兄貴
まあ架空なんだよ
「みんな聞いてくれないか!?」
あれはうだるように暑い夏の日。久しぶりに家族でバーベキューを楽しんでいた時だった。いきなり兄貴が真剣な眼差しで家族のみんなに問いかけた。
オレ
「兄貴?どうしたんだ?急にマジな顔で!」
兄貴
「ああ、いきなりですまない。だが皆には聞いてもらいたいんだ…。」
急に静まりかえった空気。
母
「なんだい?まさかホモなのかい?達也。」オレ
「母さん!バカなこというなよ!兄貴がそんなわけ!…」
兄貴はオレの憧れ。いつもオレの前を歩いていた。小学校の頃いじめられていた俺を助けてくれたりもした。つい先日は痴漢を捕まえて警察で表彰状ももらっていた。
母はいつもオレと兄貴を比較していた。兄貴を憎んでいた。だが同時に憧れてもいたんだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・兄貴
「彼氏できました。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オレは兄貴を殴った!!小さな頃から数えきれないほど兄貴とは喧嘩した。
そのたびにボロボロにされていた。
だが今は兄貴をボロボロにしている。
オレ
「兄貴!一体なにがあったんだよ!」
兄貴
「なあ弟よ、世界は広い!お前の知らない世界なんかたくさんあるんだわ。」
オレ
「知りたくないよっ!くそっ!くそっ!」
兄貴は血だらけになった口でこういった。
兄貴
「許してくれ弟よ。…でもやめないでくれ。」
…兄貴はMだった
しかし寒いな〜