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『神様の粘りに負けたわ』

「ねぇ、何度も言うようだけど何故そこまで粘るの?」


『そのぉ・・・神の地位にいる僕達は、ランク付けの闘技以外にもう一つあるんです・・・』


「そのもう一つに関係してるってこと?」


『はい・・・。』


「それは、どんなことなの?」


『人間が天寿を全うしている場合は、そのまま地球の神が天国と地獄のどちらかに送り届けます。でも、僕達のランク付けによる戦闘に巻き込まれ不慮の事故や病気で亡くなり天寿を全う出来なかった場合には、僕達が守護する惑星(ほし)で転生する決まりになっているのです・・・』


「そんな決まりがあったなんて初耳だわ」


『それもそのはずです。人間(ひと)の死後、僕達に出会わなければ知ることもないことですから。そして送られてきた魂を転生させ、第二の人生を歩ませ幸せになって天寿を全うすることで神の順位が決定するのです・・・』


「神様の世界でもいろいろと苦労してるのね。でも、私に幸せが訪れるとは思えないんだけど」


『そこは、僕に任せてください!必ず幸せになるよう対応しますから!だから、お願いします!! 僕の惑星(ほし)に転生して幸せになっていただけませんか!? 』



必死に土下座して額を擦りつけながらのお願いって、見ていて気持ちいいものじゃないわね。

本当にどうしたものかしら。



「ねぇ、どんな条件でもいいの?」


『はい!どのような内容であっても、貴方にはその条件が適用されます』


「・・・そう。わかったわ。神様の守護しているとこに転生するわ」


『ありがとうございます!!』



ぱあ~っと光り輝く勢いの笑顔で頭を下げお礼を言ってくる美青年(神様)。


輝くのはいいんだけど、ものすごく眩しいから輝くのは控えてほしいのだけれど・・・

まぁ、いいけど。

私の転生に大きく関わってくるみたいだし、容姿や住む場所等々の細かなことまで注文つけてやろうかしらね。


え?欲張りだって?

だって、転生してまで面倒事に巻き込まれるのは嫌なんだもの。

それくらい欲張ったっていいじゃない。



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