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目敏い

 どうするか数秒考える。いや、今はドラゴンの口になってるから、絶対ドラゴンが見たい。食べる訳じゃないけど、そんな感じなのだ。つまりドラゴンを見に行くしかない。


「ドラゴンなお兄様に会いに行きましょう!」


 私はドラゴンが飛び立って行った方を指差し叫ぶ。


「あいつ等に会いたくないんじゃねぇのか?」 

「全然!寧ろ今直ぐ会いたいくらいです!」


 昨日の事なんてもう気にしない。だってつまり、ドラゴンに舐められたってだけだ。ただドラゴンと触れ合っただけの事を、いちいち気にするわけがない。


「じゃあ行くか」

「はい!」


 歩き出すジュロンの肩にしがみつき、逸る気持ちを抑え私は空を見上げる。ドラゴンに会ったら沢山撫でて、あわよくば背中に乗って空を飛びたい。ドラゴンの背に乗り空中散歩、なんてファンタジーなんだ!



 暫く歩いて到着した場所にドラゴンはいなかった。でも、養父たちはいた。後、地面に転がった皇太子もいる。


「みんなー!!」


 養父たちに向け声を上げると、皆は驚いていたけど直ぐに笑みを浮かべ、私たちの元へと走って来た。


「ルゥナ、僕に会いに来てくれたの?丁度僕も君に会いたいと思っていたんだ。ほら、キスしてあげる」

「はい!凄く会いたかったです!お兄様、ドラゴンの姿になれるんですよね!?」


 養父はジュロンから私を奪い取ると、当たり前のようにキスしてこようとする。だが私はそれを軽く躱し、兄2人を見る。


「…聞いたのか。あの姿はまだ見せたくない」

「え!?どうしてですか!?」

「15歳になったら見せてあげるから、今は我慢して」

「私は今見たいです!!」

「駄目だ」


 頑なに首を振る兄2人に、私は頬を膨らませる。でも直ぐに養父へと向き直る。兄がドラゴンの姿になれるなら、養父だってドラゴンの姿になれる筈だ。 


「お父様は?お父様もドラゴンの姿になれますよね?」

「勿論なれるよ。見せてあげてもいいけど、理性が飛んで昨日よりもっと凄い事しちゃうかもしれないけど…いい?」

「全然オッケーです!ドラゴンに舐められるくらいへっちゃらです!」

「馬鹿かお前は!!」


 今度はジュロンが養父から私を奪い取ろうとしたが、養父は私を奪われまいとジュロンから距離を取り、叔父の背後に隠れた。


「一ついいか?」


 叔父は私とジュロンを交互に見た後、さっき私たちが来た道を指差した。


「あちらの道は街に続く道だ。なのに何故あちらから来たんだ?城から来たなら、反対方向から来る筈だが」

「…………」


 しまった。そこら辺なんにも考えずに来てしまった。目敏い叔父は、どんな些細な事も見逃してはくれないのに。

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