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落第妖狐転生伝  作者: 陽野 月美
3/15

其ノ弍 生活

其ノ弍


さて。朝の挨拶もそこそこに学校に行こうか。


「あー…えっと、着替えたいんだけど…」


「ん?着替えりゃいいじゃねぇか。別にもうなんも恥ずかしがることはねぇだろ?」


「んー…えっと。まぁ…うん…そういう趣味はないし…まぁ大丈夫だけども…その…ね?流石に女の子に着替えを見られるってのは恥ずかしいな…」


「あ?誰が女の子だよ?俺は男だ。おーとーこ!いいからさっさと着替えろ。遅刻するぞ。」


「はぁ…分かったよ…じゃ、せめて後ろ向いてて。」


「別になんも気にしなくていいってのに…ん。向いたからさっさと着替えろ」


「へいへい…」


ふぅ。何とか着替え終わった。


「うっし、じゃ、行くか。」


「あ、待って。まだ時間割合わせてない」


「はぁ?それくらい昨日の夜にやっとけよ…」


「こりゃ驚いた。そんな真面目な言葉が愛鬼(あき)の口から飛び出すなんて…」


「はぁ?お前、俺をなんだと思ってんだよ…口調と見た目はアレでも中身は意外と真面目くんなんだぜ?」


「…さて!準備も終わったし!行こうか!」


「おい待てコラ。何さらっと無視してんだコラ。ちょ、おい!待てよ!なんか、こう…寂しいだろうが!」


「…可愛い」


「あ"?今なんか言ったか?」


「え、あ、いやその。何も言っておりません。さぁ向かいましょうか。」


「お、おう…」


何だか距離を置かれた気もするけどまぁいいや。気にしない気にしない。

部屋を出て廊下を進むんで行く。

しっかし広い家だなぁ…隠れんぼしたら行方不明になりそう。鬼ごっこで過労死するかも。そのレベルで広い。

角を曲がると僕の姉が居た。

姉と言っても血で繋がってるわけじゃないけどね。何でも僕のお父さんとお母さんの戦友の娘の一人なんだとか。

僕がまだ赤ん坊の時に姉の両親が戦死してしまい、任されたので引き取ったらしい。まぁ一つしか変わらないし多分両親の事を覚えてないんだろうけどね。

ようするに血では繋がってなくても魂で繋がってる的なあれ。


琴姉(ことねえ)!おはよっ!」


「希華の姉ちゃん、おはよう」


「ん!希華、愛鬼くん!おはよー!二人も今から学校行くの?一緒に行こ!」


「うん!行こっ!」


「うぃーっす」


あ、そうだしっかり紹介してなかった。騎狐 琴音(きぎつね ことね)。小学校2年生。僕の姉にあたる人。髪は長めでそれをポニーテールにしてる。とっても元気いっぱいで頼れる姉って感じ。ま、僕の方が頼られることは多かった気もするけど。

ま。とりあえず学校を目指そう。てかその前に家の出口を目指す。

着いた。ここまで歩いた時間約6分。

さーて。あとは学校を目指すだけっ!

ここからは特に何気ない会話をしながら学校に向かった。勉強はどうだーとか、そんな話。

他愛もない話をしてたら学校についた。校門に立っている先生に挨拶をする。


「おはようございます久保先生。今日もお綺麗ですね」


「おはよう桐島くん。相変わらず口が上手いね!」


「いえいえ、ホントのことを申し上げたまでですよ?」


あ、しまった。ついいつもの癖でやってしまった。

ん?名字?あぁ、僕の苗字は騎狐なのに何で桐島かってことね。

んー…だって。僕が騎狐家の者だとバレるとすこーし厄介なんだ。理由は二つ。一つは僕の身の回りの人に被害が及ぶ。二つ目は僕にも良くないことが起こる。例えば暗殺とか。町中で死んだらみんな死体の処理面倒でしょ?だから死ぬ時は誰もいないとこでってのが暗黙の了解らしい。よくわかんないけど。

まぁでも。中には普通に名前を偽ってない人もいるけど。

ってな訳で僕は偽名。でも下の名前は偽ってない。別に変える必要ないし!

はー能力に目覚めないって普通に生きてく上で便利っ!…泣いてない…泣いてないよ…

と袖を濡らしつつ教室に入る。

「おはよー」「おっすおはよー」

と元気な挨拶が聞こえる。


「みんな元気だなぁ…若さかあ…」


「はぁ…お前も充分若いだろ?自分の年齢わかるか?」


「いやいや、ここの子達に比べたら…あ、僕も今は6歳だった」


「おいおいもう痴呆始まってんのか?俺が見てやろうか?」


「え?そんなことできるの?」


「待ってろ。今脳みそ輪切りにして…」


「あれぇ?なんだか急に頭が冴えてきたなー!これなら何でも覚えてるし思い出せそう!!」


「ん?そうか?ならいいが…じゃ大化の改新について説明しろ」


「えっ…えっと…」


「よし。頭輪切りに」


「中大兄皇子と中臣鎌足が手を組み蘇我入鹿を討ち取り行った改新。これにより豪族は貴族となり政治に参k」


「もういい。分かった。輪切りは辞めとくから。安心しろ流石に与えた命を奪ったりはしねぇよ」


「ホッ…助かったぁ…」


どうやら僕は一命を取り留めたらしい。危ない危ない若い命を散らすことなく済んで良かったぁ。


「おはようございます」


「!!おはよー!」「お、おはよう!!」


男子達が騒ぎ始めた…今入ってきたのはクラス、いや学年でトップクラスの優等生であり、なんとこの年にして龍の神覚者(しんかくじゃ)である龍神 零奈(りゅうがみ れいな)さん。

ちなみにこの世界でも龍は強い。圧倒的な耐久力とパワー。更には魔法もかなり扱えるオールラウンダーである。

ちなみに龍って言っても結構な種類がいる。龍神さんはその名の通り神と崇められ、始まりの龍と呼ばれる零龍(れいりゅう)の神覚者。なんか龍の中で最も強いらしい。

んでその龍神さんのお父さんは…


「ねーねー!零奈ちゃんのお父さん、また昨日も凄かったよねー!」


「あ!それ俺も見た!ゼロドラゴンマジでカッコイイよなぁ!」


「いーなー…あのゼロドラゴンの子供なんて…」


とまぁこんなふうに。その能力を活かしヒーロー活動的なものを行っている。

あ、ちなみにうちの父さんもヒーローだ。名前はそのまま妖狐。…初代から受け継いだ名とはいえ…これはちょっと安直すぎる気がする。

だって国語の例文にようこさん出てくるもん。

絶望的なネーミングセンスの家系でありながらマシな名前を付けてくれた父に涙ながらの感謝をしつつ1限目を迎える。

あー…てかその…実を言うと小6まで…大きな出来事って言うか…なんか…そう…色々おこらなかったん…ですよ…

そ、それでね?普通の小学校生活を、垂れ流したところでなんの面白味があるのかと思いましてね…

そのー…こっからはダイジェストで僕が興味持った物だけご紹介していくという…何とも破天荒な形を取らせて頂こうかなぁと思いましてその…

えっと。じゃ、その…次回で早速ダイジェスト…いいですかね?てかダメって言ってもダイジェストにしますからね?答えは聞いてなぁい!!!

どうも!こんばんは!作者の陽野 月美です!

いやーすっかり寒くなりましたねッ!

お風邪など引かれませんようお気をつけくださいませっ!

はい!という訳で次回は早速ダイジェストです!てか希華に敬語使わせると私と喋り方被りますね…次から封印しようか…

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