第三章 出発
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初めての依頼
「フウ、起きてご飯食べる時間だよ」
「ん、んっ……。ふわぁ~」
メルに起こされ、僕は背伸びをすると同時に欠伸をする…。まだ少し眠い…、出来ればまだこのまま寝ていたいくらいだ…。
時計を見れば時刻は7時10分を指していた。朝食を食べられる時間まであと50分だ…。
流石に朝食を食べないわけにはいかないので着替えることにした。
今日はフリル付きワンピースを着ることにした。最近は女の子の服にあまり抵抗が無くなってきているので何かと不安に思う,…
ワンピースに着替えようとベッドから降りる,…すると僕はこけてしまった…。
パジャマが自分の足よりも随分長かったことを忘れていたのだ…。こけたせいで眠気も吹っ飛んでいってしまった…。
メルは笑いをこらえながら
「フウ,…ッ… 大丈夫,…?」
と聞いてくる。怪我していないから大丈夫だか、パジャマでこけたという、屈辱が半端ではない…。
しかし、流石にその事は言えず
「うん。大丈夫だよ」
と笑顔をつくって誤魔化した…。
着替えも終わり食堂へと向かった。もう、遅い時間だったからか、人が一人もいなかった。
席にすわるとマスターが来た。
「おおっ、お嬢ちゃんたち、おはよう。それにしても随分遅い時間にきたな…。お嬢ちゃんたちは朝が弱いのか?」
と聞いてきた。別に朝は弱くないと思う。
するとメルが、
「フウがずっと寝てて…」
と言った。マスターは僕を微笑ましい目でみながら、
「ははっ、そうなのか。」
と言ってきた。
「メル、なんでそんなこと言うんだよ…」と思っているとマスターが
「もう、パンぐらいしか出せないがそれでいいかい?」
と言ってきた。もちろんパンでも食べられないよりかはましである。
「二人ぶんのパンをお願いします」
と僕がいう。メルは「私が言おうとしたのに…」という顔をしている。
しばらくして、マスターがこんがり焼き上がったパンに苺ジャムをのせて持ってきた。
「「いただきます」」
と言ってパンを食べた。苺の甘さが広がって朝から幸せな気分だ…。
「「ごちそうさまでした」」
そういうと僕たちは駆け足で食堂を出た。
ロビーにいたおばさんに鍵を預け、宿を出た。
今僕たちはどこに向かっているのかというとギルドに向かっている。今日は初めて依頼を受けに行くのだ。
鼻歌混じりに僕が歩いていると、メルが
「フウ、依頼を受けるのが楽しみなんだね」
と言ってきた。「そりゃ、初めて依頼を受けに行くんだからとてもワクワクするよ」と心の中で思いつつギルドへと向かった。
ギルドにつくと中は依頼を受ける人でいっぱいだった。僕たちは受け付け口に行き依頼されているものを選ぶことにした。
僕とメルはまだ、カードを作ったばかりなのでランクは一番下のFランクである。
ランクをあげるためには同じランクの依頼を繰り返し行っていかなければならない…。
僕たちは「猫を探してほしい」という依頼を受けることにした。
依頼の内容はこうである,… おばあさんの家で飼っている白猫のミィちゃんが逃げ出したから探してきてほしいということである。
ちなみに森のなかに逃げたらしい…。
早速依頼を受けるとその場所へと向かった
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次回は白猫を探しにフウとメルが森の中へと向かいます!!




