それはマラソンにも似ている
ある日とつぜん、茶太郎が活動を開始しました。陣痛到来です。
『いたたたた』→『病院搬送』→『出産おめでとうございます』
……などとドラマみたいにスピーディにはいきません。初産の場合、平均的な分娩時間は10~17時間。つまり10~17時間は陣痛が断続的に続いているわけです。つまりは、持久戦。陣痛来ても、基本的に自力で病院まで行きます。タクシーとかで。
陣痛は波があるので、10数時間ずっと同じ調子で痛いわけではありません。10分間隔だった陣痛の頻度が1分間隔くらいまで増えていき、次第に痛みの強度もUPしていくものです。
妊娠はともかく個人差・大です。分娩だって『平均10~17時間』とは言え、自分が平均に乗っかるかどうかは分からないのであんまり時計の針を気にしないようにしていました。平均値に期待を寄せすぎると、その『平均』を超過した時にひどく憂鬱な気分になるということを、つわりのときに学んでいましたので。
個人差が大きいモノに対しては、平均値はあくまで参考値だな、と思います。自分にとっては自分の数値だけが100%です。あと何時間陣痛が続くかなんて、天のみが知ること。天の定めた出生時刻が来るまでは、呼吸に集中することだけが、じぶんに出来得ることかつすべきこと。
そう。陣痛のときは呼吸が肝要。長~く息を吐いて痛みを逃がします。
そのとき心強かったのは、旦那ちゃんのサポートでした。
徹頭徹尾、後世に語り継ぎたいくらいのナイスサポートでした。マラソンでたとえるならばタイムキーパーとでも言ったところ。陣痛の波がきたときに隣で正しいペースの呼吸をし続けてくれたので、自分はあたま空っぽにしてその呼吸に合わせていればいいのです。おさんは共同作業です。
天の定めた分娩時間は平均値をかなり超過しましたが、――――ついにマラソン完走しました。
つづく。




