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6話 本当にきた
今日は最悪の日だ
テレビであのニュースが流れてくるたび
チャンネルを変えているが、
もう2周、いや3周はした
しかたない
消すか
そして昼寝をした
――夕焼けの光で目覚めた
もうすこしで時計の針が6に届きそうだ
すると足元から
「にゃーん」
ん?にゃーん?にゃーんてなんだ猫の鳴き声か
猫の泣き声?なんでだ?
足元にはまだうまく歩けないほどの子猫がいた
まさか本当に猫を……
すごくかわいい
踏みつぶしてしまいそうだ
部屋の隅に目をやると猫を飼うために必要な物が一式そろっていた
そこに手を伸ばし
猫じゃらしをとり
揺らしてやるとじゃれていた
はぁ……かわいい