リースの魔法。
リースは実際に花を使い、薬を作り一つ一つ丁寧に教えてくれた。
花によって出来る薬は違う。
花びら1枚だけで、傷を癒すもの、心を癒すもの。
茎だって咳、頭痛など活用できるものは違うらしい。
色が変われば匂いも変わる。
少し考えれば分かることだが、リースが繰り出すそれはまるで魔法のようで小さい頃夢見た絵本の中にいるような気持ちになった。
「リースってすごいのね、本当…」
サリテルはただひたすらにリースの薬づくりの様子をメモをしている。
「それにしても、本当全部採ってきたのね」
くすりとリースは笑う。
「これだけあるなら、あなた達にいいものあげるわ」
そういうとまた、薬を作り出した
乾燥したようなパリパリの花と、ふわふわとした可愛い花を擦る。
「ちょうどミルクがあるわね…」
カップを2つ持ち出しミルクの入ったそれに、先ほど擦った薬を入れた。
「リース様、我々はどこも体の不備はございませんが…」
サリテルが戸惑ったように言った。
「飲んでみればわかるわ」
差し出されたカップを受け取り、サリテルと顔を合わせながら何かを決めたかのように頷き合い飲む。
「………美味しい」
それは心のそこから暖まるような優しくそして、ほんのり甘く美味しいものだった。
「…これは……?」
「これは心の疲れを取る飲み物。ホッとしたい時にすすめる物ね。」
精神安定剤…とはまた別のものだろう…
無意識に負担を抱え蓄積していったものが取れた気がした。
薬もいいけど、こうやって心を落ち着かせたり美味しいものへ変わるものの方が私は興味があるわね…
「ユアンにはこの方法をいくつか教えるわね、サリテルには薬を…今日とあと1日で全部覚える覚悟をしてね。」
スパルタリース始動…というところかしら。
この旅行を無駄にしないよう頑張らなくちゃ。




