それぞれの道へと
こんばんは、夏玉 尚です。
大分暖かくなってきたこの頃です。そして明日から春休みです!
ではどうぞ!
なにも考えず、何となく空を見ていると女騎士が横で寝息をたてているのが聞こえる。
いくら暖かい日射しがあるといえ、ずぶ濡れの鎧と胴衣とバトルドレスでは風邪を引くだろう。
俺は静かな寝息をたてている女騎士のところへと行き、まずは鎧を外すことにした。
堅牢な造りのその鎧には、今までの戦いで出来たのであろう、無数の傷が刻まれていた。
重い鎧を外し終えると、次に籠手、足具を外す。
全部合わせると大人の女一人分くらいの重さはある。
これだけの装備を身に付けてあれだけの立ち回りができるとは女にしては凄いと思う。
そして腰に差されてある、レイピアに似た刺突剣を見る。太陽のある明るいところで見ると、刻まれている模様が俺の剣と同じだった。
これでこの刺突剣が勇者の残した遺産の一つであることは間違いない。
最後に胴衣とバトルドレス。これは俺のものと同様で、厚手の布でできている。
胴衣の袖を絞ろうと、手を伸ばしたところで女騎士が目が細く開く。
「・・・何してるんだ?」
「そのままでは風邪を引く。だから絞ろうとした。」
「そうか。・・・って勝手に装備を外したのか!?」
女騎士は防具を外された自分の姿を見て驚く。そして何故かこちらを睨みながら体を震わせる。
「これでも私は女だぞ!もっとなんか・・あるだろ!」
気のせいか声が少し震えていた。
「すまない、俺には思い付かなかった。」
「・・・あっち向いててくれ、自分でやる。」
「わかった。」
俺は言われた通り女騎士に背を向け緩やかな流れの川を見つめることにした。
シュルシュルという帯を外す音、胴衣を絞り、水の滴る音が後ろで聞こえる。
バトルドレスについても同様だった。
しばらくすると、
「もういいぞ!」
と女騎士の声がしたので俺は振り返った。
「そういやお前、連れがいるんじゃなかったか?」
そうだ、ガレッドはどこにいるんだろうか。
「そうだな、そろそろ行くとする。じゃあな。」
女騎士に軽く手を振る。
「じゃあな。」
女騎士も同様に振り返す。
そして俺たちは別れた。
『この先シルマ』という立て札があるところから、ここは洞窟よりシルマ側だと推測する。
まずはガレッドを、と俺は一応洞窟の出口の方へと戻ることにした。
最後に振り返ってみると、女騎士の背中が遠くに見えた。腰には勇者の遺産である刺突剣が携えられている。
そして俺はガレッド探索及び、シルマへと向かい歩き始めた。
いかがでしたか?
春休みということで、書き次第更新していきますのでお見逃しなく!!
ではまた!




