表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/77

48.去年とは違う良一

(去年とは違う良一)


 お昼になって、バーベキューをして、クラスの仲間と笑いあって、ふざけあって、

去年までの良一と何かが違っていると、良一なりに感じていた。


 午後からは、さすがに長時間の勉強に飽きたのか、不平不満が噴出した。


「こんなの全然わかんない!」

 小夜子が叫んで畳の上に仰向けになって寝転んだ。


「もう、しょうがないわね」

 幸恵が隣で寝転んだ小夜子のお腹を叩いた。


「どれがわからないの?」

 良一がやってきて小夜子の問題を見た。


「関係代名詞?」


「教えてくれるの?」

 小夜子が突然起き上がった。

  

 良一が他人の世話を焼くのも、去年まではなかったことだった。


「わたしも教えてよ!」

 理恵子がうらやましそうな声を上げた。


「駄目よー! 良一君が勉強できないじゃない」

 幸恵が良一をかばうように言った。


「いいよ。少しぐらいなら僕にわかる所なら……」

 良一は優しく微笑んだ。


「じゃわたしも……」

 聡子も教科書を持ってやってきた。


 妙子はそんな良一を眺めながら、少し前までの変人扱いされていた良一と違って、

クラスの仲間と親しく溶け合っていることが嬉しかった。




  


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ