第52話 勇者:進まぬ騎士様ルート
origin...
-学園外授業の最中、レッドグリズリーなどの魔物襲撃を受けるも騎士団の加勢でなんとか生還したカメリア達。
学園に戻るも突然の出来事で恐怖に飲まれたままの生徒が多く、怪我人も出ていた。
カメリアは思う、
(もっと力があれば。)
と。
悔しさで手を強く握りしめた時だ。
「...君の行動は無謀だった、だがお陰で死人が出ていない。君がレッドグリズリーを抑えていなければ我々は間に合っていなかっただろう。だから落ち込むな、ありがとう。」
と、センカは話した。
・...優しいのですね。
▶︎このままではいけない。
「...このままではいけない、皆を守れる強さを得るために学園に入学した。なのに、第四学年になってこの始末です。」
そう言ってカメリアは去っていった。
-この時、選択肢を上に選んでいればセンカへの友情度が上がる、いわばセンカルートが始めるきっかけなのだ。
Chapter.1は基礎を学ぶ為のストーリー。
強さは勿論、その胸のトキメキも。
ストーリーではこの後クエストをこなしていくと再びレッドグリズリーと相対するイベント、Chapter.1のボスとして戦う展開になる。
...はずだった。
ーーーーー
real...
「...。」
(ね、ねぇ。あのセンカって人...。)
(なんだろ...人一倍プライド強い人だからかな...。)
(凹んでるな。まぁこれをみたらな。)
-辺り一面地に落ちた蜂。
首の落ちた大きな熊。
そして呆然とする騎士。
なんなら授業も普通に再開している。
守りが硬すぎる故に。
-その影響もあってか、途中はぐれの狼魔物が現れてもあっさり対処した生徒もいた。
騎士団の出る幕無し。
やって来たのは偶然とはいえこの光景は他の騎士は、
(こりゃあ....この国の未来も安泰かな?)
と、安心する….一方で。
「きゃあ!」
「...!」
「お、おいセンカ!」
「...気をつけてください。レッドグリズリーを倒した所で魔物がいなくなる訳ではありませんので。」
「気をつけるのはお前だ!!あんな大振りで誰かに当たったらどうする!?」
「この魔物は...、」
-...何やら揉めている。
騎士団としてのプライドがあるのか気が立っている。しかも剣の振りが甘い、少しズレてたら魔物ごと生徒を斬っていた。あれじゃ民を守る者としては失格だ。
...才能に飲まれているな。
地道に努力を重ね、才能を持った私やリズと競い合った“あの子”とは大違いだ。
もし彼と戦おうものなら、彼の剣は私に届く事は決してないだろう。
「...向こうに行こう。」
「そうね。」
-森の出口の方に向かっていた時だ。
「うわっ、なんだコイツ!」
「ん?あれは...。」
「キシシシッ、ヤイテヤル、モエロモエロ!」
「クレイジーフェアリーだ!珍しい時間に出て来たもんだ。」
「多分あの人が持ってるサンドイッチ狙ったのよ。防壁魔法[ハードバリア]!」
-リズは襲われている生徒を守る。
向かうとクレイジーフェアリーが私達に、
「ギエッ!?オマエタチ、ダレダッ!」
「キシシシッ、“ギラギラ”ノ、ナカマカ!」
「ん?」
-ギラギラ...?
「ギラギラ、ナカマ、コロス!ユルサナイ!」
「...ギラギラって誰?」
「ギラギラノナカマ、コロス!!」
「コロス、コロス、ギラギラ、ギラギラ!!」
「!」
-聞く耳持たずって事だね、こういうのは。
「魔融合武法[刺突風]!!」
「グギャアアーーーっっ!!!」
「す、すげぇ...!」
「おい、何があった!!」
「ギラギラ、ギラギラ!!」
「!」
-なるほど、ギラギラって騎士団が身につけているプレートアーマー...鎧。
つまり騎士の事だったのか。
おそらく巡回中の騎士に襲って返り討ちにあった奴がいたのだろう、だからギラギラという言葉が伝わっている。
「クレイジーフェアリーだ!!」
「!」
「俺が...!」
-センカが構える。
「っ!」
「ギャアッ!」
-上手い、剣に太陽光を反射させ目眩しに。
「ふんっ!!」
「ギャアアッ!!」
-...正確に首を斬った!
流石騎士団ってだけはある、かなりの技量を持っていなければあんなの出来ない。
私は出来るけど。
「あの剣...材質が違うわ。」
「ん?」
「多分...あれ...いや..?」
「リズ、どうしたの?」
「!...、なんでもないわ。あれはきっと光鋼鉄。磨けば鏡に出来る程美しい金属なの。」
「へぇ、流石リズ。そういうのも知っていたんだ。」
「座学トップなので!」
「...一目でこの剣の材質を見抜くのは流石です。鉄なんて磨けば鏡面の様に出来るので見分けは意外と難しい部類の筈ですが?」
「手入れをしても騎士が使う剣にしては綺麗過ぎる。光鋼鉄は聖鉄と比べて手入れは難しいからあまり普及はされていないけど、高純度で加工をすると少しだけ形状記憶性を持つの。少しの凹み程度なら元に戻り下手に削れもしなければその光沢は維持されるわ。センカさんが剣を大切に扱っているのも理由になりますが...。」
「...いや、そこまで言われたらもう驚きを通り越しますよ。個人的なこだわりで使っているのです。」
-そう言ってセンカは去った。
「そろそろ授業も終わりだね。」
「ええ、戻りましょう。皆さんもそろそろ戻ってくださーい!」
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「...以上が報告です。」
「ふぅむ...レッドグリズリーとソニックビーの襲撃は驚いたが...。」
「クレイジーフェアリー...こんな昼間に複数確認するのは珍しいです。」
「ああ、それも“ここ最近何度も”だ。」
「それと“ギラギラ”...おそらく奴らは我々騎士団を警戒しているのだろう。近頃早朝は霧が強い、だから第3騎士団や我々の一部が森の付近の街道を警護していた。」
「その時間帯はクレイジーフェアリーの活動が活発化。元々が厄介な魔物ですので数で襲われるとある程度は追い払うので精一杯です。」
「森の巡回もそうだが、その時の生き残りもそのギラギラとやらを広めていたのだろう...。今回の件ももしかすればクレイジーフェアリーが関係しているかもしれない、間接的に我々が原因だ。私は上に増員許可など色々報告してくるよ。」
「はっ!」




