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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第2章 強欲の塔 編
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扉の鍵は忘れずに

前回のあらすじ

リントが眠りにつこうとしていると、ルルが扉をノックしてきた。

「どうぞ~」


ガチャ


扉に鍵は掛けていないのでそのままルルがリントの部屋に入る。

ネグリジェの様な透けている服を着ているルルの格好は妙に艶めかしく、ちょこんと生えている片翼が淫魔サキュバスのようで卑猥な事を考えられずにはいられなかった。


「ど、どうしたの?」


リントはルルの格好を見て、何処か緊張している様子で問いかけた。

ルルは夕食の時にお酒を飲んでいたのが原因なのか頬を赤らめている。


「・・・ルルはいつもキキと寝てたでしょ?」

「う、うん」

「独りの部屋で寝るのって何だか眠れなくて。。。」

「そっか。。。キキの所には行かなかったの?」

「・・・うん。一応お姉ちゃんだから」


お姉ちゃんだから妹に甘えるのは恥ずかしいらしい。


「そ、そうだよね。。。。」


「「・・・・・」」


少し沈黙になる2人。


「リント君。。。そっち行っていい?」

「あ、うん」


ルルがゆっくりベッドに腰掛ける。

美少女が悩ましい服を着ながら隣に座っているので、リントはそわそわしながら今にも心臓が爆発しそうだった。


「・・・ねぇ。何か緊張してる?」

「え?いや、そんな事ないよ?いつものイケメンだよ?」


リントは何とか感情を誤魔化すように必死だった。

彼女は眠れないと言っているだけだ。ここは紳士ジェントルマンにならなくてはと。


「フフッ。なにそれ?イケメンだったっけ?」

「え?知らなかったの?」


リントがおちゃらけてそう言うとルルに押し倒された。


「ううん。知ってた」


ルルの顔を見上げると気恥ずかしそうにさっきより頬を赤らめていた。


(か、かわいい。。)


リントがそう思った瞬間だった。

ふいにルルが唇を重ねてきた。


「んっ。。」


(やわらか。。。)


リントは理性が崩壊しそうになる。

紳士ジェントルマンを気取っていたがもう限界だ。


「・・・ふぅ。今日の目標達成!」


ルルはそう言うとベッドに横になる。


「え?・・・目標?」

「今日は絶対リント君にキスしようと思ってたの」

「そ、そうなの?」

「・・・うん」

「でもなんで?」

「うーん。。。宿屋じゃ出来なかったから?」

「そ、そっか。。。」


(目標達成と言う事はこれで終わりか。。。)


リントの残念そうな顔を見てルルがリントの腕に果実を押し付けてきた。


「・・・このまま一緒に寝ていい?」

「お、おうよ。。。」

「「・・・・・・・」」


また沈黙が続いた。

しかし、このまま腕に果実の感触を感じながら寝られるほど、リントは紳士ジェントルマンになれそうになかった。


「ル、ルルさん?」

「はいはい。なんでしょう?」


ルルは小悪魔みたいな上目遣いでリントを見つめた。


「こ、この体勢のままじゃ。俺は理性を保てそうにないんですけど。。。」

「・・・いいよ?」

「え?」


リントが聞き返した瞬間だった。


バン!


「リントさん~~~!一緒に寝ましょ~~~~!」


扉を勢いよく開けてマリーが部屋に入ってきた。

2人は驚いて起き上がった。


「あ~~~~!何でルルさんがいるんですか~~!?」

「えっと。。。その。。眠れなくて。。。」

「ふ~ん。。。本当にそれだけですか~?」

「も、もちろんよ。ね?リント君」

「え?あぁ。そうだよ。いつもキキと寝てるから今日は寝付けなかったらしいんだ」


2人は少し挙動不審になりながら答えた。


「ふ~ん。。。」


マリーは本当にぃ?という表情で


「じゃあ私も寝付けないんでリントさんと寝ます~」

「そ、それはダメよ!ルルが先に来たんだから!」

「え~?そんな決まりないでしょ~?ね?リントさん~?」

「お。。。おぅ」


2人の間に小さな火花が散る。


「・・・リント君はどっちと寝たいの?」


ルルが満面の笑みでリントに問いかける。

だが、その笑顔は怖かった。


「もちろん私ですよね~?」


マリーも満面の笑みだ。

でも、顔が怖い。


「えっと。。。じゃ、じゃあ3人で寝よっか。。。」

「「・・・・・」」


しばしの沈黙のあと


「はぁ~。リントさんならそう言うと思いましたよ~」

「フフッ。そうだね」


険悪なムードだったが2人は分かってくれたみたいだ。


「じゃあ、続きはまだ今度ね」


今度は天使の様な笑顔でルルがウィンクする。


「あ~~!やっぱり何かしてたんでしょ~!私の目が黒いうちは何もさせませんからね~!」

「フフ。それはこっちのセリフよ!」


またも二人の間に火花が散る。


「まぁまぁ。今日は仲良く3人で寝よ」

「「フン!」」


2人はそれぞれリントの腕を掴みながらベッドで横になる。

もう、こうなってしまったら何も出来そうにない。

好意を抱いてくれるのは嬉しいが、逆に何も出来なくなるのは辛い。


(これは。。。どげんかせんといかん!)


そして、部屋の扉には鍵を掛けようと心に誓うのだった。

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