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僕らがAIに呑まれた日

作者: 熊ノ翁

注、本エッセイは一切AIを使っておりません。

誤字脱字、文章の乱れにご注意ください。


 どうも、熊ノ翁です。

 投稿小説サイトでAIで書いた作品が総合1位取ったってんで「終わりだ」「破滅だ」と各所で騒がれまくっている中、皆様いかがお過ごしでしょうか。


 熊もこの「創作活動とAI」については。ここ最近色々とTwitter上で意見を発信しては火柱を上げていたわけですが。


 AIは今後も使われ続けていくのか。

 それとも廃れるのか。

 そして、俺達物書きや本読みの環境は、AIによりどう変わっていくのか。


 こんな感じの事が連日あちこちで議論されています。

 AI技術は、社会はもちろんの事、我々物書きの間でも大きなゲームチェンジャー足り得る物だと皆さん考えておられるようで。

 今回はその辺についてお話します。


 まず、AI市場全体について。

 AI市場に企業や国家や投資家の皆様がぶっ込んできた金って、この10年で1兆5千億ドルとかって意味わからん額に及んでるのね。

 んで、今年だけでも2千億ドルだったか。

 ビジネス記事をよく読んでる人なら知ってるでしょうけど、ビルゲイツさんも言ってたように「もう後戻りできない」くらいの無茶苦茶な金が費やされていて、しかも降りることが出来ないプロジェクトなんですよ。AI事業って。

 なにせ企業がデータサーバー維持するために原子炉買うレベルの入れ込みようですからね。


 しかも、ニュース見りゃ分かる通り国家プロジェクトとしても進んでるわけでしょ。

 もちろん規制もされていってますが、それだってビッグテックや自国の国際間開発競争の邪魔にならない範囲ででしょうし。


 止まれませんって。

 法を捻じ曲げようが、個人の尊厳や権利をすり潰そうが、この技術は前に進んでいきますよ。

 イーロンマスクばりに金と権力持ってる連中が団結して「いやこれはダメだ!」と強烈にストップかければ別でしょうが、彼ら世界の経営者トップ層自体が目の色変えて開発競争してます。

 アマゾンだって今、AIロボット使って倉庫の仕分けの仕事をして数十万人の人員をリストラして、コストカットしてってるわけでしょう?

 しかもヒューマノイドロボのテスト運営既に始めてる段階みたいですし。


 ここまで企業がコストかけて、環境整えて、ビジネスに使用して、国も国際間経済競争の関係で支援している現状で「やっぱAIは権利面や倫理面で問題あるからやめよっか」とはとてもじゃないけど出来ませんて。

 てか、世界で一斉にAI使うのやめる方向に動くのでなければ、やめた側がその後の経済競争で確実に負けますしね。

 だから、どれだけ人をすり潰してでも、国も企業もこのAIプロジェクトは続けるって道しか残されていないんです。


 現実論として、社会はこのAI技術とは、どこかで手打ちをする事になるでしょう。

 というか無理やり手打ちを迫られます。

 それが皆の納得いく形になるのか、そうで無い物になるのかはわかりませんが。

 まあ、あまり明るい未来が訪れるとは、熊は思えませんけどね。


 次に、生成AIについて。

 これも同じようにどこかで手打ちを要求される事になると思います。

 まず、生成AIは作業の効率化の面で、良くも悪くも仕事に対して相性が良すぎます。

 映画でしたら、ハリウッド映画を全てAIに置き換えれば製作費は高く見積もってさえ100分の1以下になります。


 アニメもゲームも同じでしょう。

 今のソシャゲは、大半がAI使って開発されてるとかって話、聞きますしね。

 全部がそうとは思いませんけども。


 でも考えてみてください。

 やりようによっては開発コストが100分の1以下に出来る技術を、会社が使わずにいられると思います?

 それだけコストカットが出来る手段があるとして、あなたの勤めている会社はその手段を使わないという判断をし続けられると思いますか?

 難しいでしょう?


 ビジネスの本質は、つまるところは獲物の奪い合いであり、綺麗事の通用しない身も蓋も無いものです。

「使わない」という判断をしたら、他の「使う」という選択をした者達相手に縛りプレイを要求される事になり、普通に食い殺されます。

 これは、善悪の問題では無いんです。

 会社は社員の生活を守らなければなりませし。

 イデオロギーの為に、社員の生活を危険にさらすという選択は、マトモな会社は出来ないんですよ。


 だから、どれだけ気に食わなかろうと、嫌だろうと、誰もこのレースからは降りられないと熊は思います。

 生成AIの最大の問題は「人間のクオリティを超える物を作り出す事」でも「作品物を多く作って飽和状態になる事」でもありません。

 というか、そんな事はとっくに将棋やチェスの分野で起こっていますし、特に問題視もされていません。

 何よりの問題は、AIにデータを著作者の許可なく読み込ませ生成物の材料とする事が知的財産権、肖像権を侵害している可能性が極めて高いという事です。


 この辺は今まさにあらゆる案件が裁判で争われており「無断で書籍700万冊をAIの学習に使った」として、2025年6月に判決の下されたAnthropic社とBartz社の間の裁判ではAnthropic社側が和解金として10億ドル以上の額が支払われたりしています。

 まだこの辺の権利関係のすり合わせは始まったばかりであり、社会全体が妥当な答えを未だ見つけられていないというのが現状でしょう。



 で、ここからが本当に大切なんですが。




















 それでも俺らは、創作活動を捨てられないんですよ。

 物語を読む事と書く事に呪われた俺達文字狂い共が、お上の都合でどれだけないがしろにされようが踏みつけられようがすり潰されようが、それで読むのを書くのを捨てられるのかって話なんです。

 無理でしょ。呪われてんだから。


 AIの出現でランキング荒らされようが、新人賞がAIのせいで応募作品点数がインフレして、中国と同じくこの先パンクして消し飛ぼうが、それでも俺たちゃ物語書き続けるし読み続けるだろ。

 企業と同じく、とっくに後戻りできない所まで行っちまってんだよ。


 あーもう面倒臭せぇ!

 誰も言わねえなら熊が言ってやる!


 この先、創作界隈は地獄しかねえよ!

 中国の物書きが嘆いていたように、日本も遠からず同じ道たどるわ!

 AIと著作権の問題で、一定の落としどころがつくほど判例が積みあがるのは、早く見積もってもあと数十年はかかるわ。

 そんな状況でも、俺達にゃ書くしか選択肢残されてねえんだ!


 腹ぁくくれ、創作界隈の限界野郎ども!

 連日火柱立ち上る、地獄の光景にゃお前ら慣れっ子だろ!?


 読まれないだぁ?

 報われないだぁ?


 そんなん、今に始まったこっちゃねーだろ!

 AIが世に出ようが出なかろうが、俺もお前も総合ランキングに載ってスポットライト当たるような事なんざ、今も昔もこれからも、ありゃしねーよ!

 だから、縁のないランキングや新人賞がぶっ壊れる事を嘆いて、筆折るような真似はやめろ!


 お前、今までどれだけ報われなくとも書き続けてきてたろ。

 それ、金のためだったか?

 ちげえだろ!

 小説で金なんかロクに稼げてなかったろ!


 でもお前、そんな中でも小説書いてたんだろ?

 仕事の合間の少ない時間にネタ考えて、睡眠時間や休日削って作品仕上げてただろ?


 じゃあ、やる事変わんねーよ!

 どれだけ自分が納得できるものを作れるか、どれだけ創作活動に情熱を注ぎこめるか、結局はそれしか悩む事はねえんだ!


 良いじゃねえか!

 もうこれからは「あるかもしれないラッキー」に振り回されて、ランキングだ何だって事に気に病む必要なくなるんだから!


 はっきり言うぞ!

 俺も、お前も、今後一切スポットライトが当たる事はありません!


 だから涙拭け!

 折った筆拾え!


 テンプレもトレンドもランキングもクソもねぇ!

 これからの創作界隈は、楽しんだ奴が勝ちの時代だ!

 何に縛られる必要も無い!

 今こそ、お前が本当に作りたかった物語を書く時なんだよ!


 おら!

 そこの救いようのねぇ限界物書き共!

 熊と一緒に、底の底まで地獄巡りすっぞ!



僕らがAIに呑まれた日……END

最後までお読み頂き有難うございます。


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それと、熊の書いてる読切連載ギャグ短編「魔王と参謀」もよろしくね!

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― 新着の感想 ―
たとえば、生成AIに「リンゴ」について書かせるとします。 するとAIはリンゴについてすごく詳細な説明ができて、リンゴが関わる文章も書けます。 ひょっとすると、ちょっとした詩も書けるかもしれません。 …
この国には思想信条の自由がありますから、他人が別にAIが好きであろうが嫌いであろうが各々好きにすれば良いと思いますが、たまにAI小説相手に必死にマウントとってる人を見ると、なんというか、旧日本軍的根性…
中国の創作事情など面白い視点も提供してもらいましたが、概ねその覚悟も気概も同じものでございました。ただただ同感というのみでございます。 AIは文学に門戸を開いたのではないかという見方もしていまして、そ…
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