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亢龍、悔いあり(バイオ・サイボーグより改題)  作者: 詩歴せちる
水色の街
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戦う君よ

                  燈        和


 な、なんですか…これは…。

 鉄志君が先ほどまで戦っていた、目の前に転がっているこの物体。その物体の傷口からは赤黒い液体が垂れ流れ、さらにそこから見えるのは、動物の臓物としか言いようのないものでした。そしてそれが、まるで弱っている虫のように少しぴくぴくと動いているのが分ります。

 それ見た私に、猛烈な過呼吸と吐き気、めまいが襲ってきて、立っていることができず、その場に座り込んでしまいました。

 …狂っている。絶対におかしい。見た目は明らかに人工物。でもその中身は…生物?どういうこと?生き物の内臓だけ取り出して、それをまるで機械を作るかのように組み立て、これを作ったというのですか?

 そして、これを作ったのは…作ったのは!!!私のご先祖様たち!?

 「燈和、燈和!!」

 鉄志君は座り込む私を包み込むように優しく抱きしめてくれました。温かい。鉄志君の優しさが伝わってきます。

 「こんなもん見せられちまったら、こうなっちまうよな。でも、まだ終わっていない。終わっていないんだ。あと少しだけ協力してほしい。」

 私の背中をさすりながら、鉄志君は優しく声をかけてくださいました。そうですよね。戦いが終わったとは言え、まだここからは出られないのですから。

 「燈和、よく聞いてほしい」

 耳元でそっと鉄志君が囁くように言いました。

でもそれは、優しさによるものではなく、なんというか、誰かに聞かれないようにするため?なんのために?

 「あともう少しで、あれが復活する。恐らくあれにも、5分のループの術がかけられている。」

 !?…そ、そんな。あれだけ苦労して戦ったのに?

 「それでだ。俺はこれから、ループ術に対しての自分の『力』を使うのを止める。自動的に適用されたこの『力』は自分の意志で止めることは可能だ」

 な、なんでですか!?そんなことしたら…。

 「大丈夫だ。術が適用されるのは力を使わなくなってからだ。だから5分間をループしても、ここで燈和と話しことは忘れない。」

 「な、なんでそんなことをする必要が…」

 声を振り絞って私はようやく質問をすることができました。

 「術が俺にも適用されれば、負傷しても元通りになる。俺の中の『力』も5分前に戻り、尽きることは無い。下手すれば死んでも元通りかもな。あとは何も考えず戦い続ければいい。要は俺があれを足止めしておくから、燈和は何とか、目の前の装置を止めてほしい」

 「で、でも、どうやって?」

 「残念ながらそれは俺にも分からない。だが、ここを造った者の末裔である燈和であれば、何かしらできるかもしれない。少なくとも、俺が力づくで何かするよりかは可能性がある」

 …私にしかできないことなんですね。ここから二人で出るためには。

 先ほどは、ここで二人でも、と考えてしまいましたが、それは間違いでした。私には、元の世界でまだまだ鉄志君とやり残したことがあるんです。

 「分かりました。やってみます。」

 「ありがとう。燈和。それでだ、装置を止めるのに成功した時の合図を決めておきたい」

 「合図?」

 「あぁ。その合図さえ知っていれば、その間の記憶がなくても、ことが終わったと分るだろう?」

 「な、なるほど。それでは、今のこれの逆で…」

 「あん?」

 「私が鉄志君に抱き着いちゃいます♪」

 「…はんっ!んなことが言えるくらいならまだまだ大丈夫だな。よし分かった。それでいこう!」

 しゅぃぃぃぃぃぃぃぃ…んん…

 鉄志君の後ろで駆動音が鳴り始めました。

 「後ろのは任せてくれ!時間がかかってもいい!!ここからの時間は無限だ。燈和!よろしく頼む!」

 「わ、分かりました!鉄志君、どうかご無事で」

 「おうっ!」



 どしゅぅっっ!!!きぃぃぃんっっ!!!どぉぉんっっ!!!ざしゅっ!!がっ!!

 鉄志君は私の後ろであれと戦い始めました。

 普段の日常生活では絶対に聞くことのないような戦闘音が後ろから絶えず聞こえてきます。

 本当は心配で仕方がありませんが、今は鉄志君のことを信じ、自分のできることをするしかありません。

 さて、祠の前にやってきましたが、どうすればいいか。一番良いのは、やはり鉄志君が言っていたように動力源を絶つことですが…。

 でも…あぁ、私に、もっと、鉄志君のように、私の中の『力』自由に使うことができればもしかしたら可能だったかもしれないのに。もっと簡単にここから出られたかもしれないのに。それができないのが悔しくて仕方がない。

 …いえ、弱音を吐いている場合ではありませんね、とにかく今は、この装置を停止させることに集中しないと。

 三つある祠。その中を覗き込むと異様なものが目に入りました。

左の祠の中にはBB弾程の大きさの様々な色の球が無数に、ビー玉ほどの大きさの緑の球が無数と青色の球が一つ、そしてピンポン玉くらいの大きさの黒い球が2つ、ぶるぶると震えるような動きをして宙に浮いていました。

 真ん中の祠には、金色に光っている腕輪のような1本の輪っかが縦に円を描くようにぐるぐると回っていました。

 そして右の祠の中にはそれぞれ色の違う細長い円柱が6本、円を描くように立てられています。そしてその中心には細長い真っ黒の直方体が立っています。その直方体はまるで脈を打つように一定のリズムで膨らみ、縮まりを繰り返しており、周りの円柱のうちの一つ、紫色のものがワンテンポ遅れて同じ動きをしています。

 …まぁ、なんと気持ちの悪い。まるで一貫性のない悪夢を見ているような、そんな気分に陥ってしまいます。

 このうちのどれかが術の発生装置というわけですね。しかし、どれがどういった役割をしているかは分かりません。ならば、すべてを停止させるまでです。

 しかしどうやったら止められるか…。

鉄志君の推測が正しければ、すべての動力源はあの灯篭の炎から出る、この煙。そしてこの煙はそれぞれの中にある異様な動きをするオブジェクト?に吸い込まれていっています。

 となれば、扉を閉め、煙がこの中に入り込めないようにすれば装置は停止するのでは?直進的な考えではありますが、試してみる価値はあるでしょう。

 いやでも、この祠の扉。縦横に木材?が組まれ、網目状になっており、向こう側が見れちゃってますし、その隙間には指を入れてみると、そのまま通り抜けてしまうので、ガラスなどは貼られていないようです。だとすれば、この隙間から煙が入り込んでしまうのでは?となれば、閉めたところで意味がないのでは?

 あぁもう!いくら考えたところで私は設計者でも設計者の考えをよく知る人物でもないので答えは出ません!とにかく、やれることをやらないと!鉄志君は時間はいくらでもあると言ってくれましたが、このままでは持たない気がします!

 まずは左の祠の扉を閉めようと手をかけました。ですが…。

 「えっ!?」

 扉は全く動きません。固定具などのものは見当たらない上に、見た感じでは扉は一般的な祠のそれと造りと変わりないように見えますが、いくら押しても引っ張ってもびくともしません。

 「そ、そんな…」

 続けて真ん中、右とそれぞれ扉を閉めようとしました。ですが結果は同じ。どれも全く動きません。

 ど、どうしましょう?いきなり詰んでしまいました。でも一生懸命戦っている鉄志君に聞くわけにもいかないですし。

 と、その時。


 どちゃあっ…!!!


 私の目の前に何かが落ちてきました。地面に落ちた音からすると、固くはないですが、質量はあるもの。

 地面に目を向けると、そこにあったのは、肘から先の左腕でした。きれいな切断面をしており、そこからは赤く新鮮な血液がどくどくと流れ出ています。手の先を見てみると、普通の人間の指ではなく、鷲のようなかぎ爪があります。

 「ひ、ひぃっ!!!!鉄志君!!!」

 振り向くと、左腕から真っ赤な血を噴出させながらあの物体の攻撃を避けている鉄志君が目に入りました。左腕以外にもあらゆるところが傷つき、血をたくさん流しています。

 「!!!!こ、こ、このぉぉ!!!よくも鉄志君をぉぉぉ!!!!」

 私の中の怒りが爆発的に大きくなり、それが何か違う『力』に変換され、それが瞬く間体の中でさらに大きくなっていくのを感じました。

 「燈和!!!俺は大丈夫だ!!!3分たてばまた元通りだ!!!とにかく今は、装置の停止を頼む!!!」

 鉄志君は目の前のものから目を離さず、手を休めることもなく、私に叫びました。

 怒りは収まりませんが、今は鉄志君の言うことを優先するべきですね。ですが、この装置を止めたときに、どうなるか覚悟していなさい!

 しかし、この祠の扉、鍵がかかっているのに。どうしたらよいか。多分ですが、この祠もまた特殊な材質でできているのかもしれません。そうなったらお手上げです。鉄志君の特別な『力』をもってしても…。

 …『力』?

 !?そ、そうだ。もしかしたら!!

 ポケットからスマートフォンを取り出し、急いで内カメラを起動させ自分の顔を見てみました。すると、そこには普段の私の顔ではなく、角が生え、目は赤くなり、髪は白くなった異形の姿が目に入りました。

 先ほどの出来事で、私の中の『力』が出現していたのでしょう。よし。よし!!!不本意ですが、この力さえ出すことができれば!!

 私は目の前にある、一番右の祠の扉に手をかけると出せる限りの力を使って引っ張りました。すると…。

 バタンっ!!

 「きゃあっ!?」

 予想に反し、扉はあっけなく閉まりました。無理やり抑え込んだというよりも、かかっていた留め具が外れたような感じです。

 なるほど。この扉、私の中にある『力』をある程度の量を感知すると鍵が解除される仕組みになっていたんですね。私の一族にしか開けられないようにするために。

 とにかく、これで扉を閉めることができます。まぁ、これでダメであればまた次の手を考えるまでですね。

 左の祠の扉を閉め、次に真ん中の祠の扉を閉めようと、扉から手を離した瞬間。

 がたん…。

 再び、扉は開いてしまったのでした。

 「えっ!?どういう…」

 もう一度、扉を閉め、手を放してみます。

 ガタン…。

 やはり祠の扉はひとりでに開いてしまいます。

 そうか、何か扉を閉めるための何かしらの手順か、あるいは道具が必要なのかもしれません。そしてその事実が、この扉を閉めることそのものが装置を停止させる手段なのだと私に確信を持たせました。でなければわざわざそのような造りにする必要などありませんからね。

 しかし、どうしたものでしょう。扉を見てみても、鍵穴があるわけでも在りません。改めて中を覗いてみても、先ほどと同じような不可思議な光景が続いているだけで、何かの操作をするようなものは見当たりませんでした。

 どうしたら…どうしたらよいか…。

 私は何もできず、ただひたすら3つの祠の前を左右に行ったり来たりを繰り返しました。鉄志君は時間は大丈夫とは言ってくれました。死んでも蘇るだろうとも言ってくださいました。でも、鉄志君の言うことを信じたいですが…私はやっぱり最悪の事態を考えてしまうんですよ

 早く…あぁ早く。どこかに何かありませんか!!!

 と、祠の前を三往復したところで私はあることに気づきました。

 左の祠の左の側面の上の方に、何かを吊るすためのフックのような金具が取り付けてあります。右側の祠をもう一度確認してみると、やはり右の側面の同じ高さに同じような金具が取り付けてありました。

 なんだろう。扉を直接占めるものではなく、何かを吊り下げていたのでしょうか。もしかして、祠の鍵?でも、だとしたらなんで祠が作動している今、その肝心の鍵がここにかかっていないのでしょうか。

 そして真ん中の祠を見てみると、両側面にはフックのようなものは見当たりませんでした。しかし、開かれた片方の扉の表側を確認してみると、一番上の真ん中くらいの位置に何かを通すような輪っかの金具が取り付けてあるのを見つけました。反対側の扉も確認してみると、やはり同じ位置に輪っかが取り付けてあります。左右の祠の両扉を確認してみたところ、やはり同じような輪っかが取り付けられていました。

 単純に考えれば、両外側のフックに何かをひっかけて、この真ん中の祠の二つの輪っかに通すのでしょう。何か、鎖のようなものであれば、上側に偏る形になりますが、この三つの祠の扉を閉めることは可能かもしれません。

 けど、その何かが分からない。下の家のどこかにあるのでしょうか?…いえ、私たちがいたあの家の中にあるかどうかも分かりません。

 あの階段を登り切ったあと、他に同じような穴が5つあるのを見ています。もしかしたら、その中のどれか一つにしかないのかもしれません。そして一つ一つ探していては多くの時間を浪費してしまうことになってしまいます。そもそも、この6つの穴の先のどこかにそれがあるという保証すらも無いのです。他の穴に降り立った後、鉄志君なしでここに戻ってこられる保証だってない。

 鉄志君は時間は無限だといてくれましたが…あの激しい戦闘を見ると…もし鉄志君がやられてしまったとしたら…。あぁ、もうどうしたらよいのか。

 その時ふと、私の家で交わした鉄志君との会話が頭をよぎりました。

 『注連縄は神様をお迎えするっていう役割と悪いものを封印するっていう2つの役割があるんだよ。その巽谷(たつみや)さんの家にあるのが神様をお迎えする用で、燈和の家にあるのが悪いものを封印する用なんじゃないか?』

 もしかして、もしかしてですけど。私が家から持ってきたあの注連縄こそが、この装置を封印…扉を閉めるための鍵なのでは?…いえでも、まさかそんな都合の良いことなんて。そもそも、どういう理論でそんなことが起こりうるのでしょうか。私の頭では思い浮かびません。

 しかし、鉄志君の言うことです。そうですよ。ここに入り込んでからも、鉄志君の推測は殆ど的中していたじゃないですか。それはきっと、彼の過去の体験によるものが大きいのでしょう。

 私は急いで背負っていたリュックサックから注連縄を取り出しました。そしてその両側を確認してみると、何かをひっかけるような輪が編まれています。

 ここだ!ここに祠の両外側のフックをここにひっかけるんだ!そして、真ん中の2つの輪っかに通せば…いける!これで扉を閉じることができる!!

 まず右の祠のフックに注連縄をかけ、両扉を閉めた後、その状態を維持するために左腕全体に体重をかけて押さえつけながら、扉の2つの輪に注連縄をねじ込ませました。これでこの祠は閉じられれば…!!!

 しかし、私の期待はすぐに裏切られてしまいました。腕を離した瞬間…。

 ガタン…。

 扉は注連縄をつけられた状態で開いてしまいました。やっぱり私の考えが都合が良すぎたのでしょうか?

 …いいえ、まだ全てを試したわけではありません。もしかしたら、3つの祠が同時に停止する仕組みなのでは?それならば、3つ全ての祠に注連縄が通った時にそれが起こるのでは?

 もちろん、裏付けられるものなどありません。すべては私の憶測にすぎません。ですが、やらなければ完全な0です。とにかく、考えられる可能性を全て試さなければ。ダメだったらその後で別の方法を考えればいい。鉄志君もそう言ってくださいました。

 もう一度、右の祠の扉を閉め、今度は注連縄を引っ張り、それで扉が開かないよう押さえつけました。そこまで大きな反発力は無かったのか、思ったよりも抵抗を感じません。これならば、いける!!

 そしてそのまま押さえつけながら、真ん中の祠の前に行き、右側の扉を閉め輪に通し、同じ作業で左の扉の輪に注連縄を通しました。単純な作業のはずなのに、焦りからなのか、とても時間がかかってしまっているように思えてしまいます。あぁ!!もう!早く!!早く早く早く!!!!

 そして最後!一番左側の祠の右の扉を閉め!輪に縄を通し!右の扉を閉め!続けて輪に縄を通し!!!あとは一番左側のフックに引っ掛けさえすれば!!!

 と、その時。注連縄を持つ私の手が止まりました。頭の中に、嫌な考えが浮かんできてしまったのです。

 もし、もしもですよ?これで装置が止まったとして…その瞬間に鉄志君があれにやられてしまったとしたら?そうしたら、鉄志君はもとに戻らないのでは?もう二度と、目覚めなくなってしまうのでは?そこまででなくとも、ボロボロの状態で元に戻らなくなってしまうのでは?

 鉄志君の安全が確保できるまでは、このフックに輪を通すわけにはいきません!!!

 「鉄志君!!!」

 思わず声をかけ、急いで振り向きました。

 しかし、その直後、私は自分の行動を激しく後悔しました。何故、鉄志君の『大丈夫』を信じることができなかったのでしょう?

 私の声に反応した鉄志君が一瞬、敵から目を離してしまったのです。その瞬間。


 どずぅ…!!!


 鉄志君の胸に、穴が空きました。その穴からは、大きく太い、黒い先端が覗いています。

 「がぁぁっ…!!!」

 鉄志君が叫び声をあげると同時に、その口からは大量の血が流れ出てきました。

鉄志君が後ろからその物体に突き刺されたのだと理解するのに一瞬の、しかし長すぎる時間を要しました。

 私が唖然としている間にも、鉄志君はその動きを止めることはありませんでした。

 「こんのぉぉぉ!!!!」

 がしぃ!!!

 突き刺されていることをものともせず、鉄志君は突き出ているその物体の先端を両手で鷲掴みにしました。そして。

 ぐしゃぁぁぁ!!!!

 そのまま力を込めると、物体先端を握り潰して、休む間もなく。

 ぐぼぉっ!!!!

 握りつぶしたその中にそのまま自分の右手を突っ込んだのです。

 ぐしゅぅぅぅぅぅぅ…!!!

 何が起こったのかはよく分かりませんでしたが、その音が鳴ると、手を突っ込んでいるところから煙が出始めました。

 ぎゅぅぅぅぅぅぅぅんん…

 それと同時にその物体は、なんとなく、力ない音を出し、鉄志君が手を離すと、あっけなく地面に落ちてしまいました。

 「くふぅ…」

 続いて鉄志君も取れ込むように膝をついてしまいました。

 「て、てつ…」

 「燈和!!!!奴が動けなくなった今しかない!!!早く注連縄を!!!俺の『大丈夫』を信じてくれ!!!」

 そうか、私はなんて浅はかだったのでしょう。鉄志君はずっと見ていたんですよ。私がどうやって装置を止めようとしているかまで。私は、目の前のことしか見ていなかったというのに。

 そして、心配性な私が鉄志君の『大丈夫』を信じきれないことも。

やはり、鉄志君には敵いませんね。

 今度こそ本当に、私は鉄志君の『大丈夫』を信じ、最後のフックに注連縄の輪をひっかけました。


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