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どん底で叫ぶQue Sera,Sera  作者: 冬野柊
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1.ものさし

1.ものさし

十人十色、みんな違ってみんないいなんて言葉があります。世界に一つだけの花というSMAPの言わずと知れた名曲もあります。人みんな違う、ということを言ってるわけですが、それは皆様、頭では理解してることと思います。1つの事象に対して、aという答えしかないのは、数学くらいなものです。そういう理由から数学が好きという方も多いのではないでしょうか?ですが、人の気持ちとか考えとか、そう言った思考は厄介で、そんな1つの答えを導けるものはありません。各個人が、それぞれ微妙に長さの違う物差しを持っています。その長さがわずかに違う人とはうまく付き合えますが明らかに長さがかけ離れてる人とはうまく付き合えないものです。

私自身、友人と話す際、それは君の物差しだよ、なんて言い方をしてしまうのですが、それは友人の考えに僅かながら違和感があったということです。その、僅かな違和感はいくつも積み重なると先に挙げた乖離へと進化していってしまいます。頭ではみんな違うんだ!って理解していても、どうしても自分の物差しで物事を測ってしまう。それが人間というものなんです。

恋愛トークなどで、好きの反対は嫌いか?というような話、一度はしたことありませんか?実際、そんな極端に分けられるものではないですよね。その好き嫌い自体も物差しではあるのですが、きっちりと決められる長さではないですよね。好きと嫌いは決して両端にあるものではなく、反対の言葉という認識ではないのです。

それに比べてYes or Noは反対の言葉に聞こえますよね。先程の好き嫌いと比較すれば確かに反対の言葉です。しかしこれはあくまで、「Yes or Noで答えられるもの」に対してだけのことなのです。太郎君は次郎君より背が低いですか?など、必ずどちらかで答えられるものでなければ、これは成立しません。…本来であれば。ですが人は、これも知らず知らずに、例えば「太郎くんのしたことは悪いことだと思いますか?」と言うような問いに対して、Yes or Noで答えてしまいがちなのです。言ってる意味がわからない方もいらっしゃるかも知れませんが…つまり、Yesの反対が必ずNoであると、断定はできないということです。もしこの世界がそういう風に回っているというのであれば、残念ながら弁護士は仕事をなくすことになります。だってそうですよね?被告人のしたことが必ずNoなら弁護も何もありませんから。守りようがありません。

物差しの話に戻りますが、それぞれの物差しを皆様持っています。ということは、1つの物事に対して様々な角度からみた考え方が存在しているということです。自分の考えに自信を持つのは大いに結構なのですが、それすなわち、他の人の考えは間違ってる、NO!ではないということを、まずは理解してください。頭ごなしに否定することは争いを生む原因にもなりかねません。物差しを持ち、臨機応変にその長さを変えることも必要なことだと私は思います。意思がない、と思われるかも知れません。ですが、その柔軟性は時として武器にもなると私は思っています。

思いやること、歩み寄ること、忘れていませんか?自分の物差しで測って押し付けていませんか?相手の物差しの長さは確認しましたか?今一度考えてみてください。人はそれぞれ違います。社長と新入社員がヨーイドンで同じ物差しを持つわけがありません。少し考えたらわかることもあるはずです。1人で突っ走ってしまったら一旦クールダウンして後方集団が追いつくのを待ってあげましょう。

そうすれば、あなたと相手の物差しの長さが少し、近づくのかもしれません。

お互いにその気持ちがあるのかないのかで、先に挙げたような乖離へと発展するのか、否か、別れてくると思います。まずは柔軟な心を持ってみてください。考えの相違はいくらでも起こりうる事であり、裏を返せばそれは発見です。同じ事に対して違う角度の意見を聞けたわけですから。新しく聞いた考えの方が案外しっくりくるのかもしれません。物差しは決して、事象の長さを測り、決めつけるためにあるわけではありません。それに、確実な答えがあるものでもありません。正答だと判断ができないのに否定をするのは、あまりに無責任ではありませんか?でも残念な事にこの国ではそんなようなことばかりが平気で横行しています。その一端を担っているのはあなたかもしれません。相違は必ずあるもので、無理に同じ意見にする必要は絶対にありません。同じにさせる必要も、然りです。立場や関係性などでも意見というのは変わってもきます。自分の意見を言いづらい場合もあるかもしれません。この物差しの話をした上で次はそう言ったシチュエーションにて、どのように考えていくのか?お話しさせていただけたら、と思います。

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