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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第1章 名もなき島 編
19/75

必殺!パタパタ剣!

前回のあらすじ

期待したプレイは出来なかった。

ヴァンガードがトロールに突っ込んだ。

トロールは持っているこん棒でヴァンガードを横なぎ。


「絶対防御!」


ヴァンガードがそう叫ぶと青い光がヴァンガードを包みこむ。

トロールのこん棒はヴァンガードに激突したが、逆にトロールのこん棒を破壊していた。


「おっさん!やるじゃん!!!」


こん棒の破壊に成功したヴァンガードは絶対防御の姿勢でその場を動かない。


あれ?止まった?


トロールはこん棒が壊れた事に驚いていたようだが、すぐにヴァンガードに拳で殴りかかる!


水鞭ウィップ!」


リントはすぐに水鞭を使用してヴァンガードを引き寄せる。

トロールが殴った後の地面には大きな穴が空いている。


「おっさん!大丈夫か?」

「・・・・・・・」


またかよ・・・。


「ルル!俺がトロールを引き付けるからおっさんを教会の外へ!キキ!援護を頼む!」

「「分かった」わ」


リントは剣を取り出しトロールに突撃。トロールは体は大きいが動きは遅い。敏捷が高いリントは水鞭を使い、躱しつつ攻撃した。キキもリントに当たらないように魔法玉を放つ。


攻撃があんま効いてない。回避しながらだと首が狙いづらいな。槍だと機動力が落ちるし。


トロールの攻撃はリントに当たりはしない。だがリントも決定打がない。

キキの魔法玉はほぼノーダメージだ。

トロールはリントに攻撃が当たらないと判断し、ターゲットをキキに変え走り出した。


「まずいキキ!外へ逃げろ!」

「クッ!」


キキは教会の外へ走り出した。キキが外へ出たその瞬間。

ガシャーン!という音と共にトロールは教会の壁を破壊して外に出た。


気絶したヴァンガード外に運んでいたルルはキキの危険を察知し両手ハンマーでトロールの足を目掛けて横殴り!


「グォォ!」


トロールはルルに気付かず足への攻撃を許し、膝をつく。

しかしルルもその反動で後ろに吹っ飛んだ。

キキはすぐにポーションを飲んでルルとヴァンガードを回復。


このままじゃジリ貧だ。どうすれば・・・!


「キキ!こっちに来てくれ!」


トロールは立ち上がりルルに突進。


水鞭ウィップ!」


リントはルルを引き寄せた。二人を自身の両側に立たせエレメンタルタクトを取り出した。


「何を?」

「俺を信じて。俺に捕まってくれ!」


トロールは体の向きを変え3人に突進してきた。

リントは地面に向かってスペルを書く。

突進してきたトロールが両拳を3人に振り下ろした!

ズガァーン!という爆音と共に砂煙が舞い、地面には大穴が空いている。しかし、砂煙がなくなった穴に3人の姿はない。不思議に思ったトロールは辺りを見渡す。


「闘気覚醒!」


トロールがその声に反応した時は既に遅かった。自身の首が跳ねられていたのだ。

トロールは何が起こったのか分からないままその場に崩れ落ちた。


「ハァハァ。やったな・・・」

「まさか・・・自身にスペルを当てるとはな」


リントはトロールが拳を振り下ろす瞬間エレメンタルタクトを地面に突き刺し、予め書いておいたスペルで衝撃波インパクトを作り出した。その衝撃波インパクトを自身に当て、3人で空に飛びあがりパタパタしつつトロールの首目掛けて飛び込んだのだ。


「上手くいって良かった」

「さすがです!リント君!」

「でも武技は声を出さなくても発動するんじゃないのか?何故わざわざ気付かせるような事を?ヴァンガードもだが」

「それは・・・・使ってみれば分かる!」

「そ、そうか・・・」


リントはトロールの前に立ち十字を切る。


「そういえばリントさん。魔物を倒したらやってるそれ何なんですか?」

「戒めだよ・・・」


リントの切ない表情にルルは少しドキっとしたがリントはその表情に気づかない。


「さってと。必殺!パタパタ剣!も決まったし、ドロップ回収して帰りますか」

「じゃな」

「・・・・・・じゃな。じゃねぇーよ!いつの間に起きてたんだよおっさん!さも自分もやりました感をさりげなく出してきやがって!!」

「固い事をいうな。こん棒は儂が破壊したんじゃぞ。」

「それは覚えてるのかよ。いつ気絶したんだよ。どうでもいいけど」

「まぁまぁ、リント君。みんな無事だったんだから良いじゃないですか。帰りましょ」

「そ、そうだね。あ~でもまた来た道帰ると思ったらめんどくさいな」

「安心しろ。すぐに帰れる」

「え?そんな便利な魔導器とかあるの?」

「いや、私が作った物だ。これを空に投げると一瞬でヴェネの町に帰れる」


キキが取り出したのは水色の小さな羽だった。


「おー!そんな便利なアイテムが!売ったら大儲け出来るんじゃないの?」

「それが出来ないんだ。これはキキとルルの羽が脱皮した時の殻を触媒に作っているものだからな。脱皮は滅多にしないし、場所がキキとルルの家にじゃないと危ないんだ」


危ない?てか脱皮とかするのか?そりゃするか。いやするんだ?


「脱皮するのは羽だけ?」

「そうだが?」


良かった・・・。


「いつかは魔物の羽でも作れるように精進するつもりだ」

「キキならきっと出来るさ!」

「あ、ありがとう」


リント達はドロップ品を回収し防具を脱いだ。


「え?防具を脱ぐって事は・・・」

「問答無用!」


キキは水色の羽を空に投げた。

すると4人の体が宙に浮きまるでジェットコースターのような速さでヴェネの町に吸い込まれるように飛んで行く。


「やっぱりぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?」

   

この日、リントの声が山に2度やまびこした・・・。

★サーシャ先生の補足授業★

ヴァンガードが使った武技、絶対防御はHPを半分消費してあらゆる攻撃を防ぐ盾士専用のスキルよ。

でも発動時間が短いからリントが助けなかったらヴァンガードはペッチャンコだったわね。

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