第27話 強襲されました
「...。」
「そんな...、サラちゃんに命が狙われてるなんて。」
「奴らは何を考えている?いくら部隊と接触したとはいえサフラ・アコニリンを殺す理由にはならんぞ。」
暗殺部隊の強襲戦闘員を捕まえた私と生徒会会長副会長。色々事情を吐かせるために都合が良いと思い理事長室へ電撃訪問。
理事長は最初こそ疑問符ばっかり浮かべた様子だったが会長らの説明ですぐに事情を理解してくれた。
「ふん、俺達組織にとって災いの芽となる存在は早くに潰すのが普通だ。」
「...なんだと?」
「考えてもみろ!普通とはかけ離れ、他者から逸脱するような強さを持った奴を慕える事なんて出来るか!?出来るわけがない!!」
「...。」
「[血の粛清]を起こした本人ならわかるだろ!あの場にいる全員を殺さずあえてギリギリで生かしておいた。そんな事を当たり前の様に出来る奴を俺達が見逃すと思ったか、この異常者が!!!」
会長らがブチギレた様子をなんとなく感じた。
コイツ終わったな。
「...他に情報を吐いたらまた伝えるから、ここは理事長とリンドに任せて、私達は帰りましょ。」
「は、はい...。」
ここから先は見ない方が正解だろう。
副会長は一旦私の護衛になるっぽい。
...ああそうだ、今度の休みにメリーとリズとで出かけようと話すのだった。今どこだろう、私を追いかけ部室にいるかな?
私は副会長に事を話し演劇部へ向かう事にした。
ーーーーー
『...というのが俺と主の出会いじゃ。』
「ほぇ〜、英霊を持つ人なんてあまりいないのに虫型なんて初めて見たよ。虫型自体歴史上でも記録が無いわ、相当特殊なパターンだわ。」
理事長室から出て私達は演劇部の部室に向かって歩く。せっかくなので副会長にはシアを紹介している、明かしても良い範囲でだが。
「そうなんですか?」
「加えて女性なのに一人称が〈俺〉ってのも驚きだわ、ちゃんと〈私〉にした方がいいと思うわ。」
『そうか...私...の方がいいか。』
そこは私も気になってた。
私の方に1票。
ゲーム中で英霊は基本人型だ。
最初はかっこいい可愛い美しいとかそういうのが来るけど最終的には神々しい姿に進化するのが普通。(ただし英霊の進化は主人公にのみ限る)
シアみたいな英霊なんて無い。
私だけの英霊。
一応、シアは人型になればナイスBODYな2m美人になる。(サイズ調整可能、近頃170cm)
髪色は黒。
手先が器用で最近は料理覚えさせた。
「英霊って事は...何かすっごい技あるの?」
「多分もう見せてます。」
「多分....ああ、もしかしてあの剣?」
私の英霊必殺[ラーニョ・スパーダ]
[ragno spada](イタリア語)
攻撃種:武器
属性:無、毒
結構前に職権乱用し、この剣を奪おうとした性悪教師達の一人と戦った際だ。この剣の見た目が変わり、自身のステータスが上昇。教師を一切りで捩じ伏せたのだ。
英霊必殺自体は種類は様々。
私のように武器を主体としたのだってある。
ただしそれの場合火力が武器依存、武器中心となるので武器が弱けりゃ英霊がいくら強かろうが大した威力にならないのが注意点。
あの時はなかなか痛快だったけど、それ以降は使ってない。使うべき機会はあったけど使い方が結構あるので変に手の内見せたく無かった。
「ちなみにサラちゃん、今扱ってる毒の種類ってどのくらい?」
「教えません。」
「だよね。」
酸毒と麻痺毒、加えて出血毒を扱えるようになった。
酸で皮膚を肉を溶かし毒を流し込む酸毒。
神経や脳などの器官を麻痺させる麻痺毒。
止血作用を打ち消し傷口からの出血が止まらなくなる出血毒。
出血毒の存在は私とシアしか知らない、なかなかに凶悪だからだ。
この毒を纏った状態で敵を斬りつけた際、内臓を少しでも損傷させれば相手は内臓出血と出血多量で死ぬからだ。助かる方法はすぐに完璧に治すことくらい、出来ないなら死あるのみ。
「ただでさえ取り扱い注意なんですよ。出せる毒は任意で決められますが仲間に被弾しない保証はありません。」
「怖いね。でも、その武器はシアと貴方がいるからこそ真価を発揮出来るのは間違いない。一方で貴方達じゃないと持っていてはいけない。扱いには気を付けるんだよ。」
「はい、副会長。」
誰にも渡す気も盗ませる気もないさ。
でも実際、劇中にてレアドロップ品を使って威張る嫌なキャラが登場している。
そいつがどんな展開を迎えるかはその内にね?
まだChapter.0だし。
...おっと、部室に到着.................ッ!?
「...気をつけて、誰か負傷してるわ。」
『外にも数人いる、まずいぞ!』
部室から少し離れた位置から気配を感じ取った。
誰か戦っている、それも負傷をして。
「部長!!!」
「!、サラ!」
「サフラさん!!!」
「クフェア先輩!?ってコレどう言う状況!?」
部室には壁際に追い込まれた部員達とカメリアとスリジャ、そしてクフェア。
その前には5人の黒戦闘服の男達。
クフェアは皆を守っている、どう言う事だ?
流石の先輩達も強襲戦闘員複数には部が悪かったか。部長も負傷している、部員には非戦闘員もいるから守るのに必死だったと見た。
「...こいつは運が良い、ターゲットを確認した。俺が始末する。」
「サフラさん逃げろ!!!」
「事情はよくわかりませんがコイツら程度なんとか出来ますよ。」
「無茶だ、外にも...!」
「ギャアアアッ!!?」
「!?」
「シア。」
窓の外に何かがぶら下がる、
それは酸毒の糸で身体中傷だらけになって気絶した戦闘員達。部屋に入る前シアに任せといた。
「あーあー、その程度で気絶するなんて根性無いねぇ。」
「...やはりお前は危険だ、生かしておく訳にはいかない。王国の未来のために正義の鉄槌を下す!!!」
「そんな相手も見抜けないような鈍トンカチで切り開ける未来とはなんでしょう?」
「黙れ異常者がッ!!!」
また言ったな?
「サフラさん、コイツらは強襲派閥の中で例の言う事を聞かなかったメンバーだ!まだここ以外にも50人は待機してる、逃げるんだ!」
「うるさい小僧が!!!」
「ぐあっ!?」
「クフェア先輩!!」
「裏切り者めが!俺の判断は間違っていない、強襲戦闘員は国を脅かす悪は芽でも種でも刈り取る、それが俺のやり方だ。他の腰抜け共や諜報の臆病者共とは違う!!!」
その男はクフェアの胸ぐらを掴む。
「いい新人が配属されたと期待したが腰抜け共と考えが同じだと言うなら我らに必要は無い。ゴミは早く処分するに限る。」
「っ...!!」
「クフェア先輩!!!」
「ぐあああっ!!?」
「!」
「なるほど、私を狙うと今言った癖に先輩を消すために余所見をするなんて三流もいい所だね、笑える。」
床には口から泡を吹いて倒れる戦闘員達。
麻痺毒纏って斬りました。
「...そのようだな、俺とした事が!!!」
「っ!」
男はクフェアを私に投げつけ武器を取り出す。
先輩ごと始末する気だ。
「っ!?」
でも余所見してる間に足に糸が巻き付けられてたのを気づけないようじゃ、
「私は殺せないよ。」
「....!?」
無音武法[静寂の斬撃]。
そんなに私を殺したがっているなら、
殺される覚悟くらいあるよね?
まぁ、今考えても遅いか。
私は男の背中を大きく斬り裂いた。
さぁ、第一志望の就職先と喧嘩だ。




