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目覚めの朝


目が覚めたそこはマハテ村。



朝日が花を輝かせ、季節によって咲く花の香りでとても目覚めの良い朝だった。



「綺麗…」



ぽつりと呟いた。



朝は人々はまだ外には出ていないようだ。



静かな朝だが、不安を感じたりはない。



「サリテルを起こさなきゃ…」


私とサリテルは、夕食を終えた頃、自分たちが思っていた以上に疲れており、すぐに眠ってしまったらしい。



本当に誰もいないから、早くに起きたのかしら…



相当早くに寝たわね…。



「残念、村のことをたくさん知りたかったのに。」



「おはようございます。まだ2日はありますよ。」



背後から声が聞こえた。



「…サリテル、起きてたのね。おはよう。」



1泊2日。それでどれだけの知識を学べるか、

時間との勝負ね。



「リース!!早く来てくれ!!」



外から誰かの声が響く。



どうやらリースを呼んでいるらしい



家族のところへ行くと先程リースの名を呼んでいた者が家の中へ入ってきた。



「リース!!急いでくれ、危険なんだ!薬を!!!」


リースは険しい表情へと変わった。



「ユアン、サリテル!少し手伝って!!この紙に書いてある花を取ってきて、この家へ持ってきて欲しいの。私は別の花を持っていく…早めに頼むわ!」



ポケットにペンと紙を持っていたらしく、メモを取り、そのメモを無理やり私たちにあずけた。



状況を把握しておらず、訳が分からぬまま私たちは従うことにした。



「ユアンお嬢様、リース様は慌てているご様子でしたので早速花を採りましょう。」



「ええ…でも、この花の名前…初めて見るわ」



急いで花のある場所へ向かったが、花の名前が特殊でなかなか見つからない。



「どうしましょうか…早く行かなければ…」



医学ならば右に出るものはいないはずのサリテルでも分からないらしい。



「とりあえずある花は1本ずつ採りましょう!」



名前からして明らかにこれだというものがあれば、迷わずそれを採った。



しかし、どう頑張っても見つからない花がある場合は咲いている花を摘み取った。


「サリテル、急ぎましょ!」



駆けて行くとリースが見えた。




その横には倒れて苦しんでいる男性が1人。




「リース!!持ってきたわ!!」



急いで摘んできた花が入れられたかごを渡す。


「遅くなって申し訳ありません。わからないものがございましたので、1通り摘ませていたいただきました。」



リースは受け取ると何やら花を擦り始めた。




「思ったより早かったわ。ありがとう。これでなんとか大丈夫そう。」



花びらを、茎を、根を…


順序よく擦り潰した後は、水を加え男性に飲ませた。



ごくっごくっと飲み終わる頃には、男性の苦しそうだった顔が穏やかになっていた。



「ふぅ…リースありがとう…すまない。」




みるみると症状が和らいでいくのを間近で見ていた私たちは驚いた。



「この村では花を薬として使うの。」



驚いている私たちに気付いたリースは男性に処方薬を渡しながら言った。


「花って…薬になるのね……」


「ええ…私も驚きました……」



つい口を開けながらぼーっと見つめてしまった。



「この村の花は珍しいものを揃えてるの。薬になるものや食料になるものを重視して揃えてるのよ。」




すごい…ただそれだけしか言えなかった。



「最近の流行り病も調合によっては治せる可能性が出てくるものばかりが揃ってるわ。」



これを私が出来るようになれば…


「かっこいい…」


ぽろっと出た言葉にリースは顔を赤くした



「あ、ああ、ありがとう!!ちなみにいうとここの花は割とどこででも作れる探れものなのよ!!ユアンがあれだったら…もしよかったらだけど…教えてあげなくもない…」



リースは早口言葉かのようにすらすらと言った。



「ユアン様…意外と楽しいかも知れませんし…医学的分野でしたら私もご一緒させていただきです。」



ユアンよりもサリテルの方が乗り気で、ユアンも少し薬について学びたかったため、丁度いい。



城の庭で育てられるなら、いざと言う時に少しでも役に立つかもしれない。



サリテルが不在の時何かの力になれるかも…



セルビアにも何かいい薬があるかもしれないわね…



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