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2 大成side

レイナは華子に送られて帰宅したところから。

 「いって~」

オレも帰ろうとしたら、傷が痛み過ぎて、動けない。

「ただいま」

一斗が帰ってきた。オレは一斗にこれまであった事を説明した.

「全く、母さんは適当なんだから。これはまずいよ」

一斗はぶっきらぼうにそう言うと、携帯を見ていた。携帯をしまうと、

「大成、行くよ。立てるか?」

一斗はオレの腕を取った。

「え?どこに?」

なんだか、さっぱりわからない。

「病院だよ。○○本庫の山の上の病院なら、今の時間でもまだ診察しているから」

「え~いいよ、別に。こんなのツバつけておけば、治るし」

「そんなわけないだろ」

一斗はオレを強引に引っ張った。


丹羽家の庭の駐車場に停めてある丹羽家の自家用車。3列シートのミニバン、色は赤。5人家族だから大きな車を選んだそうだ。赤は正義のしるしだとか。オレはその車に乗せられた。

「本当は立っているのも、辛いんじゃないのか?後ろの席でシート倒していたら?」

一斗は後部座席のシートを少し倒して、オレを誘導した。

「一斗、免許持っていたんだ…」

「ああ、ただ、あまり運転に自信はないから、家族以外は乗せていない。特別だからな!」

ドキ…特別だから…なんでオレはドキドキするんだ?

一斗の「あまり自信のない運転」にドキドキなのか?…それもあるな。だってあいつ、話しかけるなオーラ全開で運転しているものな。本当に、ガチガチの運転だ。オレはずっと黙っていた。


「うっ」

山の上の総合病院の駐車場。

「ごめん、慣れていなくて」

一斗は何度も車庫入れで切り返すから、傷口に響く。どうにか駐車できた。一斗は車から降りて、後部座席のドアを開けた。ミニバンは車高が高いから、乗り降りしにくいんだよな。なんて思っていたら、一斗がオレの手を取ろうとして、つまづいた。

 顔と顔がぶつかった。

「ごめん」

一斗が立とうとしたが、オレは思わず、抱き寄せた。


「好きな人とか、いないんですか?」

レイナさんがそんな事を言うから、意識してしまったのかも知れない。


口と口が重なる…

好きだ。

口だけでは足りない。オレは舌を出した。

「あっ…うっ…」

一斗、女みたいな声を出すな。オレの舌が、あいつの中に入って行く…

なんて事をしているんだ。でも、好きなんだから、つい手を出してしまうんだ。

「何すんだよ」

一斗がオレの手を振りほどく。振りほどいた手があいにく傷口だ。

「いて…」

「はあ、はあ、何だよ。ぶつかったのは悪かったけれど、なめてくるなよ」

一斗は腕で、口を押えて息遣いが荒くなっている。かなり動揺しているようだ。

「悪い、つい…」

「こんな事、初めてだから、びっくりした」

初めて、だったのか…。男のオレで、悪い事をしたな。

「早く行こう。診察時間、終わってしまう」

オレは一斗の肩につかまりながら、病院内へ移動した。身長はオレの方が、5センチくらい高い。だから、結構この体制はきついが、一人で歩くのも厳しいな。ってよく公園で怪我をしてから、丹羽家まで歩けたな。一斗の顔を見ると、急に一人で歩けなくなってしまった。甘えているのか?

「さっきは悪かった」

沈黙に耐えかねて、オレは言った。

「別にいいよ」

「なあ、一斗は好きな人いるのか?」

「え?何突然。よくわからないな、そういうの?大成は?」

「オマエガスキダ…」

つい、口をついて出てしまった。オレは恥ずかしくなり、うつむく。

「ありがとう。僕も、大成は大切な友達だよ」

「いや、友達…それ以上の…」

「?、まだ、酔っているのか?間違えるような場所に酒を置いておいた、うちが悪いんだけど」


たかげるげ最強にエロです。自分でびっくりしています。

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