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奴隷システム

 

 

 「イテテティ」酷い筋肉痛で目を覚ました。



 筋肉痛に成るほど、筋肉に強い負荷をかけたおぼえがないんだが。



 しばらく柔軟をしながら考えると、思い当たる出来事が1つだけあった。



 高速思考だ!! 魔力で体を無理やり動かしたのを思いだした。



 今のままじゃ、体に無理がかかり過ぎるのか……… しかし強く成るためには、この技を使える様にするのが1番良さそうだ。



 高速思考と魔力による身体強化の複合技、1つの技として理解をするために、高速剣と名付ける事にした。



 宿の裏手にある空き地で、効果的と思う訓練をしてみた。



 高速剣を発動させた状態で、ゆっくりと剣を振る、ただそれだけの訓練方法だが、悪くは無いはずだ。



 周りからは、普通に剣を振る様に見える。 すなわち、体は普通の速度で動いている。



 その状態で正しいフォームを体に染み込ませるのだ。



 スポーツなどで、ゆっくり動き、正しいフォームを体に馴染ませる事で、全力を出す時も、正しいホームが自然と出来る様になる。



 正しいフォームで振る剣は、敵を切った時にかかる、体の負担が最も小さく、敵への効果は最も高い。



 そして、攻撃されにくいはずだ。



 わずか5分程の訓練だったが、全身汗だくになった。


 

 生活魔法の洗浄と浄化を自身にかけ、スッキリさせると朝食を食べに、ナギサへと帰った。



 運動の後の食事は、格別だ旨い!! 筋肉の超回復が起こり効果的に体を作る事が出来る。



 食事を済ませるとマンティネイアさんの店へ行く事にした。



 マンティネイアさんの店は、町の東にあり、大通りに面した大きな店だ。



 奴隷商の看板は、鎖のサークルにの中に鞭のデザインになっていて、その下に店の名前である、キンキスタドールと書いてあった。



 凄い名前だ……… 日本人の感覚だと、ちょいと引いてしまう名前だ。



 店の前には、ボーイの様な男がいて、中へと案内してくれた。



 店の中に入ると、ゆったりとしたロビーがあり、ここからは女性が案内してくれる様だ。



 「今日、マンティネイアさんに来る様に言われた、つばさです、お取り次ぎをお願いします」



 「つばさ様ですね。 主人から聞いております、直ぐにご案内いたします」



 どんどん奥へ奥へと通された部屋は、豪華なシャンデリアがあり、白い大理石の床に、壁は白塗り化粧に金モールが施され、壁に掛けられた風景画と妙にあっていた。



 中心には大きな丸いテーブルとロココリバイバル様式のソファが並べられ、座ってマンティネイアさんを待っているが、落ち着かない。


 

 

 だいたい座り辛いし、などとロカイユ模様を触りながら考えていたら、やっと来てくれた。



 1人で居るのは、苦に成らないが、1人で待つのは、凄く苦手なんだ。


 「つばさ様、娘共々お待ちしておりましたわ」



 こんな時は、何て言えばいいんだろ? わからないので「僕も、またあえて嬉しいです」



 何て間違えた気がする……



 「すみません、こんな凄いとこに来た事がなくて、マナーも知らないですし」と頭を下げておいた。



 「つばさ様、マナーなどお気になさらないで下さい、命の恩人なのですから」



 そんな意味の無い会話を楽しんいると、紅茶が入った様だ。



 砂糖の容器にはバニラが入れられていて、好みで紅茶に入れる、バニラの優しい香りとアールグレイの高貴な香りが重なり凄く美味しい。



 これだけでも充分満足できたのに、さらにパウンドケーキが凄く旨い。


 贅沢にミルクを使い、大好きなくるみが入っている、これが紅茶とマリアージュして何倍も美味しくなっているのだ。



 「つばさ様は、本当に美味しいそうに食べますね」



 「え? 本当に美味しいからですよ」



 「そのケーキは、娘が焼いたんですよ」



 「そうだったんですか、凄く美味しいかったです。 ほら」



 空になったお皿を見せたら笑われてしまった。


 「失礼します」

こないだの、獣人の女性だ。



 「どうでしたか?」



 「無事、神の祝福を受けられ、冒険者ギルドの登録も済みました」



 「つばさ様、コレが私たちからのお礼の品ですわ」



 「それと高い装備では無いですが、つばさ様と彼女の装備を注文しまたのでここへお立ち寄り下さい」



 「つばさ様、よろしくお願いします」



 茫然としてしまったのを、気づいたのか。



 「この娘は、元々冒険者の奴隷になる為に来たので、つばさ様の様に信頼出来るかたを探してたのですわ」



 少し説明すると、この世界一般的な奴隷システムは、契約社員のイメージが強いかも知れない。


 奴隷に成る事で、手に職をつける。 優秀ならば出世も出来るし、その後の就職先にも困らない。



 普通程度なら、その後も仕事が出来る。



 おちこぼれには、厳しいが、優秀ならば奴隷に成る方が有利なのだ。



 例えると防衛医大受験に近いのかも知れない、防衛医大に入学すると、授業料も入学金もかからないうえ、月々給与ももらえるらしい。



 しかし、卒業後9年間は自衛隊の施設で働く事になる。



 奴隷も同じで、衣食住と教育および仕事が保証されている、その期間は15年だ。 

 パン屋から冒険者まで幅広く仕事はある。



 必ず希望する仕事につけるわけでは無いが、教育にお金がかけられない家庭では、積極的に奴隷の契約を交わす。



 奴隷の期間の延長も野球選手の様に出来るし、罰金を払う事になるが、期間の短縮も出来るのだ。


 

 この国では、15歳以下では、奴隷になれず、国民の12%が奴隷と言う職業を選んでいる。



 この国の奴隷は、他の国や地球の奴隷のイメージとは、随分違っているのだ。



 この奴隷制度の改革のおかげで、この国の治安は飛躍的に改善され、今ではしっかりと定着している。

 

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