黄昏のフラク

はるか昔、神々と人類が争った「聖戦」の時代があった。
人類を代表する十二人の戦士たちが神々に挑み、ついには勝利を収める。
神々に代わって世界に秩序と安寧をもたらした彼らは、人々から伝説として語り継がれる存在となった。

――そして、長い月日が流れる。
伝説は遠い昔の物語となり、今となっては本当に存在していたのかすら疑われる時代。

そんな時代に、一人の男がいた。
名はフラク。目的も夢もなく、ただ気ままに日々を過ごしていた。
……そう、あの少女と出会うまでは。