ロロロロロロロロ



クネ男の戯言をスルーして俺は開店の準備をしている店の方に向かった。

裏側のドアを開けるとキキが1人でせっせと開店の準備をしていた。


「リント。気づいたのか」

「ごめんね。心配かけて」

「まったく・・・もう無茶しないようにな」

「うん」


キキは半分呆れた顔をしていたが何処か優しい表情だった。

そう言えば最近あまりキキと話してなかったな・・・。

店内を見渡すと1号店より種類が豊富になっており下級アイテムから上級アイテムや武具がズラリと並んでいた。


「それにしても凄いなぁ。1号店とは全然違うね」

「そうだな。大陸だと素材の種類も多いし職人としての腕も上がってるからな」

「いつも頑張ってるもんね。そろそろ開店出来そうなの?」

「あぁ。明日オープン予定だ」

「お!そうなんだ?何か手伝える事ある?」

「そうだな・・・マリーが外で宣伝してるから手伝ってやってくれ」

「おっけぇい!」


店の外に出るとマリーが元気よくビラを配っていた。


「英雄サーシャの店~明日開店します~!よろしくお願いします~!」


街行く人々はマリーの愛嬌たっぷりの笑顔と英雄の店と言う事もあってか大半の人はビラを貰っていた。


「おーやってるなー」

「あ!リントさん~!気づいたんですね~」

「ごめんね。心配かけて・・・そのビラって羊皮紙で出来てるんだよね?かなり高いんじゃ?」

「ですね~。でもこれは先行投資だから良いんです~」

「なるほどね。俺も手伝うよ」

「ありがとうございます~」


マリーからビラを受け取る。


「明日オープンします!どうぞ!」


まさか異世界に来てビラを配るとは思ってなかったが意外と楽しい。


「よろしくお願いします!英雄の店でーす!」


マリーと一緒にビラ配り。楽しいもんだな。


「なんでもありまーす!開店セール30%オフでーす!」


楽しい・・・楽し・・・たの・・・。

何で俺のは誰も取ってくれないんだぁ!

あのおっさんなんか俺スルーしてわざわざマリーのビラ取りに行ってんじゃん!

くそぅ・・・気持ちは分かるが俺でもそんなあからさまな事はしないぜ・・・。


「お願いしまーす!」


パシッ!


お!取ってくれた!


「ウフ。まさかこんな所で会うとはね」

「ん?あ、貴方は・・・」

★キキのひとりごと★

リントにビラを配らせるんじゃなかったな・・・。

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