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ゲーム世界に転生したので物語介入を始めます!  作者: 亜土しゅうや
Chapter.2
72/81

第72話 賢者:星々が照らす夜

 「...。」


 魔力の塊であるゴースト系の魔物にゴーレムのコアを組み込めばああなるのか。


 興味深い実験だったみたいだがあれは役に立ちそうにない。


 しかし...面白いものが見れた。


 あの髪の毛先が赤く染まった少女、まさか神の英霊に気に入られていたのか。その上あの鎧、間違いない...小型化に成功したゴーレムコアを組み込んであるな。しかし極短時間のみの様だ。


 だがその力を使わずにあの身のこなし...勇者の称号を持つのか?


 もう一人...指輪を触媒とした魔法を使うらしいが、魔法構築の精密さと速度がとても高い。その上適正のある魔法の種類がわからない、警戒すべきだ。


 指輪を触媒とする魔法は杖と比べて自身の魔力が伝わりやすくより高出力な魔法が扱える。だが魔法の触媒としては小さく魔法の構築がしづらいため精度が悪くなる。故にアレを使う者はかなり少ない。


 なのにあの構築速度...下手に相手をすればこちらが痛い目を見るだろう、なんて凄まじい。


 そして...あの不気味な少女。


 あの魔力は間違いない...ロストだ。

 まさか以前、半ゴーレム化した肉体の人族に渡したロストが彼女に使われたのか?


 ...そういえばロストは使用した対象への記憶が無くなるのだったな。確か...3年前カースバレーで誰かに使用された記憶が朧げながらある。


 ...どういう事だ?


 ロストに呪われたのなら今頃全ての存在に認識されない筈だ。なのに何故だ?


 ...待て、あの体は...ゴーレム回路か!?

 生きた人間の身には使用できない筈だ。


 あり得るとすれば...彼女は人間じゃない?

 あの少女...調査する必要がありそうだ。


 「...!!!」

 「リリーロクッッ!!!」


 知ってる奴が我を斬ろうと襲いかかってきた。


 「貴様...エキナか。久しくも憎い奴め。」

 「ああ久しぶりだな元右腕さーま。さっさと斬られろ。」

 「随分荒々しいな...相変わらず。なんの様だ。」

 「貴様だろ...今までの事件の裏で意図を引いていたのは。」

 「さぁな、我の知る事ではない。」

 「とぼけるな!!!」


 エキナが斬りかかってくる。


 「衰えてないな、流石は元勇者一行。」

 「相変わらず避けるのが上手い奴、クソッタレの魔公爵。」

 「フンッ、面倒だ。これでもくれてやるからどこか行け。」


 リリーロクはファイルを放った。


 「あの呪術マニアのジジイを倒したのは褒めてやる。じゃあな。」

 「待て...っ!?」


 突風が吹き荒れる、

 気づけばリリーロクの姿は無かった。


 「...罠...なのか?」


 エキナはファイルを広い中を観る。


 「...マジか。」


ーーーーー


 「...そっか、第4騎士団の人達は無事だったんだ。」

 「第4騎士団は調査、探索を主とする。今回被害に遭ったのは風の丘の異変に気づいた班だが幸いにも転移石の発動が間に合って大半は無事だったらしい。逃げ遅れた者達も回避は間に合い、辛うじて生存したそうだ。あの時助けた団員を含め奇跡的に死者は出ていなかった様だ。」


 現在6月25日、

 あれから数日のこと。


 喫茶店でメリー達とワブキ先輩が集まる。


 「そういえばエキナさんは?」

 「...調べ物をしている。」

 「そうでしたか...。」

 「それより3人とも、怪我はもう大丈夫か?」

 「はい、ポーションは持ってましたので。でもサラは...。」

 「なんだよ...ちゃんとまた休暇とって今日が久しぶりのシフトだよ。」

 「でもマスターさっきもう少し休めばいいのにって言ってたよ。」

 「えー...。」

 「叔母上からその体の事を聞いたよ。その魔力が無限という割には無くなるのが早くないか?」

 「ロストの供給魔力は無限ですがここ最近は供給量より消費量がどうしても多くなる事が多いですかね。一応いくつかのアイテムボックスに今までの余分魔力を貯めていますが基本いざって時にしか使う気は無いです。」

 「次から次へと大変だよぉ。」

 「騎士団の皆さんも大丈夫ですか?」

 「正直言えば...確かにここ最近さらに忙しくなったな。だからサフラ、悪いが例の頼みは無しになりそうだ。」

 「わかりました、またなんらかの機会に見せてください。」

 「約束しよう。」

 「頼み?」

 「3年ぶりにサフラと手を合わせてみたくてな。だが忙しくなった以上難しくなってな。」

 「...なら。」

 「ん?」


 「私と...勝負しよ。」


 リズから意外な言葉。


 「...私、リズに座学で勝った記憶ないよ?」

 「そっちじゃないわよ!!?」

 「私も勝った事無いんだけど。」←メリー


 親友への答えは決まってる。


 「いつにする?」

 「明日よ!!」

 「へいへい明日ね...明日!!??」

 「やるならすぐによ!!」

 

 容赦ねぇなオイ。


 「...会場の手続きは任せるよ!」

 「任せておいて!」

 「いいなー。」

 「メリーは前やったでしょ?今度はわ・た・し!」

 「あらあら、仲が良くて。」

 「あれ、ヒマリにハイビスまで。」

 

 二人もやってきた。

 都合が良い、二人に会場の手配任せた方が早いので早速事を伝えた。


 「任せといて、早速学園に行ってくるよ。」

 「明日を楽しみにしていますね。」


 そう言って直ぐに学園に向かっていった。


 「じゃあ、俺も失礼するよ。」


 ワブキ先輩も店を出た。


 「...じゃ、今日は解散かな。」

 「うん、明日楽しみにしてる!」

 


ーーーーー

 

 「...。」


 学園寮、夜中。

 カメリアがスヤスヤ眠る中、

 スリジャは眠れずにいた。


 (眠れない...やっぱり急に明日って決めたからかなぁ?)


 後になって軽く後悔。

 後先考えない勢いって怖いね。


 (...ちょっと外に行こう。)


 着替え、カメリアを起こさないよう転移石で静かに夜道に現れる。


 6月末、冷たい夜風はちょっと湿っぽい。

 故に微妙にぬるい。

 

 (綺麗な星だなぁ。星に関する魔法はまだやった事無いな...今度やってみようかな?でもなんだっけ、前にメモに、


 「星魔法は魔力を多く使うし結構知識もいるから使う人はあまりいない。だから独学でやるしかない。」


 って書いてあったわね。多分...前のサラから聞いたのだわ。案外今なら...出来るわよね?)


 私は一つ、試してみる。


 星々が見下ろす地上、

 月が照らす大地、

 暗くも輝く世界...、


 全てを私に照らせ。

 星魔法[イルミネート・エブリシング]。

 

 静かに輝く何かを感じる、

 星々が私に応えるかのように何かが見える。


 全てが見える。


 (....あれは!!)


 寮の裏山...小規模だけどあれは襲撃の前兆がある。


 (みんなが危ない!)


 私は転移石を使い現地へ行く、

 そこにいたのは...ウサギだ。


 (...デッドリー・ラビット!?この辺りに生息なんて聞いた事無いわ!!もしかして生息域の拡大...?)


 あのウサギは可愛い見た目に対し凄まじく気性が荒い。草食ではあるのだが縄張りに入る者には容赦なく襲いかかる魔物だ。


 ちなみに通常ドロップの場合、体がそのまま残る。

 故にこの肉が食料としてよく出回っている。

 

 (あのウサギの脚力は成熟個体ならヒノキも簡単にへし折るわ、気をつけ....いや。)


 気をつける必要はあるけど心配は無い。


 だって、


 (私は強いから!)


 目の前の雑魚は瞬く間に一掃。

 ウサギのレベルは18、

 リズのレベル68。

 敵う訳がない。


 「ジジッ。」


 ボス個体のルナブレイク・ラビット。

 だがその姿には焦りが見える、


 「メリー達が起きちゃうでしょ?だから...消えて。」

 「!?」


 何も足掻けないまま、ウサギの群れは静かな夜に姿を消した。


 「...洗浄魔法。よし、いい感じに運動出来たし帰りましょ...あら?」


 ルナブレイク・ラビットの死骸が光って消えた。

 すると夜空の月が光り...スリジャの手に“それ”は現れた。


 「わぁ...二人とも驚くわね、絶対。」

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