村の異変 続
こんにちは、すらいむ[N]です。
では、どうぞ。
ギシッ
ギシッ
ギシッ
かつての村人の骨という骨、筋肉という筋肉が軋み、嫌な音を出している。
いわゆるアンデッドというやつか、それなら意識はないはずだ。
「ガレッド!一気に進むぞ!なるべく村人は斬りたくない。」
俺は声を張り上げながらアンデッドを押し退け、前へと進む。
暗く、少し開けた場所はよく見えないがアンデッドと化した村人が大量にいるのだろう。
「わかった。」
ガレッドは後ろからついてくる。
俺は腕や足にしがみついてくるアンデッドだけを切り伏せ、奥へと進む。
既に先程まで居た部屋は見えない。後ろをちらつ腰のランプだけが彼の生きている証だ。
目の前を塞ぐアンデッドの首を跳ねる。
村人だろうが死なないためにはこうする他ない。一度止まればアンデッドの群れに襲われて押し潰されるだろう。
このアンデッド達がなぜなら襲ってくるのかが気になるところだが。
足早に道を進んでいると、緩やかな上り坂になった。
もうすぐだ!
手前にいるアンデッドの腹部を横に薙ぎ、左手で押し退けて前へと進む。
多数のアンデッドを倒したところで、アンデッドの群れを振り切り、ようやく階段へとたどり着いた。
振り返ってガレッドの姿を確認する。ランプの明かりが大きく揺れている。
どうやら手こずっているようだが、死んではいないようだ。
「ガレッド!いけるか!?」
「大丈夫だ!先に行け!!」
「では上で待ってるぞ!」
「わかった!!」
俺は階段の前をウロウロしているアンデッド達を乱雑に切りつけ、階段をかけ上がった。
その時、何体かのアンデッドが上って来ようとしたが、上から頭を串刺しにし、階段の下まで蹴り落とした。すると周りのアンデッド達も押し潰され、動かなくなった。
噴水の縁に立ち、周りを確認するが、月も出ていない夜空はどこまでも闇が広がっているだけだった。
村人がいる様子もない。
階段の奥からはアンデッドの呻き声が聞こえる。
早く水を出さないとアンデッド達が上がってくるだろう。
俺はもう一度階段を下りた。
ガレッドは見えない。だがランプの明かりがアンデッドの影から少し見えた。
「ガレッド!!どこだ!!」
「ここだぁ!! くそっ、数が多すぎる!」
「すぐに行く!」
俺はガレッドに襲いかかってるであろうアンデッド達を背後から斬っていく。
出来るだけ首を跳ねるように首もとを切りつける。
両手を使ってアンデッド達を押し退け、できる限り手を伸ばす。
「俺の手を掴め!」
俺は叫んだがガレッドに伝わったかどうかは分からない。
だが誰かの手が俺の手を掴んだ。
俺はとりあえず自分の方へと思いきり引っ張る。
俺の手を掴んだのはアンデッドだった。
俺はすぐさまそのアンデッドの首を跳ね、もう一度手を伸ばした。
二度目、俺の手を掴んだものがあった。
先程と同じくすぐさまそれを引っ張り出した。
だが先程と同じ、別のアンデッドだった。
俺はまたもや首をスパンと跳ね、もう一度手を伸ばす。
三度目、俺は力強くつかむ手を感じ、全身を使って引っこ抜いた。
そして、アンデッド達の中から出てきたのはアンデッドだった。
「さっさと死ねっ!」
俺は怒りも込めて左手に装備していた盾で数回アンデッドを殴り付けた。
最後に首の骨を折ると、腐敗していたのか簡単に首がとれた。
「ガレッドー!!生きているか!!」
アンデッドの首を別のアンデッドに投げつけながらもう一度叫ぶ。
「・・・ここだ・・・・・・」
微かだがガレッドの声がした。
最終的に俺はランプの明かりを探し、ランプをつかんで、ガレッドを引きずり出した。
「すまなかった!・・・ゴホッ!ゴホッ!!」
「大丈夫か?」
「ああ、一瞬ダメかと思ったが、俺の上に乗っていたアンデッドが次々と減っていったんだ。全く助かった!」
「何でだろうな。」
「ガレッド、先に行け。」
「すまん!」
俺たち二人はアンデッドに目もくれず、階段を目指して走る。
階段を上りきると俺はすぐに排水溝の金網を閉め、水を放流した。
水はすぐに溜まり、勢いよく噴水が始まった。
「これでもう大丈夫だろう。」
「何故村人はこうなったんだ!!」
「元々だったとか・・・。アンタは元々この村に住んでいたのか?」
「いや、俺は昔旅をしながら鍛冶の修行をしていたんだ。そして居を構えたのが、最終的に辿り着いたこの村だったんだ。」
「その時から村人達はこうだったのかもな。」
「・・・。」
俺たちは謎を抱えたまま、休息できる場所を探して歩き出した。
謎はまだ解けない・・・
いかがでしたか?
それではまた。




