廻りゆく世界
真白なる銀雪をみて わたしは世界の冷酷さを知った
踊り舞う桜花をみて わたしは世界の厳酷さを知った
照り輝く蒼海をみて わたしは世界の残酷さを知った
枯れ果つ巨木をみて わたしは世界の酷薄さを知った
それでも世界は無慈悲に廻りつづける
それが己が宿命というように
それが存在理由というように
幾人も、幾人も、その手のひらから零しつつ
手の中にあるものを慈しむこともせず
くるくると廻りつづける
ああ、世界よ
貴方の非情さに耐えられず、貴方の手から零れ落ちてしまった
わたしは、どうすればよいのだろうか
わたしに、未来はあるのだろうか