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しるし2(詩集)

さよならのうた

作者: さゆみ

登る皇子(たいよう)におはようという

いえ、言わない まだ

すすすーっとムの中

月が薄皮だけになる

記憶は白い爪

クリスタルぼっち

皇子の惰眠


おはようはキューブの中にある

四角いおはよう

お喋りを止めた鳥

外側の羽だけ見せればいい

一番高いところに皇子

こんにちはと鳴く

届かない羽の空


飴細工の雲

天女のマイ

羽衣を皇子にかけて

目隠しして

もういーかい

レース編みの隙間

覗いてみる


おつかれさま

皇子の微睡み

バイバイ

それは

それはいつも受動的


こんもりとした丸い月に

問いかける

ねえ

真面目にやってる?

夜を照らしてる?

かなしみを与えてる?

優しさを透かしてる?

ねえ


さよならは溜まってる?

苦しくない?

能動的じゃないよね

さよならが

さよならが戦ってる

さよならが穢れてく

だんだん

さよならが

ねえ




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― 新着の感想 ―
[一言]  独特の言葉使いが不思議な情景を生み出している詩ですよね。
[一言] なんか、いい詩ですねえ…。 どこか切ない感じもします…。
2015/08/20 15:57 退会済み
管理
[良い点] とても雰囲気があります。 [一言] 繰り返すさよならの蓄積と集積が、少しずつであるけれど、しかし決定的な別離への覚悟を促していく。そんなことを感じました。
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