9話 友達たくさん欲しいな。
─っし!覚悟決めるか!
「ガララッ!!」
生徒たちがいるであろう方向は向かない。決して向かない。というか向けない!
決してイケメンなどではない俺の顔なんて向けれない。
教卓にたどり着いたものの、下を見る俺。
「さぁ、自己紹介してください」
この…。誰のせいで自己紹介しづらくなってると思ってるんだよ。
仕方がないから…本日二度目の覚悟決めるか!
俺は勢いよく顔を上げる!そして教室を見渡すと…春香がいた。
あぁ、なんだ知り合いいるじゃんか。少し気が楽になる。
「早乙女一樹です。関西の田舎方から引っ越してきました。都会にはまだ慣れないところとかあるので、至らないところもあると思うけどヨロシクお願いします。」
む…静寂が…。
「キャーー!」
「ワァーー!」
「カッコイー!」
「ヨロシクねー!」
「ブラボー!!」
おおぅ、時間差か…。やっちゃったかと思ったぜ。ドキッとした、ドキッと。
「それじゃ、早乙女君は後ろの窓際の席ですよ。」
おおぉぉ!後ろの窓際といったら…。神に与えられし究極の席!
これで俺は昼寝し放題…
「あ、近いうちに席替えしますからね〜」
…ちっ。
まぁ、黙って席に着こう。
っと、隣の奴と目が合った。
「僕の名前は本堂和輝ヨロシクね、転校生さん。」
「俺は早乙女一樹。隣になったのも何かの縁かもな。ヨロシク。」
隣の席に挨拶しておく。隣って言っても窓際だし一人しかいないんだけどね。
後で春香にも挨拶しておくかな。
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「今日はこれで学校は終わりです。皆さん気をつけて帰ってくださいね。今から部活のある人はがんばってください。」
そういうとみっちゃん先生は風の如くいっちゃった。何か用事でもあんのかな?
「早乙女君?」
「ん?一樹でいいよ。俺も和輝って呼ぶからさ。」
「わかったよ。一樹君、部下なに入るか決まってる?」
「いや、そういや全然考えてなかったな。和輝は何か部活やってんの?」
「ふふふ…。よく聞いてくれたね!僕は陸上部に入ってるよ!それでね、全然考えてない一樹君にお願いがあるんだよ。」
全然考えてなくて悪かったな。
「で、お願いって何?」
「陸上部に入って欲しいんだ!」
「えー…。なんで?」
「陸上部は今、初、中、高等部合わせても男子の部員が女子の部員に比べて少ないんだよ!肩身が狭いんだよ!寂しいんだよ!!」
「思いっきりお前の私情じゃねぇか!」
てっきり、部員が少なくて部活がつぶれるんだ!とか言うと思ってた。
「嫌かな?」
「嫌っていうか…。まだ部活やるかどうかすら決めてないし、どんな部活があるかも知らないからなんとも言えないな〜。」
「そっか…。」
考え込む和輝。にしても陸上部ね。走るのは嫌いじゃないけど、ん〜。
「い…一樹君!じゃあ、私が部活の案内しよっか!?」
この声は・・・!?
「あ、春香。部活の案内って?」
言ってから気づいたけど、「部活の案内」の意味がわからないってやばいよね。
「あんた…部活の案内ってそのまんまだと思うけど?」
「由紀もいたのか。部活の案内をしてくれるってことだろ?そのくらい俺だってわかるよ。」
「じゃあ何で聞いたのよ?」
「ワカンネ。なんとなく…かな?」
全く、なんであんなこと聞いたんだろ。
「それよりも、春香。部活の案内してくれるのか?俺はすごい助かるけど、迷惑になんね?」
「ううん、全然迷惑じゃないよ。私の部活、今日は休みだし。」
「んじゃ、お願いするかな。由紀と和輝は?」
「私はバスケ部。ちゃんと今から汗水垂らして練習するのよ。」
「僕もさっき言ったとおり陸上部があるから…。本当は僕が案内したいんだけどね。」
「いやいや、無理するな。」
にしても、由紀バスケ部か。身長もあるし納得だな。
「よし!じゃあ行くか!」
「あ、うん!一樹君待ってよ〜。」
更新二日?三日?遅れてごめんなさい><
宿題とか(まだ終わらん)、祖父の家に進学の報告行ったり…。
言い訳してもつまらないですよね笑
えっと、最近ちょっと小説書くモチベーション下がってきたけど、この9話書いてたらまた上がってきました!
でも、連日更新は少しきついかも…。最低でも一週間に一回は投稿するので、どうか見捨てないで読んでやってください。