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電脳天獄  作者: とま10
6/7

〜佐藤光雄 編〜

(ここかぁ。思ったよりも大きいな。)


彼は高層ビルの前に立っていた。

ビルの入り口には一つだけ名前があり、

〜〜

Make the Machine of the FUTUR

〜〜


と書かれていた。


(未来の機械を作る…そのままの名前だな。)


彼はスーツ姿の天然パーマの男を見つけ呼び止めた。


「すみません…お伺いしたい事が有るのですが。」


天パ男が振り返ると彼はその男の容姿に驚きを隠せなかった。


「う…。あんた大丈夫か?」


「あぇ?…あぁ…すみません。どうも最近忙しくてデスネ…。ご飯を食べる時間も惜しいのデスヨ…。」


ボソボソと喋るその男は後ろ姿では気づかなかったが身長は意外と高く190cm近くはある様に見えた。

しかしとても痩せており、姿勢も悪いためか、大きいというよりも長い。というイメージの方が強かった。


天パ男はカラカラと笑いながら手を大きく振っておどけてみせた。長い手足を振り回す様はさながら紐に吊るされた操り人形の様だった。


「あぁ…?あらら…。」


そして突然に手を振っていた天パの男は倒れた。


「大丈夫か!?」


彼は駆け寄り天パ男の顔を覗き込んだ。


「すみまセン…お腹が空いてしまっテ…意識が…。」


そう言って天パ男の意識は空の彼方に飛んで行ってしまった。


彼は素性も知らない天パ男をファミレスに連れて行き、好きな物を注文する様に促した。すると天パ男は目を覚まし凄い勢いで注文していった。


「あひふぁふぉふほぉほぁひマフ。ふぁふぁふぁはふぃのふぃのほんふぃんふぇふ。」


(ありがとうございマス!あなたは命の恩人デフ!)


天パ男はご飯を頬張りながら彼に感謝の言葉を掛けた。


「良いから…黙って食え。」


「ゴック……ンン!ンンゥ!」


喉を詰まらせる天パ男に水を渡し、彼は溜息をついた。


「いやぁ申し訳ありまセン!あなたは命の恩人デス!ご飯までご馳走して頂けるナンテ!」


「奢るとは言ってねぇ。」


そう彼が呟くと天パ男は慌てて、


「ソンナ!僕、お金持ってないデスヨ!」


天パ男は財布を取り出し中身が入っていないのを見せつけてきた。


「ハハハ。そうかそりゃ残念だ。お前あの会社の社員だろ?そこの人に何とかしてもらえ。」


「えぇ〜あそこの人達、僕に冷たいんだよナァ。」


肩をすぼめ明らかに落ち込んだ様子の天パ男を見て、流石に彼も申し訳ないと思った。


「そうか。なんか申し訳ない事を言ってしまったようだ。すまんかった。」


「いいえぇ。問題ないデスヨォ〜。」


天パ男は再度おどけて見せる。


「そもそも何で嫌われたんだ?」


「僕は元々あの会社の研究員だったんですヨォ〜。それで人工的に人間の脳が作れないか研究してたんですケドォ…なぜか急に資金援助を断たれてしまってデスネェ。」


(あの医者が言ってた人工脳の事か!)


彼がそんな事を考えている間もペラペラと天パは語るのをやめなかった。


「別にそこまでは良かったんですケドォ〜。その研究過程を応用して人体の損壊箇所の代替になる製品を作ったんデスヨ。それでそれが医療関係に役立つとかで

そこの班の主任に選ばれたちゃったんですヨネ。そこから営業で外回りさせられて営業をかけた病院では次々に契約が取れちゃうもんですカラ。」


早口でペラペラと喋り続ける天パ男の話を聞き流していた彼は重要な点に気付いた時には


「アァ!今何時ですカ!今日は班の業績の定時報告と研究結果の発表があるんでシタ!」


天パ男が急に話を振った事により彼は急いでケータイを確認し正午手前である事を伝える。


「ウワワァ!大変ダァ!遅刻どころの話じゃないデスヨ!すみまセン!お先に失礼しマス。ご馳走様でシタ!」


天パ男は慌てて鞄をからい、名刺を差し出した。


〜〜

MMF 15班 担当研究管理人

戸部 眞琴

〜〜


名刺にはそう書かれていた。


お読み頂きありがとうございます。


今回の天パ男は佐藤さん以外で初めて名前が出てきました。そもそも天パ男は会社の内情をあんなにペラペラ喋って大丈夫なんですかね?


今回もお読みいただきありがとうございます。

次回も宜しくお願いします。

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