表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/23

サリテルの変化


リースの魔法のような技術を見た後から、サリテルの様子がどうもおかしい。



「り、リース様。ここ…は、どのようにしたら…。」



リースを相手にするとしどろもどろしており、リースが離れればじっとその姿を見つめる。



時には暑い視線さえも送っているのだ。



まさかと思いユアンは問うた。



「サリテル…あなたもしかして、リースの事…。」



リースの名前を出した途端、表情が一変し真っ赤に染まった。



「お、おおお、お嬢様…な、なにをっ…!!」



声が裏返るほどの動揺を見せた。



これでユアンは確信したのだ。



____サリテルはリースに恋をしている。



「や、だあ!!まあ!!サリテルったら!素敵じゃない!!」



ユアンはつい興奮してしまう。



「リースの魔法にまんまとかかってしまったのね。」



にやにやとサリテルをからかうように見つめる。



「お嬢様!おやめください。私目が恋などと!そのような権利私には!」



悲しいことをいうものだ。


人が誰に恋をしようとそれはその人の自由なのに。


ユアンは恋は時に人を変えてしまうものだと知っている。



時にそれは牙をむくが、きっとサリテルなら大丈夫だろうとユアンは考えた。



「素直になりなさい。私からするとサリテルには幸せになって欲しい。好きな人には好きと伝えるべきよ。」



「で、ですが…成功するなどという保証はどこにも…」



私の身を守るこいつは、恋などというものに怯えているのか。



それもまだ好意すら店ていないのに最初から諦めるとぬかしているのか。



「しゃんとなさいな。あなたは私の自慢の騎士よ。恋などというものに怯えて私の騎士は務まらないわよ!」



ユアンの勢いに驚き、はっ!としたサリテルはつい背筋を伸ばす。



「まずはちゃんとリースの事を知りなさい。あと2日といったけど、もういいわ1ヶ月の時間を全て貴方とこの村に捧げるわ。」



他の街の偵察は他の日にまわせば良いのだ。



ユアンはサリテルとリースの恋をどうにか叶えてあげたいと思った。



自分以外の恋など初めて関わるもの。しかも、身近な人の恋。



これは私の使命の一つなのよっ!野次馬なんかじゃないわ、と誤魔化し恋を実らせるために努力することを決意した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ