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電脳天獄  作者: とま10
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〜佐藤光雄 編〜

「私は退院まで日にちがあるから今日はもう帰ってしっかりご飯食べてね。」


彼女の声に促され辺りを見渡すと、日が沈みかけオレンジ色に輝く風景が広がっていた。


「そっか…もうこんな時間か…今日はとても短く感じたな…。」


彼女と一緒にいる時間が長くないと感じた瞬間から彼は一日がとても短く感じてしまう。

見ている景色はいつもと同じなのにとても寂しく見える。


彼は長くなくても、どれ程一瞬に感じられても彼女との残りの時間を、思い出を大切に残していきたいと思った。


目を細める彼を彼女は優しく見つめる。


「そうだ、明日はパンフレットに載ってた機器のメーカーに話を聞きに行ってみようと思う。どんな物か先に見ておくよ。」


彼は振り向き彼女にそう言った。


「…分かった。お願いするね。」


「…あぁ。」


そういって彼は帰路に着いた。彼女はきっと夕日が眩しかったのだろう…目から涙が溢れていた。

彼はそれを見ていないフリをし、それ以上は何も言わず帰路に着いた。


その日は何も食べる気にならなかった。

散らかった部屋で一人、布団だけ引いてその日は寝むりについた。この部屋で目を開けておくと彼女が倒れたあの瞬間を思い出してしまいそうだから。


次の日、彼は目を覚ますと歯を磨きシャワーを浴びた。そして綺麗に折り畳まれた洋服に着替えた。


こうして日常的な事を何も考えずに行なっていると、今までの事が嘘の様に感じられた。


そこに彼女がいない事以外は。

今回で遂に病院での話は終了です。


次回はこの話の世界観や、今後の展開に重要なキャラクターが出てきます。佐藤さんの運命やいかに。


拙い文章ですがお読みいただきありがとうございます。次回もどうか宜しくお願いします。

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