表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲーム世界に転生したので物語介入を始めます!  作者: 亜土しゅうや
準備期間編
1/73

第1話 転っ生したぁっ!!!!

 私は今の日常がとてもつまらない。

 つまり学校に言って、つまらない授業を受けて、適当な人間関係を作って、そのまま平和に終える日常が、とてもつまらない。


 刺激が欲しい。


 いや体売るとかそう言う意味じゃない、

 なんかこう、今までの常識を崩す、覆すとかさ。

 そういうの、憧れなんだよね。

 大逆転や大番狂せな展開がとにかく大好き。

 涎が出るほど。


 小学生の時、運動会でかけっこ一番だと思われた同級生がこけてしまった時や、

 ドッジボールで勝つのは必然とも言える5対1の状況で残り一人に全員が負けた、

 サッカーの試合で残り2分の状況で3点差を大逆転、

 競馬で好きな馬が最後尾から一気に追い上げ3馬身差で一着。


 こんな大逆転劇、いつ見てもニヤけてしまう。 

 こんな不思議で素晴らしい展開を見てしまうと生きてる実感が湧いて仕方がない。

 ああ、自分もいつかそんな事をしたい。


 そんな私も高校3年生。将来も決まって来てゲームする時間が増えて来た。そんな中、私は出会った。


 恋愛&冒険のアクションゲーム

 [ディスティニーブレイブⅢ]


 このシリーズは6年程前に発売された1が全ての始まり。悪しき魔物がいる世界で主人公はなんか凄い称号を持って必殺や魔法を使って魔物を倒しストーリーを進める中、彼氏彼女によってその後の展開が変わる、恋愛ストーリーに割と幅広いゲームだ。


 シリーズ1は悪い魔物に溢れた世界を救うお話。

 シリーズ2は1から50年後、平和になったとある王国でさらなる危機に対し立ち向かうお話。

 そして私の買ったシリーズ3は学園系。

 一通りプレイしたが大まかに表すとこうだ、

 

 シリーズ2から数年後の世界

 ↓

 とある学園に入学した今作の主人公

 ↓

 学園で起きるトラブルや事件に巻き込まれる

 ↓

 どこかでカップルゲット

 ↓

 ストーリー分岐

 ↓

 各々...

 ↓

 色々あって

 ↓

 エンディング


 というか感じだが、


 つまらない。


 そう、つまらないのだ。


 つまらない。


 つまらないつまらない。


 つまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらない!!!!!!


 きっと他の人にはこれが面白いんだろう。

 でも私にはつまらない。


 展開が...読めすぎてしまう。

 もっと攻めろよ、リソース的にもっと攻めた内容に出来るだろ!!面白くないんだよ!!!


 だってさ!?

 いわゆる悪役令嬢ってやつがさ、嫌がらせの回数が思ってたより少ないし仲良く出来る展開もシステムもなく最後は断罪クソ展開、魔物襲撃による悲劇が少ない血が流れる展開が少ないもっと死ねよ、私の大好きな逆転展開がほとんどない!!!それに加えて主人公!もっと早く推せよ、彼氏彼女を推せよ!!向こうはお前に告白したいくらいに好感度あるのにストーリーの都合で告白は先だなんてクソじゃねえか!!その上恋愛無しじゃストーリー進行出来ないってどう言う事だおい!!それに加えてカップルいなきゃいけないエリアがあるってどう言う事だ!?友情エンドも思ったよりつまらない!そんなエンディングがあるならせめて悪役令嬢キャラを更生させて友達にさせてくれよ!!もっと好きに学園ストーリーを歩ませてくれよ!!主人公に私なりの楽しい人生を味合わせろよ!!!クッッッソつまらねええええんだよ!!!!


 私はコントローラーを投げた。


 はぁ、はぁ、クッソが。むかつく。

 こんなストーリー歩むくらいなら私はストーリーと関係ない場所で学園生活満喫するモブ学生を選ぶねえ!!!

 もしくは...介入!


 そう介入だよ!!

 私が好きなようにストーリーに干渉し、ストーリーをめちゃくちゃにする!!夢の中でもいい!!絶対してみたいいい!!!


 (バチバチッ...)


 ...へ?


 そういや投げたコントローラー、ストーブに当たった。


 そう思った時にはすでに私は炎に包まれていた。


 でもなぜだろう、熱くない。

 むしろ....歓喜!

 ああ、なんという素晴らしい展開!

 周りから見れば普通の女子高生が突然火災で死亡!

 私の人生最大とも言える、皆へのサプライズ!


 ああ残念だ!

 みんながどんな反応するかわからないなんて!

 どんな顔をするかを見れないなんて!

 悔しいなあ。


 あー、意識が消えて来た。

 転生するかなぁ、それとも天国地獄、それとも無?


 どれでも良い!!

 ああ、なんて幸せな展開で私は....死ねるのだろう。


 その後、私は火事が起きてすぐ家族が気づいて鎮火したようだが、そこにあったのは顔が笑顔に引き攣った不気味な遺体だった。



ーーーーーーーーーー

 

 「ほら、おいで!」

 「上手に歩いてるわ!頑張れ!」

 

 あ?寝てた気がする。

 ...いやそれにしてはおかしい。


 「上手に喋れるようになったわね!」

 「うちの子は頭がいいなぁ!」


 あれ、場面が変わった。

 誰だコイツら?


 「凄いじゃないか!こんなに早く走れるなんて!」

 「運動神経も悪くない!これならあの学校も通えるかもしれないわ!」


 また場面が変わった。

 って感じ目線が上がったな、手の形も細みが出て来た。


 ...これ日本じゃない、アメリカでもスペインでもない。

 でも言葉の意味はわかる。

 ってか日本語じゃん。

 というかこの世界の雰囲気や建築物の建て方、どこかで?


 ...待て、私にもほんの少しこの展開に記憶がある。

 そうだ、ちっちゃい頃の記憶、途切れ途切れの物心...。

 そうかこれは物心が構築されている最中なのか!


 ...って事は私....私...!!!



 「転生出来たァッッッ!!!!!!」


 急に寝ぼけた感覚が消えた、物心が定着した!

 あああなんて事でしょう!?

 夢じゃない、この感覚は全く持って夢なんかじゃない!!

 現実、現実だあ!!!

 私は...私は...転生した!!!


 (コンコンッ...。)


 「どうしたのー?大きな声が聞こえたわ?」


 ああヤバ、えーとこの女は今の母親か。


 「ううん、ムシさんがいておどろいたの!」

 「あらそう、ビックリしちゃったのね。大丈夫?」

 「うん!」


 ...鏡を見る限りこれは6歳の体だな。


 「そろそろお勉強の時間よ。」

 「はぁい!」


 この家は貧乏でもなければ裕福でもない。

 そこそこいい家。普通か?

 それはさておき、ここはどういった世界だ?

 いや待て、それならそのお勉強とやらでこの世界について知れるだろう。まずは情報収集だ。


 「今日の宿題だ、頑張れよ!」

 「ねぇおとうさん。」

 「ん?どうした。」

 「えーとね、せかいについてのほん、ちずとかない?」

 「せかい.....ああ歴史の本か。サラには難しいという思うが?」


 ああ、今の私[サラ]って名前なのか。


 「よませて!まなびたいの!」

 「わかった、なら宿題をしてからな。」

 「ありがとうおとうさん!」


 とりあえずお父さんと呼ぶこの男の足をギュッとした。


 「っ....!!!お父さん今日も仕事頑張るぞおおおお!!!」

 

 おわっ、急に走って行った。

 まぁどこの父親も子供にそうされたらガッツ入るもんか。


 さてさて宿題をしてみるが予想通り小学校低学年の計算ドリルだなこれ。すぐ終わった。

 父親にこれを見せたら驚いていた。いつもより早いじゃないかってね。

 ちゃんと歴史の本をくれた。


 さーて、ふむふむ。


 ...やったぞ、ここはディスティニーブレイブの世界じゃないか!

 時代は...1520年、ゲーム設定で確かシリーズ3は1529年、つまり今いる世界はシリーズ2の真っ最中というべきか。


 そして両親は私をシリーズ3の学園に入学させようとしている。


 ...ありがとう!!

 私もその学校に是非とも行きたい!!

 いい両親を手に入れた!!!


 ならば出来る事はやってみせる、やる気が溢れ出す!!これがハイってやつか!!!顔がニヤけて仕方がなぁい!!!


 あああああああああああ楽しみだ!!

 私がどんな立ち位置か知らないけど!!!

 物語を!!!!

 この手で!!!!!

 ぶっ壊せる!!!!!!

 

 あは...あははははは...


 あーーーーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、あああああああっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ