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あとがき


最後まで読んでいただきありがとうございました。


最終回ラスト一文。これは第一話冒頭とリンクする形で書かせていただきました。

冒頭だけでなく、作中で登場人物の本名が出てくる度に「彼女の名前は~」「彼の名前は~」と、地の文でしつこく書いてきたのを回収する形を取ってみました。


ラスト一文を書くために30万文字を費やし、そして読んでもらったのだと思うと、正直もっと早めに名乗ってくれや……と何度思ったことか!

最後、きちんと名乗れて良かった!

無事に完結できて、ほっとしてます。


でもさ、結構重くなかった? 

私はちょいと重かったよ。


いやね、『偽者が贋作を媒介にし、自身が偽者であることを受容したとき、初めて本物を超える』というテーマを決めたときに、なんか重そうな感じ~、と軽く考えていた私が悪かったよね。書いてみたら重くてびっくり!


読んでくれた読者様、本当に感謝です。うれしいです。

ありがとうございました。



さて。


71話のタイトル回収でお分かりかと思いますが、各エピソードのサブタイトルは、ヴィントがカノラを想って描いた連作【名もなき画家のオールオーバー】の作品タイトル集になっています。


ちょっとこんがらがるのですが、第一話のサブタイ『No.01 カノラ・スプリング』は、本編が始まる二年半前に描かれた絵のタイトルということです。

入学式の日、カノラに一目惚れしちゃったときの絵ね。


その二年半後。本編第一話で、ヴィントは作品No.70【汚点】という絵を描いています。ここが物語のスタートです。


本編スタート前にめちゃくちゃ苦しい思いをしていた彼を、サブタイトルの雰囲気から少しでも味わってもらえたらいいかなと思って、こうしてみました(残酷な配慮)


あと、他にも意味がありまして。


例えば、


・第52話登場 作品No.86【すべてを捧げて】

・第83話登場 作品No.87【最上の愛を、君に】 


これらの絵、ヴィント本人はカノラに贈る愛として描いているのですが、実際に86話と87話を読んでみると、両親からヴィントに贈られる愛のエピソードになっている。


ヴィントはカノラに最上の愛を捧げているつもりでしょうけど、実はヴィントだって両親から最上の愛を捧げられていたんだよ、ってね。


こんな風に作中で苦しい思いをして描いていたヴィントが、物語が進んで作品ナンバーに対応するエピソードにたどり着いたとき、それが反転して幸せな彼になっている。

ヴィントが頑張ってきた軌跡を追うことができるかなと思って、用意した仕掛けでもあります。



最後になりますが、この重量のweb小説にお付き合いくださった力持ちの全読者様に、最大の感謝を。


そして、評価やブクマの一手間をくださった方、本当にうれしいです。これ不思議なもので、なんかね、すごくうれしいんだよね。嬉しすぎて語彙力がへなちょこぶんぶん。


また、次回作で会えたらうれしいです。

次は軽々しいラブコメが書きたい。クズが書きたい。


それでは、また!



糸のいと



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