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おはよう、世界  作者: 中鍋 鳳謹


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15/22

パルプパルプパルプ③

実は世の中には良い人も悪い人もいない。いるのはこの人は良い人だあの人は悪い人だって決めつける人たちであって決して良い人、悪い人がいるわけではない。馬鹿はいる。僕だ。時々とんでもない勘違いをして僕のことを賢い人だっていう人がいるがそれは大きな間違いだから僕が生きているうちに訂正しておいて欲しい。僕がもしも死んじまうと彼らは僕を偉人として崇めて伝記なんか書いちゃうんじゃないだろうかと心配になっちまう。新宿の歌舞伎町にあるバーで僕がぼったくられた時、真っ白になった頭の中のわずかに色づいている部分で僕はそう考えていた。ただひとつ運が良かったのは隣にいたのがレイサン島だったってことだ。あんまり頭には入ってこなかったけどレイサン島が色々と誰かと話していた。それからしばらくすると僕の方にやってきて行くぞと言った。レイサン島は男に五万円をおもむろに取り出して渡したがそいつは受け取るのを断った。いったい何がどうなっているのかよくわからなかったがとりあえず難を逃れたということになるのだろう。

 店を出て駅の近くまで歩くとようやくレイサン島は口を開いた。


「30万の酒がタダで飲めたな」


僕はまだ落ち着いてなかったからその意味がよくわからなかった。


「ねぇ、これから命を狙われたりしないよね?」


レイサン島は笑った。


「もしかしたらするかもな。家に武器庫はあるか?ジョン・ウィックみたいな」


レイサン島は乗り越えた危機に少しハイになっていたみたいだった。


「本当の話、あいつらに金を払わなかったのは問題があるんじゃないの?」


「いや、大丈夫だよ。全部録音してるし、何かあったら戦える」


「録音?録音してたの?」


彼は頷いた。


「なんとなく店に入ってから録音してたんだよ。まじでなんとなくだけど。それに俺は何度も確認してたからな、まぁ、なんとかなるだろ」


僕はふと疑問に思って聞いた。


「もし、お金を払わなきゃならなかったらどうするの?」


「おそらくクレカじゃ足がつくから近くの宝石屋でそれと同等のものを買わされるんだろうな」


「君がいなけりゃ終わってたよ」


「まあ、俺もなんも考えずに入っちまったからな、それよりこれで俺に恩ができたってわけだし俺のいうことひとつ聞いてくれ」


「まあ、ありえないことじゃなけりゃ聞くけど」


「女を引っ掛けよう。もう終電もないし簡単だよ」


僕はすぐにそれを承諾した。そして安全な相席屋に入ることにした。街はまだ活気があったがこれから徐々に減っていくという兆しを見せていた。ネオンの光は濁った星々のようにそこら中に蔓延っていて狭い路地の間をネズミたちが走って移動していた。まるで彼らにしかわからない時間軸があるように行ったり来たりして残飯を食い漁っていた。それを不安げに見ながら歩く人たちは明日への重い足をあげながらゆっくりと前へ進んでいた。思えば僕ら人類はどうやったって前に進んでしまう生き物なんだ。それは僕ら人類だけの問題じゃないけれど。ベンジャミンバトンの主人公でさえ進んでいたのは未来であるのだから僕らが後ろに進むのは生きることよりもずっと難しい。生きることと同じくらい簡単なのが死ぬことだ。このふたつはほとんど同じだ。生きることは見方によれば簡単だし、見方によれば難しい。死ぬこともそう、おんなじくらい難しいし簡単だ。単に僕らは生きているからその状態を選んだほうが楽だというだけでこのふたつは本当におんなじくらい簡単で難しいものなんだ。


「なにぶつぶつ言ってんの?」


ダックスフンドが似合う女の子が僕に話しかけた。多分ハズレの方と思われた。まあ、そりゃレイサン島と比べたら僕はまあハズレだよ。


「君の言ってることについて考えてたんだ」


彼女は僕を疑うように睨んで雑に作られた偽物のカシス・オレンジを一口飲んだ。レイサン島は隣に座った女を見つめ色々な話をしていた。多分もうその女は濡れていて繁殖の準備を始めていた。


「それでね、あの人って本当に酷いのよ、とにかく陰口を叩いてばかりなのよ。機嫌が悪いとすぐに人にあたるし」


ダックスフンドの似合う女の子は目の前でレイサン島と話してる女のことを小さな声で愚痴った。


「どうどう」


僕は彼女を優しく宥めた。


「それだけじゃないの!」


彼女は急に来た自分の沸点に驚いた。レイサン島の隣にいた女も一瞬こちらを向いたがレイサン島に顔を元の位置に戻されて気にすることを許されなかった。


「それだけじゃないの」


彼女はもう一度小声で僕に耳打ちした。その仕草は素敵だったので僕も少し乗り気になった。


「まあ、落ち着きなって、あいつにバレちゃいけねーわけだしさ、少しずつ解明させていこうぜ、な?」


彼女は頷いて僕に身を寄せた。僕も彼女に身を寄せてもう一度分かったかどうか聞いた。


「わかった」


彼女はそう言って頷いた。


「わかったならよかったよ。それで?」


「とにかくね、私はあの陰口がたまらなく嫌なのよ。どうして人って裏表があるんだろう」


ガゼルが貶し合いを始めた。あの子よりはいい女であることを示しはじめたんだ。当たりであることに誇りを持ってる。


「裏表か、僕にはそんなものはないよ。ネコにもないしそれから……」


「そりゃあ、動物にはないよぉ」


「あぁ、うん。動物にはないね」


「だってあんまり考えないでしょ?動物って本能で生きているものだし」


本能はプログラムだからねと言おうとしたがやめた。どうせ伝わらないから。


「ねえ、だけど動物にないのとあなたにないのは違うでしょ?なんでなんだろう?」


彼女はカシス・オレンジを飲み干してまた次のカシス・オレンジを頼んだ。


「視点が違うんだ。みんなは自分たちのことを薄っぺらい紙か何かだと思ってるけど実際はそうじゃない」


「じゃあ、なに?」


「え?」


「紙じゃないならなんなの?」


自分のタイミングとは違うタイミングで相槌を打たれたせいで話の半分を忘れちまったような感覚になった。


「えっと、えっとさ。あれだよ」


「ねぇってば!」


彼女は僕の肩を軽く叩いた。


「忘れちゃったの?」


彼女は笑いながらもう一度僕の肩を叩いてそれからカシスオレンジをまた飲み干した。彼女は少し飲みすぎていた。完全に。


「そうだ、酷いもんだぜ、紙みたいに薄っぺらいんだよ」


僕はもう一度繰り返してからさらに話を進めた。


「僕らは箱みたいなものなんだ。特に僕と君はね、きちんとした中身があるからさ。あいつらとは違う」


僕はわざと彼女が喜ぶように程度を合わせたんだ。


「そうね、私たちには中身があるわね」


そう言って彼女はわけもなく僕を叩いた。僕はめんどくせぇなこいつと思って言葉を続けた。


「まあ、君みたいに空っぽじゃ意味ないんだけど」


ダックスフンドの似合う女の子はまた冗談を言われたと思ってまた僕のことを軽く叩いた。僕はなんとなく気持ちよくなっていて、この女はエロいなと思ったんだと思う。それと同時に何故かネコの声が聞きたくなってちょっと待っていてとダックスフンドの似合う女の子に伝えてから外に出た。それからネコに電話をかけた。5コール目でネコは出た。


「なに?今何時か知ってる?」


少し不機嫌な感じでネコは僕に言った。


「えっと、まだ1時だよ」


「もう、1時なのよ。あなた酔ってるでしょ?酔ってる人は嫌いなの」


「え?全然だよ、全然さ!おいらはこれっぽっちも酔ってないんだったら」


「ふうん、まあ、いいけど。明日も早いから眠るね。間違ってもこんな時間に電話かけてこないでよね」


「わかった。ねぇ、」


「うん。なぁに?」


「おやすみ」


「おやすみ」


ネコはそう言って電話を切った。僕はあぁ、この子のことが本当に好きなんだなと思った。

 僕が戻ると彼女はこっちにおいでという風に手招きをした。僕も乗り気になっていたので携帯をしまいながら彼女の方に戻った。それから彼女は僕の鼓動を聞くみたいに僕に寄り添ってもう疲れちゃったと言った。それで僕らは店を出て少し歩いた。レイサン島たちは少し前には店を出ていて彼は僕にホテルの場所を教えてくれていた。


「ねえ、もう疲れたってば」


彼女は子供みたいに言って僕の手を少し強く引っ張った。


「喋るのに疲れたの?」


彼女は首を振った。


「ううん。人生に」


「そう。じゃあ、楽園にでもいく?休める場所を知ってるから」


「なにもしない?」


「敵はやってこないよ」


彼女は立ち止まった。


「そうじゃなくて、なにもしないの?」


「なにもしないよ」


彼女は少し考えた。そしてまた歩きだした。歩幅を合わせるために少し早足で僕についてきた。


「でも、そう言って何かするんでしょ?」


僕は頷いた。


「そう言って何かするよ」


「私ね、そう言ってなにもしない人を探してるの。そんな王子様みたいな人に会えると思う?」


僕は彼女のことを無視した。それからホテルの前について2人で中に入った。どうしてだか別に1番安い部屋に入ればよかったのに少し高めの部屋に入った。何にもならない小さなプライドが財布を薄くしていくんだ。人生とロボットがささやいた。


(そういう人間だと思われれば簡単に進んでいく)


間違いないなと僕は思った。ケチな人と思われちまえばケチでいいんだ。思われたくないというプライドがいつも身をすり減らし、財布の中身を薄くするんだ。


「ねえ、この部屋ちょっとメロいね」


彼女は部屋に入って荷物を置いてからそう言った。


「メロい?なに?メロいって」


「え?メロいはメロいだよ」


「エロいってこと?」


「そういうんじゃないわよ。馬鹿ね、男って」


主語がでかいなと僕は思った。僕は馬鹿だけどアインシュタインは馬鹿じゃない。男って括るのはおかしな話だ。それからしばらく部屋をうろつきながらメロいメロいと連呼してそれに疲れるとベットの上に仰向けに倒れた。僕は彼女の隣にいって短すぎるスカートからほとんど出ている太腿を撫でた。


「ねえ、汗かいてるからお風呂入る」


彼女はそう言って逃げようとしたが僕はもうそんなことはどうだっていいって気分だったからそのまま彼女の服を脱がせて舌で彼女の肌をなぞった。


「ねえ、意地悪しないって言ったじゃん」


彼女はなにかほざいていたが僕はちっとも構わなかった。途中で彼女が僕に好きかどうか何度も確認してきたと思う。僕はその度にきちんとした言葉で伝えた。あまりにもそれが軽かったから彼女は次の質問を僕にした。


「ねえ、本当に?本当に好きなの?」


「本当だって!神に誓ってそうだよ。君みたく可愛い子っていないんだから」


思ってもないことを言ったわけじゃない。本当に彼女は可愛かったし僕はエロい女のことが好きだ。




@@@@@@@@@@@@@@



 強烈な胃液の匂いで目が覚めた。女の寝ゲロの匂いだった。クソ、最悪だと思い僕はトイレに駆け込んでゲロを吐いた。それから歯を磨いて女を起こした。彼女は自分で吐いたゲロを僕のせいにしながらぶつぶつと何かを言った。朝5時、電話がかかってきた。レイサン島からだった。


「すまんな、起こしたか?」


「いや、起きてたよ」


「もう出れそうかな?俺はもう外に出てる」


「うん。僕ももう出るよ」


それから僕はフロントに小声で電話をして部屋を出た。彼女はまるで死んだように眠っていた。やれやれと僕は思った。もうこんなこと二度としないなと心から誓ったが1ヶ月くらい前にも同じことを誓った気がしていた。

 外に出るとレイサン島は僕に水を渡してくれた。早朝の5時、なんとなく不思議な感じがする。足早に進む人たちは帰る人もいれば出かける人もいる。そんなのはいつの時間も同じのはずなのにそれがより色濃く僕の脳には映っていた。彼は駅まで歩きながらフィッシュマンズを流していた。もうなにが流れてたか覚えてないけど彼の1番好きなひこうきが流れていたことは確かだった。僕らはほとんどなにも話さずにただこの空間を楽しんだ。駅に着くと僕らは別れ僕は小田急線に乗って経堂まで帰った。その電車の中も家までの道も僕はフィッシュマンズを流していた。すぐに眠ろうとしたがなんとなく僕は詩を作った。なんとなく、今日抱いたあの女のことを書いてレイサン島に送った。


「baby 人はいつも同じ方に幸せと愛を求めて流れてゆくのさ」


という一文が気に入ったのでインスタにもあげといた。別に反応はなかった。この魅力を分からない奴らは全員死ねばいいと思った。さっきまで幸せを願っていた僕の心は一気にその反対のことを願ったんだ。それはとても不思議なことのように思えて普遍的でごく当たり前のことなんだとも同時に思った。それから気絶するように眠った。


 雨が何日か降ったせいでネコと高尾山に行くのはまた今度になった。そのかわりネコが僕にたまごサンドを作ってくれて小さな公園で2人でそれを食べた。胡椒のきいたサンドイッチでアクセントにワサビナを挟んでいた。子供たちが登校中に水たまりに映る景色を眺めながら楽しそうに会話をしている姿が僕らの目に映り込んでいる。


「小さい頃、お母さんが作ってくれたの。近くのおばあちゃんがワサビナを持ってきてくれてハムを挟んだサンドイッチだった。いつの間にかそのおばあちゃんが死んだから食べることはなくなったんだけど、ワサビナが売ってたからつい買っちゃった」


ネコはコーヒーを飲みながらそう話した。


「旬なの?今が」


ネコはわからないというような顔をした。


「あの頃は寒かった気がする。1月とかだったような感じ、それか春先だったかも」


「ふうん。どちらにせよいい朝だね。こういう朝が何日も続けばいい」


「どういう朝?」


「子供たちが安全に登校できる朝、君の作ったうまいサンドイッチ、あるいは僕の作るサンドイッチ。僕の淹れたコーヒー、あるいは君の淹れるコーヒー」


ネコはクスクスと笑った。


「今度作ってくれる?カフェラテもつけて欲しい」


「キャンプの時に作るよ」


そう言って僕は時計を確認した。ネコも僕のスマホを覗き込んで時間を確認した。


「あなたまだそんな古いスマホ使ってるの?」


「別になんだっていいんだ。大したことには使わないから」


「まあ、確かにそうね、あなたのそういうところ好きよ」


「そういうところ?」


「時代に流されないところ」


「取り残されているだけになってないかな」


ネコはまたクスクスと笑った。鳩の群れがさっきから行ったり来たりしていた。僕はネコが作ってくれたサンドイッチの耳の部分をちぎって彼らに投げた。気になった数羽がそれらを突いていた。


「その時は隣に私がいるわ」


ネコはそっとそう言った。それから僕にパンの耳を要求してネコもそれを鳩の方向に向かって投げた。


「隣にいて、サンドイッチを作ってくれる?コーヒーを用意するから僕が食べ終わるのを待っていて欲しい。スマホをいじりながらでもいいし、本を読みながらでもいい」


僕は少しだけふざけたようにそう言った。ネコはニコリと笑って僕の文に付け加えた。


「食べ終わったら二人で外に出て畑で仕事をするのね。声の入ってない音楽を流しながら玉ねぎを仕分けて形の悪いものを晩ごはんに食べる。木製のスプーンを自分たちで削って使うの」


「ニスを塗るのを忘れないで、すぐに腐っちまうから。それから白いベットの上で丸い窓ガラスから入る月光に照らされておしゃべりをする。歴史だとか科学だとかそういうんじゃなくて単に思ったことを話すだけ」


ネコはまたクスクスと笑った。僕もそう笑った。それから二人で流れてゆく人たちを観察するようにみた。このまま眠ることができたら幸せだろうなと思った。


「そろそろ時間なんじゃない?」


僕がネコにそういうとネコは少し寂しそうな顔をした。


「ねえ、本当にそういう未来が来たら素敵だと思わない?」


ネコは僕にきいた。


「思うよ。本当に」


僕は軽くそう言った。


「本当に?本当に思う?」


「本当に思うよ、神様がなんと言おうと僕はそう思うんだ。僕が思ってる。この世界で確かにね」


ネコはふうんと言った。満更でもなく嬉しそうな表情だったから僕はニヤけてしまった。


「まあ、僕も来週には帰るから、キャンプもあるんだし」


ネコは頷いた。飛行機の時間まではまだあったが電車を乗り継ぐと考えればあまり時間は残されてなかった。


「美味しい朝ごはんをそのとき作ってね、それからいつも気になってたんだけど、どうしてそんなにポッケがパンパンなの?」


彼女は僕のポッケを指さして言った。僕はおもむろに財布と文庫本を取り出した。ネコは本当はそこになにが入ってるのかを知っていたんだと思う。


「ポッケにたくさん物を入れてるんだ。時々クッキーも出てくるし」


「それはなに?」


彼女は本についてきいたんだと思う。僕の持ってる何かを欲しかったんだと思う。おんなじ気持ちになりたかったんだ。きっと。


「これはヘミングウェイだよ」


「老人と海しか知らないわ」


「もったいないな、彼の小説は短篇集を読まないとダメなんだ。ほら、これあげるから読んでみなよ。どうせ暇だろうしさ」


僕はカバーのない汚れた本をネコに渡した。


「こんなに大事に使ってるのに渡しちゃっていいの?」


「気が向いたら返してもいいし、気に入ったなら貰ってもいい。それは神保町で買った中古のやつだし君が読んでくれてそれについて話せるならそっちの方がいい」


ネコはふうんと言ってそれをカバンの中にしまった。それからふたりで歩いて品川駅の改札まで行った。ネコと別れてから僕は二郎ラーメンを食べて家に帰って眠った。人生は素晴らしい。特に最近は。


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ウーリーのようにたくさんの視点で見ることができたら、また違った人生を過ごせたのかなあ、、「自分にとって」良い人か悪い人かなんてどうでも良く、色んな経験を積むことは大事だなと感じました。また、ウーリーに…
ウーリーの相席屋で出会った女性に対する目線がリアルで面白かったです。あとネコと未来について語るとこが素敵すぎてにやけたし、歌詞の一部分をインスタでシェアしたけど誰もリアクションしなかったから全員死ねば…
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