戦場へと
こんにちは、夏玉尚です。
先週は更新できず、申し訳ありませんでした。
今週も泊まりがけの用事でしたが、更新できるところまで書けました。
ではどうぞ。
再び王室に立つ。
目前には王と王妃、後ろには6人の騎士、
王の傍らには側近が一人いる。
誰一人として口を開かない。
国一番の騎士が目の前にいる俺に殺されたのだから仕方ないと言えば仕方ないのだが。
「旅の者よ、この度の件、貴公には大変迷惑をかけた。イヴァンの騎士道に反する無礼許してくれ。」
王が重々しい口を開く。
「・・・悪いのがイヴァンということは皆知っておる。だがその現実をまだ受け入れられておらぬのだ。」
「だがそう悲しんでもいられない事態が発生していてな。イヴァンの死を早くも聞き付けた魔族が群れをなしてこの国に進行中との知らせが見張りより入った。この国の設備で十分倒せる数のようだが騎士や兵の士気が下がっておる。そこで貴公に先頭に立って指揮をしてもらいたいのだ。」
「イヴァンはそれほど魔族たちから恐れられていたのか?」
俺はあの程度の剣の腕で恐れられていたのか疑問に思った。
「イヴァンが恐れられていた理由は剣術などの武術ではなかった。イヴァンの強さは指揮の才であり、イヴァンが操る軍隊は兵士、騎士の力がほぼ全て引き出される。それ故に勇者一行の参謀として参加するはずだったのだ。」
王はまたも悲しげに俯く。
俺は仕方なく引き受けることを決意する。
「俺のせいでこうなったのだから引き受けよう。だが俺は指揮を執ったことがない。どうすればよいのか?」
「指揮の心配はいらない。ただ先頭で次々と敵を倒し、味方を鼓舞してくれればいい。貴公の戦いぶりを見て士気も上がるだろう。代わりの指揮官は優れた者を派遣してある。」
「了解した。して準備は?」
「既に先程、横に居る大臣が呼び掛けた。既に騎士や兵士、兵器の準備はほぼ終わっているはずだ。」
「わかった。あとは俺が行くだけか。」
「そうだ。頼むぞ。」
俺は装備を軽く整え、王室を出ようとする。
「待て。」
王に呼び止められた。
俺は振り返り、王を見る。
「我が国を救う騎士にこれを贈る。かつての勇者が装備していたとされるマントだ。この国の宝であり、元はイヴァンに贈るつもりだったがあの性格ではこれを着ける資格はなかっただろう。」
すると俺の横に、一人の騎士がマントを持って来た。
空よりも少し濃い青だ。
騎士から受け取り、背に羽織ると、マントが体にピタリと合うサイズに変わった。
「似合うぞ、まるで貴公のための物のようだ。」
王室に居る全ての人の視線が俺へと集まる。
俺はなんだか居心地が悪くなって、王室を出て皆が待つ城下へと向かう。
マントは動きにくいかと思ったがそんな事はなく、逆に背に安心感が生まれた。
階段を降りて見えたのは、俺を待つ整列した数百の兵士、騎士の姿だった。
慣れていない集団戦に向け、俺は気を引き締めた。
いかがでしたか?
来週は三連休なので、しっかり書けると思います。
ではまた。




