【改訂版】ハットトリックの 執筆家になろう ラジオ!ただいま絶賛放送中!
CMの後は、メールを紹介しちゃうぞぉ。
ハットちゃんの楽しそうな声がスタジオに響く。
明るい声が響くラジオ放送。事件は、CMに入ったスタジオ内で起こった。
ハットちゃんの足が、激しくリック君の脛を襲ったのだ。
ガンッ!
サッカーのモドリッチ選手が時折見せるトーキックに似た鋭いキックとともに、言葉が襲い掛かる。
「放送中に唐揚げ食べちゃダメでしょっ!」
普段のハットちゃんからは想像できない、怒りに満ちた声。リック君が、こっそりカラアゲを食べていたのがバレたのだ。
「いい加減にしてっニンニクの匂いが、漂ってるっ!」
しかし、リック君もやられたままではいられないっ。
ハットちゃんの膝に蹴りをいれる。ベンゼマのインサイドキックに似た一撃が、ガシッという鈍い音を響かせた。
「お前こそ、生放送中にツイートしてんじゃねぇ。
なにが『やった。ベイルがハットトリックっ!』だ。
放送に集中ろよっ。」
ハットちゃんも、黙ってはいられない。膝の痛みをこらえながら、反撃だっ。
「ツイートに気がづいてるってことは、スマホ 見てるんでしょっ。
自分も見てるくせに何言ってるのよっ。」
タンッ!という甲高い音。
ハットちゃんのピンヒールが、リック君の足の甲を打ち抜いたのだ。
レアル・ソシエダ戦で、ジョレンテの足を踏みぬいたメッシの反則を思わせる一撃に、リック君は、言葉を発することもできない…。
リック君が、ようやく 反撃の体勢を整えた時に、その声は響いた。
はーい。じゃぁメールを紹介していきますね。
1オクターブ高い声…。
CMが明けて、ハットちゃんがメールを読み上げ始めたのだ。
しまった。もう反撃することはできないっ。悔しそうに唇を噛むリック君。
その時であった。
そうなんだぁ。リック君は、どう思う?
なんと、何事もなかったように、ハットちゃんが、リック君に話を振って来た。
くそっ、全く話を聞いてない。しかし、生放送だ。何か答えなくては・・・。
うん。いいアイデアだと思うよ。頑張って欲しいな。
苦し紛れに、無難な言葉を発する。
何言ってんの?
お母さんの首絞めるのは無いでしょ。
もぉ、真に受けて、ホントに首を絞めちゃダメですよ。
リック君は、言うことがひどいわねぇ。
くっ…はめられた。この性悪女めっ。
『ハットとリックの 執筆家になろう ラジオ』
それは、割と小説を読むハットちゃんとリック君、仲良し2人組が、小説投稿サイト 執筆家になろうの魅力をたっぷりお伝えしていく番組である。
文字数(空白・改行含まない):1000字
こちらは『第3回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』用、超短編小説です。
下の小説を手直ししました。ちょっとはマシになったと思います。
【下がき版】ハットトリックの 執筆家になろう ラジオ!ただいま絶賛放送中!
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