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選ばれざる言霊使い   作者: シロライオン
第1章 名もなき島 編
16/75

双子

前回のあらすじ

リントはパーティーを探していた。

リント達は挨拶を済ませると席に着いた。


そしてリントはこっそり言霊ことだまを二人に放った。

ルル・・・オーラ・薄黄色 好物・キキ

キキ・・・オーラ・薄赤色 好物・ルル


いきなり敵意むき出しの人いるんですけど・・・てか好物って食べ物だけじゃなくて、その人の一番好きな物って意味なんだな。


「私たちの募集に応募して下さってありがとうございます」


ルルはペコっと頭を下げる。


「いえいえ。とんでもないです。こちらこそよろしくお願いします」

「おい貴様。職業はなんだ?」

「コラ!キキ。そんな言い方はないでしょう?リント君。職業はなんですか?」


顔は一緒なのに、性格は正反対な双子だな・・・。


水僧侶アクアプリーストです」

「なに!?募集要項にアタッカーかディフェンダーと書いてあっただろ!」

「いや、すいません。職業は残念な感じですけどアタッカーとしてはいけると思います」

「話にならん。ルル。帰るぞ」

「もぅ。キキがそんなんだから人が集まらないんじゃない。ただでさえ魔族とのハーフは忌み嫌われてるんだから!リント君。レベルはいくつですか?」

「22です。ちょっとしたスペルも使えます」

「スペル?なんだそれは?そしてレベル22だと?なぜまだEランクなんだ?Dランクでも活躍出来るレベルだろう」


スペルの事は知らないようだな。あまり知られてないのか?


「いや~、職業柄パーティーに入る機会が無くてずっとソロしてたら、ボス倒さないとランクアップしないって聞いて応募しました」

「貴様、今までずっとソロだったのか?」

「はい。ほとんどソロでした。ダンジョンには行った事ないんですけどね」

「でも凄いですね!リント君!フィールドクエストとはいえ今まで一人で戦ってきたなんて!」

「いやぁ、たまたまですよ。実際何回か死にかけましたしね。運が良かっただけですよ」

「・・・・・合格だ」


いきなり言い渡された合格通知にリントは驚く。


「え?レベルが高かったからですか?」

「それもあるが、貴様は我々が混血ハーフと知っていて横柄な態度をとる事なく、分け隔てなく接した。それにキキにあれだけ罵られたのに嫌な顔一つしなかった。パーティーでは和が大事だからな」


自分の事キキって呼ぶんだな。ちょっと可愛い。


「それにルルに対しても、いやらしい目を1つしなかった。」


初めガッツリ見てましたけどね。


「すいません。こんな言い方しか出来ない妹で。リントさんはルル達で良いですか?」

「もちろんです。俺は混血ハーフとか関係ないですから」


むしろ、こんな美少女パーティーを断る理由が見当たらない。


「・・・・お二人の職業はなんなんですか?」

「ルルは鍛冶師です」

「キキは錬金術師だ」

「おーすごい!技術職なんですね!ボスのドロップ狙いと書いてあったのは何か関係があるんですか?」

「トロールは巨人の角というアイテムをドロップするみたいなんです。ルルとキキのスキルの熟練度を上げる為に必要なんです。だから譲って下さいね」


さすがドワーフの混血(ハーフ)。そう言えば募集掲示板に生活の為に魔物を狩るとか書いてあったな。


「分かりました。あくまで俺はランクアップが目的なので。・・・そういえばもう一人のディフェンダーは決まっているんですか?」

「安心しろ。決まっている」

「どんな人なんですか?」

「明日会えば分かる。大丈夫だ。ちゃんとテストはした」

「そ、そうですか・・・」


気づくとオーラは2人とも緑になっていた。


出発は明日の朝という事になった。

南方の廃墟までは遠いので泊まりになるようだ。


やった!美少女2人とお泊りだぜーーっと!



--次の日


~ヴェネの町入口~



「おはようございます。リント君」


朝日に照らされたルルは天使のように眩しかった。


「あ、おはようございます」


リントはふとルルの後ろに立っている人物に目をやった。


ん?どっかで見た事あるようなちっさいおっさん。


ちっさいおっさんは皮鎧を纏い自分の体ぐらいの大きな盾を持っている。


「あの~。ディフェンダーの方ってもしかしてルルさんの後ろの方ですか?」


リントはおそるおそるキキに聞いてみた。


「そうだ」


マジかよ・・・ノームのおっさんじゃん。


ノームのおっさんがリントに気付いて話しかける。


「お前さんがリントか。儂はヴァンガードじゃ。よろしくな」


完全に俺の事忘れてやがる!腹立つわぁ・・・無駄に名前がカッコイイし。


「あ、はいよろしく」


てかこんなちっさいおっさんがディフェンダーって大丈夫なのかよ。盾はでかいけど身長120cmぐらいしかないぞ?


「じゃあ皆さん。ギルド証を出して下さい。クエスト共有とパーティーに加えます」


4人のギルド証を重ねるとギルド証が輝きだし、パーティーメンバー編成及びクエスト共有化しました。と天の声が聞こえたような気がした。


「では出発するぞ。山に入るまでにモンスターが出たら各々で戦ってくれ。手の内が知りたい」


キキがそう言うと4人は歩きだした。


リントは歩きながら4人のステータスを確認してみる。


============================================

レベル:15 ルル

職業 :鍛冶師

HP :130/130

MP 27/27

============================================


============================================

レベル:14 キキ

職業 :錬金術師

HP :105/105

MP :55/55

============================================


============================================

レベル:9 ヴァンガード

職業 :盾士

HP :110/110

MP :10/10

============================================


盾士なんて職業があるのか・・・っておいー!なにあのおっさんレベル低っ!俺より冒険者歴長いよね?何をどうテストしたんだよ・・・


リントは希望と不安を胸に遠い目をしていた・・・。




鍛冶師・・・素材から主に武器や防具を生成、加工する職業。戦闘でレベルは上がるが、鍛冶師として腕を上げるには加工スキルや、生成スキルの熟練度をあげなければならない。

適正武器・・・両手ハンマー・片手ハンマー・魔法の小槌



錬金術師・・・素材からアイテムの生成や、武器や防具に特別な効果を付与出来る職業。鍛冶師と同じように戦闘でレベルは上がるが、錬金術師としての腕を上げるには付与スキルや生成スキルの熟練度を上げなければならない。錬金術師固有スキルで、アイテムを使うとパーティメンバーにも同じ効果を与えるというものがある。

適正武器・・・杖・水晶・魔法の小手



盾士・・・その名の通り盾を使う職業。大きな盾で敵の攻撃を防御、ランスで突くといった守り重視の戦士。ヘイトという固有スキルを持ち、魔物のターゲットを自分に向けさせる事が出来る。

適正武器・・・盾全般・ランス



★サーシャ先生の補足授業★

魔法の小手はMP微消費で無属性の魔法玉を打てるのよ。

威力は魔力に依存するわ。

キキは錬金術師だから魔力にあまり期待出来ないかしら。

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