表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落第妖狐転生伝  作者: 陽野 月美
1/15

プロローグ 魂

プロローグ


ここはどこだろう?何だかもやもやした場所だ。


「よお、目が覚めたか?」


うわっ、なんだなんだ?目が覚めたってことは僕は寝てたのか?


「んにゃ、お前は死んだ」


は?死んだ?てか何で僕の心の中を詠んでるんだ??


「そう、お前は死んだ。だから目が覚めたというよりも冥が覚めたって感じか?そしてなんで心を詠めるかってのは…それはここがお前の魂の中だからだ」


わけがわからない。いきなり死んだと聞かされてここは僕の魂の中だと言われた。

ああ、どうせ夢か何かのたぐいだろう。意識があるから明晰夢かな?


「だから夢じゃないって言ってんだろ?夢の中でこんなに意識ハッキリしてるか?いくら明晰夢でもここまでじゃないだろう」


まぁたしかにそれになんだか妙に落ち着くというか焦れないと言うか。それがむしろ怖いのだけどその恐怖も有耶無耶になって消えてゆく。

何だか本当に死んでしまった様な気がしてきた。


「だからお前は死んだんだってば…やっと認識したか?てか生前の事どんくらい覚えてる?」


生前?えっと…確か、そう学生だった。たしか…中学だった気がする。

てか結構覚えてる。常識、法律、知識(まめも含む)。意外と大丈夫かな。


「よし覚えてるな。じゃどんな人間だったかは覚えてるか?」


どんな人間だったか…僕の人間性…でもどうだろう。早死するくらいだから命を軽んじるひねたガキだったんだろうな。てか自分が死んでるのにこんな冷静なんだし。まともなやつでは無かったと思う。


「まぁだいたい正解だ。でも生き様としては中々魅力的なものだったぜ。人間味をしっかり持ちつつどこか機械のような冷たさも持ってたな」


…やっぱりろくな奴じゃなかったみたいだ。バカは死んでも治らないって聞くけど僕はこのままバカのままなのかな…ん?というか大事なことを忘れていた。このあと僕ってどうなるの?てか君誰?


「やっっっっっっと聞いてくれたか。そろそろ俺から切り出そうかと思ってたんだ。まずは自己紹介から。俺は俗にいう悪魔ってやつだ」


悪魔?ってことは僕の魂を貰いに来たの?


「違う違う。むしろ逆だ。お前を違う世界に誘ってやろうと思ってな」


え?何で?

「ぶっちゃけ言うと気まぐれ。あと何となくお前面白そうだったし。ちょうど良く丁度いい死に方したし丁度いいなって。」

ほぉーなるほど?丁度いいねぇ…


「なんとなくお前の生き様って奴をもっと見たくなってな。それにお前、生まれ変わったら物語の主人公みたいな奴になりたいって思ってただろ?それに努力の出来る人間になりたいって。だから叶えてやる代わりにり、お前の生き様を見せろってな訳だ」


ほうほう。有難いような迷惑なような…ま、ご好意という事で有難く生まれ変わっておこう。なんてパワーワードだ。


「あ、そうだ。色々めんどくさいからお前が元々いた世界の改良版みたいなのでいいよな?法律、常識などはほとんど一緒で」


うん。むしろそっちの方がいい。ありがとう。


「へっ、別に礼なんていいさ。その代わり面白くなかったらぶっ殺す」


最後の一言は聞かなかったことにしよう。

さぁ僕の新しい人生の幕開けだ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ