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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第1章 名もなき島 編
34/75

刺客

前回のあらすじ

職業が闇司教になっていた。

リントは慌てて自分のステータスを確認する。


============================================

リント 21歳 男 人間

称号 :深淵に魅了された者

レベル:32

ランク:C

職業 :闇司教ダークビショップ

HP :230/230

MP :255/255

筋力 :95(+150)

耐久 :66(+80)

敏捷 :135

魔力 :175

運  :74

スキル:言霊ことだまレベル2 生物と意志疎通が出来る・好物が分かる。

水魔法:水治癒キュア泥水マッド水鞭ウィップ水障壁アクアウォール

闇魔法:闇弾ダークボール 

深淵魔法:アンデッド生成 レベル1

スペル:なし

武技 : 闘気覚醒

装備 :共鳴剣レゾナンスブレード・エレメンタルタクト 

   :ブラッディウルフのマント

   :トロルの軽鎧

   :黒革のブーツ

============================================


ステータスは魔力を中心に大幅にアップされていた。

いつの間にか闇魔法も覚えているが、何故か風スペルの衝撃波インパクトが使えない事になっている。そして深淵魔法とやらを使えるようになっていた。どうやらギルド証で覚えられるスキルではないらしい。上級の闇魔法でアンデット召喚はあるが、アンデッド生成は何処のスキルにも載ってない。

恐らくハーデに左目をクピスと入れ替えられた事が原因で身体に何らかの異変が起きているのだろう。

リントは少しだけ恐怖を感じながらクピスに寄り添って眠りについた。




次の日、クピスの装備を揃える為にルル&キキの店に向かった。

しかし店内が大変混雑していたため、リントはクピスをルルとキキに預けてスキルの検証のため1人で近くの森に向かった。



まず、エレメンタルタクトに魔力を込めてスペルを書いてみた。

しかしエレメンタルタクトは何の反応も示さない。何度か試してみたがダメだった。

どうやらスペル自体が書けなくなっているらしい。


「マジかよ。。。せっかくサーシャさんから貰ったのに。。。」



次に、近くにいたゴブリン3匹に無詠唱で闇弾ダークボールを使ってみた。

大きさは野球の玉ぐらいで当然のように黒い。

闇弾ダークボールは目の前に1つ出現し、時速100kmぐらいでゴブリンに向かって飛んでいった。

ゴブリンは飛んでくる黒い球に気づいたが、避けきれず即死。

残りの2匹はこちらに向かって来るでもなく逃げ出した。逃げ出すゴブリンに、詠唱をして闇弾ダークボールを使ってみる。


「闇より具現化せし負の塊よ。生きとし生けるものに絶望を与えん。闇弾ダークボール。」


詠唱が終わると闇弾ダークボールは2つ出て来た。しかし、無詠唱より速度が遅い。

逃げ出した2匹のゴブリンはこちらを振り向き、闇弾ダークボールを躱した。

しかし外れた闇弾ダークボールは向きを変えて、ゴブリンを追尾する。

追尾された2匹のゴブリンは躱す事が出来ず2匹とも即死した。

詠唱すると、追尾機能があるようだ。恐らく威力も追尾の性能も魔力に関係しているのだろう。



続いて、アンデットの生成を試してみる。

頭の中でアンデット生成と念じた。しかし、何も起こらない。

先ほどのゴブリンの前に立ち、十字を切った後に亡骸に手を触れて念じてみる。

するとMPが3分の1ぐらい減る感覚が生じた。

手で触れているゴブリンの色が黒ずんできたと思うとゴブリンがゆらりと起き上がった。

どうやら、亡骸からアンデッドを生成するようだ。


「うわぁ。何か気持ち悪い。。。俺がやったと思うと尚更怖いなこれ。。」


他のゴブリンの亡骸にも試してみる。しかし、何も起こらなかった。

レベルが関係しているのか、今は1匹しか生成出来ないみたいだ。

生成の時にはMPを消費したが、維持にはMPは消費していない。

試しにアンデッドゴブリンに命令してみる。

命令出来たのは、待機、進め、攻撃の簡単な命令しか出来なかった。細かい作業は出来ないようだ。


リントは他のゴブリンを探して検証した。

見つけた3匹のゴブリンに向かってアンデッドゴブリンを接近させてみる。3匹のゴブリンはアンデッドゴブリンを発見すると、敵とみなして攻撃してきた。

アンデッドゴブリンは動きが他のゴブリンと比べて遅いが、耐久力はあるようでゴブリン2匹の息の根を止めると同時に倒れた。リントは残った1匹を斬り伏せた後に、アンデットゴブリンに水治癒キュアをかけてみた。しかし、ゴブリンに回復魔法は効かなかった。別の回復方法があるのかもしれない。倒れたゴブリンはアンデットとしても完全に役目を終えたらしくそれから微動だにしなくなった。その亡骸にアンデット生成と念じて手を触れたが、これもダメだった。


続いて、森の中層に進んでブラッディウルフを倒し、その亡骸に試してみたがアンデット生成は出来なかった。やはりこれもレベルが足りないらしい。今のレベルではゴブリン程度の魔物しかアンデッド化は出来ないようだ。


(そろそろ町に帰るか。クピスも心配しているかもしれないし。)


そんな事を考えていると、突如背中に殺気が走った。

振り向いて自分に向かって飛んできている物体を躱す。

躱した物体を見ると、鋭利な氷の刃が地面に突き刺さっている。


「誰だ!?」


反応はない。しかし、次から次へと氷の刃がリントを目掛けて飛んでくる。

躱しきれないと思ったリントは四方に水障壁アクアウォールを展開。

氷の刃と水障壁アクアウォールがぶつかりお互いを相殺した。

すると上空から人影が現れ、リント目掛けて刃物で斬りつけて来た。


ガキィン!


間一髪、剣でその刃を受け止めた。

★サーシャ先生の補足授業★

ギルド証で覚えられる、アンデッド召喚は亡骸を必要とせず、スケルトンやゾンビを1体召喚出来るわ。

でも、いずれも弱いアンデッドしか召喚出来ないから主戦力として用いるのは厳しいわね。

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