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建国のアルトラ ~魔界の天使 (?)の国造り奮闘譚~  作者: ヒロノF
第18章 発展のアルトラルサンズとその影編

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第540話 強盗団騒動後日談 その3(稀人という存在とタイランテスとの別れ)

「あ、そうだ! エールデさん、ウォライト殿、カイベルさんに聞くと良いかもしれませんよ? 彼女の勘は良く当たりますので」


 フリアマギアさんがカイベルの名前を口にすると、ウォライトさんがこちらへ話を振ってきた。


「アルトラ殿、そういえばジャイアントアント会議の時にもそんな話をされてましたね。勘の鋭いメイドが居ると。アスタロト殿もそれを参考にして作戦を変えたようで」


 あの時は寡黙に座ってたけど、ちゃんと聞いてたんだな…… (第448話参照)


「そういえば今回の騒動では強盗団の捕縛作業も手伝ってくれてましたね。彼女にはそんな特別な能力が?」


 と、エールデさん。彼から見たカイベルは『捕縛を手伝っていたメイド』としか映っていない。


「え、ええ……まあ」

「では、その方に聞いてみてはいただけませんか? どの辺りに遺体があるかを」

「わ、分かりました。でも、あくまで勘でしかありませんから、外れる可能性もあることをご留意ください」

「ではすぐにでも相談に行きましょうか」


 フリアマギアさんに促され尋問室を出る。

 その後、マジックミラー越しに見学していたマークらと話す。


「参考になった?」

「はい。今後尋問する時にはこのような形式で行おうと思います」


 実のところ、アルトレリアではまだ尋問の経験が無い。

 それと言うのも、今までは犯人を拘束しておくような悪いことが起こらなかったためだ。

 一部“そういうこと”もあるにはあったが、私がターゲットだったという一点だけで完結しており、その者たちが町に影響を与えるようなことが無かったことと、現在に至ってもまだ拘束施設が存在しないため、その時の判断で有耶無耶にしたことがある。 (一部の“そういうこと”については第108話、第300話から第301話などを参照)


 今後は、アルトラルサンズ国外からの流入も多くなりトラブルも多くなると予想されるから、こうして取り調べを見学させてもらえたのは良い糧になったと思う。


「そう、良かった。じゃあ私はウォライトさんたちと用があるから、この後の判断はあなたにお任せするわ。あとこの尋問部屋は明日の昼くらいに取り壊すから参考にする部分があるなら見ておいて」

「了解」


   ◇


 と言う訳で、ウォライトさん、エールデさん、フリアマギアさんたちを連れて我が家に来た。


「樹の国守護志士所属のウォライトと申します。以後よろしくお願い致します」

「カイベルです。主のアルトラからウォライト様のことは聞き及んでおります」

「それは話が早い! では早速ですがあなたの勘が良く当たると聞き、ご意見をお聞きしたく参りました。我々は今回の首謀者であったある男を立件するため、とある者の遺体を探しています。遺体のある場所を占ってはもらえないでしょうか?」

「承知しました」


 返事を聞いたウォライトさんは、持参したユグドの大森林の地図をテーブルに広げる。


「これは一年ほど前のマップで『生きている森』と言われるように現在は道が変わっている場所も多いですが、おおよそどの辺りにあなたの勘が働くかお教え願えますか?」

「その方の名前と種族名を教えていただけますか?」

「『アルクス・コボルト・ボーンスキー』と言う、犬獣人族にしては強面で大柄の男です」

「占ってみます。少々お待ちください」


 そう言うと、目をつぶって瞑想するようなポーズを始めた。

 “検索中”なんだろうか? それとも『今占ってますよ』っていう演出かな?


「………………分かりました。その方でしたら……森の西側区画中央辺りですね。この辺りを探してみてください」


 地図上を指し示す。


「ご遺体のある場所は崖の下ですね。その崖付近に竹が多く生い茂っています。ご遺体は残念ながらほぼ残っていないと思います。そこにあるのは頭蓋骨の四分の一ほどと腕や脚の骨片が少し、肋骨の一部分だけですね、もう肋骨には見えないくらいの少量です。骨盤は……もうここには無いようです。どこか別の場所へ持ち去られてしまったようですね」


 ちょ、そんなに細かいところまで言っちゃって良いの? 怪しまれない? フリアマギアさんまで居るのに……


「そんなに細かいところまで分かるのですか?」


 疑問を口にするウォライトさん。

 しかし、カイベルはなおも話を続ける。


「大きめのシダ植物がある場所の下辺りを重点的に捜してみてください」

「ず、随分細かい占いなのですね……」


 ほら~、エールデさんまで怪しんでるんじゃない?


 しかし、直後にフリアマギアさんが割って入った。


「カイベルさんは『稀人(まれびと)』ですからね、そういう権能を持っているのでしょう」

稀人(まれびと)……ですか」

「なるほど……」


 何だそれ? 初めて聞いた。


 私の考えとは裏腹に、二人共得心の行く表情をしている。


「フリアマギアさん、稀人(まれびと)って初めて聞いたんですけど、何ですかソレ?」

「無用なトラブルを生む可能性があるため一般的には使われない呼び方なので聞き馴染みは無いかもしれないですね。地球から生きたまま異世界転移してくる人間を『稀人(まれびと)』と呼ぶことがあるんです。亡者の話から『地球では魔法が使えない』という話は割と知られている話です。しかし亡者も魔界では魔法を使えるようになります。つまり地球には魔法を行使できるほどの魔素が存在しないため、魔法が発動できないのではないかと考えられています。ですので、地球に住むには不釣り合いな強い魔力器官を持っているためにこちらに引き寄せられるんじゃないかと推測されています」 (人間の魔力器官については第230話参照)

「へ、へぇ~……」

「ごくごく稀にしか冥球(こちら)に来ないため『稀に(きた)る人』……転じて『稀人(まれびと)』といつしか呼ばれるようになりました。大抵はトラブルが起こる前に時間・空間魔法使いのように国で“保護”と言う名目で囲い込みが行われます」


 たまにこっちに来る人ってそういう仕組みだったのか……

 国で囲い込み……だからレヴィはあの時――


『私も把握してなかった人なのね。ベルゼビュートの方が先に見つけたって感じかしら?』


 ――って言ったわけか。 (第116話参照)

 “先に”って言ってたことから、水の国で囲い込む前に見つけたと思われたのだろう。


「それって亡者より強い魔力を行使できるとか、そういうことですか?」

「全員が全員戦闘能力に長けているわけではないと思いますが、戦闘以外だったとしても何らかの強い力を持つ者が多いそうですよ。何せこちらに来る絶対数が少な過ぎるので研究されるレベルではありません。ただ、カイベルさんの高性能過ぎる『勘』の良さもその一種なのではないかと考えられます」


 ってことはヘパイトスさんの奥さんも何らかの強い力を持ってたために、冥球へ引き寄せられたってことだろうか?


「私も疑問に思っていたので以前カイベルさんに訊ねたところ――」


『地球に居た頃から勘が良かったんです』


「――と仰っていたので、きっとそういう権能を元々持っていて、冥球に来て魔力を存分に使えるようになったので、その『勘』が強化されたんじゃないかと考えられます」


 カイベルの方を振り向くと無言で頷いた。

 これ多分フリアマギアさんに合わせて設定を作ったんだな。そんな話カイベルの口から聞いたことなかったし、私も設定していないしね。


「前述のように『稀人(まれびと)』という名称で呼ぶと無用なトラブルを産む可能性がありますので大っぴらには言うのは推奨されません」

「あ、ああ……はい」


 こういった稀人(まれびと)って土台があったから、カイベルのこの良過ぎる『勘』も怪しまれなかったわけか。

 どう考えたって、私よりカイベルの方が怪しまれる要素が多いと思うのに、フリアマギアさんが怪しんでる様子が無かったのはある程度納得の行く理由があったからなのね。見た目には“かなり勘の良い人間”でしかないし。

 これを聞くと、私は……天使の輪は隠してるから良いとして、ツノがある時点で人間とは認められないし、羽を出現させれば白黒二種類あるし、身体は鋼のような硬さだし……怪しさ爆発だ!

 私ばかりが詰問されるわけだ……


「それで……稀人(まれびと)に対しての“トラブル”ってのは?」

「過去の出来事を参考にするなら、誘拐が多いですかね。そういった危険性を知らない転移者を誘拐して高値で売られます。『生きたままの人間』という一点だけ見ても魔界ではかなりのレア種族ですので。次に多いのは特殊な能力目当てに貴族などが不当に働かせたりとかですかね。まあこれらも人攫(ひとさら)いから貴族が高値で買うわけですが……。国でこれらを把握していれば、(さら)われたとしてもすぐに国が動いて保護してくれますので、国がその人物を把握してるのとしてないのとでは、安全性は天地ほどの差があります」


 珍しいから攫われる可能性が高いわけか……


「現在の水の国(アクアリヴィア)ほど治安が良ければその可能性も低いですが、樹の国(ユグドマンモン)のように目が行き届かないところに転移して来た場合そういうこともあり得ます」

「なるほど……」

「まあ転移して来たのが戦闘能力が高いタイプの稀人(まれびと)だった場合、賊の方が返り討ちにされることもありますけど」

「へぇ~、現在稀人(まれびと)って魔界中で何人くらい居るんですか?」

「さあ? 正確な人数は把握できていません。カイベルさんを含めても両手足の指に足るくらいじゃないでしょうか」


 二十人以下ってことか!?

 確か魔界に住むヒト種族は五億七千万人くらいだったはず。 (第380話参照)

 それは少ない! 『稀人(まれびと)』って言われるわけだ!


「でも、それだと『人間』って単語も大っぴらに言わない方が良いんじゃ?」

「亡者の中には、自身が『亡者』であるという境遇を嫌って『人間』を自称している人もいますから」

「え? そういうもんなんですか?」


 あ、そう言えば私も『人間』って自称してるわ……確かに自分ではあまり『亡者』とは言いたくない……


「じゃあ同様に亡者が稀人(まれびと)を自称してる人だっているんじゃ……?」

「そっちは『稀人(まれびと)を自称すること(イコール)危険』とセットで知らされるので自称してる亡者を見たことがありません」


 あ、そりゃそうか……わざわざ危険な方を自称したりはせんわ……


「そういうわけで、ウォライト殿! かなり信用して良いと思いますよ」

「分かった、帰ったらこの辺りを重点的に捜索してみよう」

「カイベルさん、これからもご協力をお願いしても?」


 度々聞きに来られるのも困るなぁ……

 と思っていたところ、それを察してくれたのか――


「申し訳ありません。この能力は集中して精度を高めるほど疲れてしまいますので、頻繁なご協力は行えないと思います」

「そ、そうですよね……それだけ強力な勘となると」

「重要となる案件に絞ってくださればご協力できることもあるかと思います。それから私が能力を持っていることは内密にしてくださるとありがたく存じます」


「「 分かりました 」」


 ――(てい)良く断ってくれた。

 『他言しないように』ってところも、彼らは警察の上位組織所属だし、寡黙で言葉数も少ないから信用できるだろう。


   ◇


 強盗団騒動から一週間――


 ようやく守護志士の三人の傷の大部分が癒え、ネムさんの能力で昏睡状態から覚醒。

 とは言え、まだまだ寝たきりは変わらず、今しばらく入院が続きそうだ。

 対して、一足先に動けるようになったタイランテスは、と言うと――


「ほ~れ竜巻だぁ~~!!」


 アスク医院の庭先でタイランテスの両腕に捕まり、振り回される子供たち。


「すげ~早ぇ~!」

「もっともっと回って~!」

「次はオレも!オレも!」

「わたしもやりたい!」

「俺っちも!」


 ――子供たちに人気である……

 私の中でのコイツのポジションは未だに『悪いヤツ』なので、子供に人気なのは少々複雑な心境だ。


「よっしゃ! 今日はとことん遊んでやるぞ~!」


 フッとウォライトさんとエールデさんの方を見ると、タイランテスが悪事を行わないように目を光らせていた。

 無邪気そうに見えても、そこは強盗団の頭目だから警戒を解くことはできないのだろう。


   ◇


 別の用で席を外していたが、『とことん』の言葉通り日が落ちるまで子供の相手をしていたらしい。


「さて、暗くなってきたし今日はもう終わりだ」

「ええ~! もっとやってくれよタイランテス~」

「私まだ足りない!」

「リディアもまだ足りなイ!」

「もっとぶん回してよ!」

「悪りぃな、また今度だ」


 その言葉に少々残念な気持ちになる。

 恐らく『また今度』は訪れないからだ。


「ほれ、早く帰んな。親が心配するんだろ?」


 タイランテスの傷が癒えてから、検査でもないのにアスク医院に足繁く通っていた子供たち。

 十歳未満の子供たちは元より、リディアや十六歳のナナトスまで力持ちの彼の虜だ。


 私が様子を見に来たのが分かると、こちらへやって来た。


「いや~、子供と遊ぶとこんなに楽しいんだな! 早く知っておけば良かったぜ!」

「ああ、そう……」


 再び言おう、複雑な心境である。

 『強盗団の頭』という衣を纏っていなければ、根は悪いヤツではなかったのかもしれない。まあ短気だったり短慮なのはかなりマイナスだが。

 だが、彼の穏やかな日々も今日までだ。

 明日早朝、彼は樹の国へと護送される。


「じゃあ、明日の準備をしなきゃならんから、医院へ帰るよ」

「そう……」

「ああ……それと、ここへ襲撃に来ちまって悪かったな……今更だが反省してるよ……それじゃ」


 バツが悪いと思ったのか、その一言を言い残してトボトボとアスク医院へと帰って行った。


 強盗団の頭目が謝るのなんて、漫画やラノベの展開としてもあまり見たことはない。

 彼は先日私に惚れたとか言っていたし、心変わりして本気で後悔しているのかもしれない。


   ◇


 次の日早朝。四時半頃――


 このあとタイランテスはアスク医院を出て、用意されていた馬車に乗り込む手筈。

 雷魔法で黒焦げにされた守護志士三人については、まだ療養が必要とのことで回復し次第、商人たちへの乗り合いなどを使って自分たちで樹の国に帰るとのこと。


「さてタイランテス、準備は良いか? 一週間ほどの長旅になるが」

「ああ、問題無ぇよ。来る時は団員増やしながら来たからもっとかかったしな。ところで俺はカーデュアルと同じ監獄に行くのか?」

「そうなるな」

「じゃあ、収監について一つだけわがままを聞いてくれねぇか?」

「…………叶えられるかどうかは分からんが言ってみろ」

「カーデュアルとは顔を合わせない場所に入れてくれ。目の前に来たら頭に血が上って殴りかかっちまいそうだ」

「…………ああ分かった、善処しよう」


 ここで生活している間、飄々としているように見えても、カーデュアルに対して腹が立ってたことに違いは無いようだ。


「………………」

「どうした? 難しい顔をして。今の返答じゃ不満か? 悪いが俺の一存では決められないから『善処』という形でしか答えられない」

「…………いや、『善処』がどっちの意味かわからねぇ……もっとわかりやすい言葉で言ってくれ」

「!? …………『別棟に入れるよう前向きに検討する』という意味だ。必ずしも希望に沿うことができるか分からんが、カーデュアルとは違うところへ収監してもらえるよう働きかけてやる」

「そうか! そりゃありがたいぜ!」


 …………彼はもう少し言葉を勉強するべきだな……


「エールデとタイランテスの二人くらいなら、俺が掴んで連れて行くが? 多少寒いし乗り心地悪いだろうがお前たちなら大丈夫だろう。馬車で帰るよりずっと早いぞ?」


 ウォライトさんが空を飛んで帰ろうかとの提案。


「いや、俺たちが帰る用の馬車を置いてるし、そのままにして帰るわけにはいかない」

「そうか」

「先に帰っても良いぞ?」

「いや、まあ付き合ってやるよ」

「じゃあ私が空間転移魔法で運びましょうか?」


 と提案してみたものの。


「いえ、これは俺たちの国の問題であなた方の国に迷惑をかけてしまったことですので、そこまで甘えるわけにはいきません。申し出はありがたいのですが丁重にお断りさせてください」

「そうですか」

「では行こうか。出してくれ」


 エールデさんの指示で馬車が動き出した。


 タイランテスは“悪いヤツ”。

 そう思っているが、対峙した時に何回か攻撃されたこと以外に彼が悪いことしている場面に遭遇していない。

 不意打ちが多かったのも、良いように取れば彼の直情型の性格が戦闘開始にあたってフライングしたからとも取れるし。

 もちろん取り調べの時の彼の態度を見るに、誰かを殺したこと、今まで強盗を働いていたことを特別後悔している様子も無かったから悪いヤツであることは事実なのだろう。

 だが、彼の一直線な姿を見ていて、『境遇が違っていれば全く違った巨人生(じんせい)だったのかもしれない』と思うとそこはかとなく残念には感じる。


「ああ、ちょっと待ってもらえるか?」

「何だ?」

「最後に一言言っておきたい」


 タイランテスがそう言うと出発しかけていた馬車が停止し、荷台から降りてこちらに歩いて来た。


「えっ? わ、私に!? キャッ!」


 突然私の両脇にそのでかい手を差し込み、子供を高い高いするように抱き上げられた!

 タイランテスの目線より上まで抱き上げられ、彼を見下ろす形に!


「ちょ、何!? 下ろして! すぐ下ろしなさい!」


 私の懇願をよそに、タイランテスはそのまま言葉を続ける。


「アルトラ、最後にもう一度礼を言っておく、俺が苦しんでる中痛みを弱めてくれてありがとう、回復してくれてありがとうよ! それとあんたに惚れたのは事実だ!」


 どうやら話が終わるまで下ろしてくれそうにはないので、仕方なく諦めた。


「そしてあんたに誓って、全ての罰をあま……え~と……甘……『甘くして受ける』……だっけか?」

「…………『甘んじて受ける』かな? 『好ましくない結果でも我慢して受け止める』って意味ね」

「おお、それそれ! 罰も甘んじて受けるよ!」

「そう、こう言うのも変だけど……元気でやってね」

「ああ、あんたにそう言ってもらえると嬉しいぜ!」


 私を見上げてニカッと笑顔を見せる。初めて見た時とは随分顔が違う。眉間に寄っていたシワや険が無くなり、清々しい表情になったように思う。

 そしてようやく地面へと下ろされた。


「…………もう会うことも無いだろうがあんたも達者でな。もし……また会う時にはきっとあんたの役に立てるような男になっておくぜ」

「それは期待してるわ」

「子供たちにはあんたからそれとなく説明しておいてくれ。短い時間だったが穏やかな日々とこの出会いには感謝するよ」


 その一言を残し、馬車へ乗り込む。


「じゃあな!」


 と、手を振り、馬車に揺られてアルトレリアから離れて行った。


 これにて強盗団騒動後日談を含め、一連の騒動はここで最終的な決着を迎えた。

 今回はカイベルが、なぜフリアマギアから追及を受けないかの答えについて言及しましたがいかがだったでしょうか?

 また、タイランテスとの別れ方はどうだったでしょうか? 少々綺麗に別れ過ぎかな?とも思いますが……


 今回で第18章が終了です。

 次章はアルトラの呪い染みた存在について言及する章になると思います。


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 次回は3月31日の20時から21時頃の投稿を予定しています。

  第541話【呪いを解く刀の存在】

 次話は来週の月曜日投稿予定です。

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