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光は消えない  作者: 真宮 つき
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登校

「眩しい··········」

 窓から透き通る陽光。涼しげな朝風。俺は目覚めた。

 そして重い体を持ち上げ、いつも通り顔を洗い、今日はパンを一切れ食べて登校する。

 通学経路は徒歩だ。 俺達が通っている三島高校には、十五分ほどで到着する距離だった。

 歩いている途中で、後ろから声がする。

「おはよー、 立」

 ·····普段からよく聞く声──鈴華だ。

「おう、おはよう」

 返事を返す。

 これはいつもと変わらない会話だった。

 ──月野鈴華。·····鈴華とは幼稚園からの幼馴染であり、 小中高と学校は同じだ。 こうやってよく一緒に登校することも珍しくない。

 ちなみに鈴華の母と父はとても穏やかで、 俺が鈴華の家にお邪魔することもよくあったが、歓迎してくれた。

 そして鈴華は毎日のように俺に話しかけてきたり、 気にかけてきたり、 とにかく元気なやつだった。

 今日も変わりなく、元気に話しかけてくる。

「ねぇ、昨日のニュース見た? 山奥から細長い光が目撃されたって」

 俺は答える。

「ああ、見たよ。その現象って数日前から起きてるだろ?」

 そう、 これは最近──三日前からの話だが、 俺達の住む山奥の方から細い長い光のようなものが山奥に落ちたという珍事件が起きていた。

 真鈴は話を続ける。

「確かにねー。 でも立、 こういうの好きでしょ」

 幼馴染であれば、このような趣味も流石に分かってしまう。

「··········ま、まあな。しかしそこらへんの捜索隊が光の落ちた付近を探したらしいな。 結局何も見つからなかったらしいが」

「不思議だよねー。 てか私達の部活、光の探索部でちょうど探索しに行こーってなるんじゃない? なんの偶然かわからないけど、 光のことだし」

「間違いないな」

 俺は苦笑いで答える。



 光の探索部とは、高校一年生の時に真涼に誘われて入部した部活だ。入学式初日から鈴華に「面白そうだから入ってみようよー」と言われたものだ。まあ、俺は何の部活に入部するか決めていなかったから誘いに乗って入部した。

 ちなみに本当の部活名は文芸部らしい。 それにしても真涼はよくこんな部活発見したものだ。 いや、 鈴華も勧誘されたのだと思って、聞いて見たところ──やはりその通りだった。

 このような予測ができたのは、 まず鈴華はなかなか学校の中でも人気だと言うこと、 すらっとした黒髪ロングに顔も整っている。 性格も良いはすだ。

 それから他愛のない会話をしているうちに学校に到着していた。

 俺と鈴華は校門をくぐる。

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