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きんたつ。短編集  作者: きんたつ。
9/11

せんとう

正義のヒーロー!オフロマン参上!


ごく普通の商店街にあるごく普通の銭湯。そこに突如女性の悲鳴が響き渡った。


「キャー!誰かー!」


番頭のおばあちゃんがすぐさま駆け付けに行く。するとそこには怪人と言っていいだろう、人間とは思えない見た目の化け物が立っていた。おばあちゃんはその場で腰を抜かす。お母さんに抱き着きながら小さい少女が泣き叫ぶ。すると中学生くらいだろうか。一人の少女が大声で叫んだ。


「誰か助けて!」


その声が届いたかのように、一人の青年が走ってきた。


「そこまでだ!」


その青年はポーズをし始めた。


「変身!」


青年が光を纏う、水しぶきが上がる。


「銭湯の平和はこの俺が守る!オフロマン参上!みなさん、早く安全な所へ!」


それを聞いた客たちは銭湯から避難していった。


「よくここまでたどり着いたな、オフロマン。だがお前もここまでだ!」


「怪人ブーロ!お前こそ怪人達の先頭に立って悪さしやがって!今日という今日は絶対に倒してやる!」


どうやらこの怪人はボス的存在で、オフロマンと怪人たちの最終決着のようだ。


「行くぞ!」


オフロマンが怪人に突っ込んでいく、銭湯で戦闘が始まった。富士山の絵をバックに1対1。格ゲーのステージのようで設定は日曜の朝。良く分からない。

オフロマンがパンチを繰り出す、ブーロがそれをよける、今度はブーロが持っていた杖でオフロマンを殴る、オフロマンはそれをガードし、キックを放つ。それを食らったブーロは後ろに吹き飛んだ。その瞬間、ブーロの杖からビームが放たれる。ギリギリのところで避けたオフロマンだったが、すぐに二発目が来た。避けることが出来ないと察したのか、オフロマンは床にあった洗面器でガードする。忘れていたがここは銭湯だった。


「やるなオフロマン、だがこれはどうかな」


そう言うとブーロは杖をその場で振り回した。すると、炎を纏った小型のヤギが3体出てきた。


「このヤギを俺は千頭出せる!お前に対処できるかな?行け!」


ブーロの命令でヤギがオフロマンに向かって走り出す。それをオフロマンは華麗に避けた。だがすぐにヤギがオフロマンに向け戻ってくる、だが彼は冷静にシャワーを手に取り向かってくるヤギ達に水をかけた。ヤギの纏っていた炎が消え、ヤギも消えていった。


「なに!?」


ブーロは驚いている様子だった。


「これだったら、千頭居ても大丈夫そうだなっ!」


オフロマンはそう言い放った瞬間、ブーロに洗面器を投げた。咄嗟のことでブーロは反応が遅れたが何とか避けようとした。しかし、何度も言っているようにここは銭湯。しかも先ほどまでお客が使っていたのだ。床が水で濡れており、ブーロは足を滑らせ転んでしまった。天井だけが見えるブーロの司会。だがその視界に現れたのは、なんとオフロマンだった。


「オフロマンセントーン!」


オフロマンがプロレスの技、セントーンをブーロに向けて繰り出した。全体重がブーロに降り注ぐ。


「うっっ!」


ブーロはうずくまり動けなくなる。そこにオフロマンの必殺技が炸裂した。


「必殺!千十銭湯ビーム!」


「やっやめろー!」


オフロマンの腕から大量の水のようなビームが放たれ、ブーロに当たった。ブーロは水に溶けていきその場から消え去った。この銭湯での戦闘はオフロマンの勝利となった。


「これでこの町の平和は保たれた」


そしてオフロマンは普通の青年に戻った。明日もオフロマンは正義の為に戦う!銭湯で!それは男湯でも女湯でも変わらない!そういえば今回は...


「変態!」


オフロマンは一発ビンタを食らった。



過去一の問題作でした。せんとう言いたいだけです。ここまで読んでくださりありがとうございます。

きんたつ。

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