機関の在りか
それからしばらく待機していると、二人の解析が終わったようでこちらの方にやってくる。お互いも少し仲良くなったようで、言葉を交わしながら歩いてくる。
「だから、あーしの結界にもなんかつけたいんだよねぇ…っとどうもども。待たせてすんません。あーしらの結論もやっぱり地下だったよ」
「………それもこの建物の真下」
その事実に驚く人はあまりいなかった。聖騎士の一人二人くらいだ。なぜ驚かなかったと聞かれれば、経験則や勘、推理もあったが、一番はそういう結論に勇者たちも解析待ちの最中に至ったからである。
だから驚いたのはその推理に至ったことに驚いている、というのが正しい表現であるかもしれない。
「まさか本当に地下にあるとは…」
勇者たちからすれば、大した根拠も立てていたわけではないので、そこまで称賛されるとむず痒いくらいである。
「それで入り方も分かっているのか?」
「…まぁ、気になるよねぇ。話すしかないんだけども」
「………この部屋にあった。というよりもこの部屋自体?」
「どういうことです?」
「………この部屋は凄い。魔法の部屋。入ってきた人の魔力を照合しある条件下でのみ聖女機関に入ることが出来る仕組みになっている。入ったときから魔力は感じていたんだけど聖女様の魔力だと思ってた。でもそれは違った。実際にはその魔力の照合のための特殊な仕様にするために魔力が使われてた。まだすごいところは有ってその魔力の残渣を消すために魔力を使用しているんだけどその魔力量が極小過ぎて最初は本当に分かんなかった。じゃあなんで気づけたかっていうとこれは聖女様のおかげでもあるんだけど聖女様の魔力の性質とは違いすぎて異物になっちゃってた。これを隠すためにさらに魔力を行使していればもっと見つけるのに苦労したかもしれない……」
「あー、もういい。つまりはなんだ」
「ミーシャンの話だと、私たちの魔力を登録して乗り込むのが一番早いんじゃないって」
「へぇ―そんなことも出来るんだ」
魔法に干渉することが可能だということらしい。世界中のどこを探してもそんな芸当を出来る人間など数は限られているのだろうが。
「ということで魔力の登録をするから、魔力をどっかに集中させてほしいんだって。多分手がやり易いかな?魔道具に魔力を込める要領でやる感じ」
「ん-と、こんな感じ?」
勇者の手にはしっかりと魔力が込められており、他の全員も順調に登録を終えた。
「それじゃあ、あーしに続いて行動してくださいね」
そう言って彼女が取った行動はバンザイであった。




