ひみつの守護者 ミスティ・アーク
パロディでルナティックでどうにも自由なローファンタジー世界、チック=ニ=チアサ。
それの新年度。
……と冠した、投げっぱなしな続く短編無しの、読み切り新ヒロインちゃんが登場します。
※残酷表現ありと言うのは、主に心理状態です。正気度とかにも関わってきます。ご注意下さい。
20XX年。
どれだけ経っても、どれだけ退けても、地球は脅威から狙われている。
~~~
4月も終わりに近付いてきた頃。の休日。
場所は地元で有名な食堂。
店主は学生時代から料理上手として知られていて、沢山の声に推されてついにプロとなった男性が開いている。
バイトの子達も可愛い子揃いで、その子達目当てで通う野郎もワンサカしているが、そいつらは例外なく撃沈までがセット。
そんな食堂で、茶髪でツインテール……じゃないな。ビッグテールの少女がブーブーむくれながら食事していた。
少女の名前は小鳥遊 琴里。
クラスメイトからピヨピヨちゃん、とからかわれる事もある小学生。
「学校の男子がね、オレの方がカッコいい!とか言いながら、アタシをちらちら見ながら乱暴な事ばっかりしてるの。
見せつけるのは勝手だけど、そんなのはただ迷惑にしかなってないのよっ!」
学校でのことをグチグチ漏らすが、同じテーブル席でバイトの女性達が強く頷いている。
「解る!私達も似たようなものでね、そんな男子を見て子供だな~って呆れてたよ」
「その頃の男子って……高校生でも一部残ってるけど、大体チカラが強いとか何とか。
体を動かすのが上手い男子こそカッコいいとか、勘違いしているのばっかりで。
女子もそれがカッコいいとか、注目される男子と付き合えれば自分も目立てる~って狙っちゃうのよね」
「でもわたし達の世代は違ったの……」
「女子は家事を積極的にこなしてくれる、とっても頼れる料理上手な男の人に夢中だったんだっ。ねっ?」
「……元凶……」
赤・青・緑・黄・紫。それぞれの色した髪を持つバイト達が、店主のモブい男性を見る。
が、当人……若き店主は聞こえてません、とばかりに夜分の仕込みをしている。
「げんきょう?」
ちょっとおいてけぼりにされた小学生が、バイト達と店主とで視線を何度も往復させて、それでもわからず小首をかしげて頭に?を浮かべる。
それを見たバイト達が、そろって微笑む。
現在は忙しい時間帯を抜けた、そこそこ暇なタイミングで、ほとんど休憩時間状態。
来る客は地元民ばかりで、客とこうして喋る様子を見てとやかく言う環境がない為、かなり寛容である。
実はバイトへ愚痴ってた彼女こそ、現役の魔法少女。
しかも今年度からの新米魔法少女で、仲間は居ない。
居ない上に、魔法少女仲間が増える予定も無い、ソロの魔法少女。
ちゃんと友達や親友が存在している為に、孤独な少女が常の寂しい子ではない。とあらかじめ言っておく。
彼女の大好きなデミグラスソースが掛かったオムライス。
それをのんびり完食して「ごちそうさまでした!」と元気よく合掌。パチン!と鳴った音で、もっと食べたいとの思いを振りきっている様にも聞こえる。
会計を済ませ「また来ます!」と言い残し、出ていった。バイト達が手を振ってお見送り。
残った店員達が、おしゃべりを再開する。
「あの子が今年度からの魔法少女? ひとりなんでしょ? 危なくないの?」
「大丈夫みたいよ? どこかにいる、マスコットの力を借りず変身できる強過ぎた魔法少女ほどじゃないにしろ、しっかり対処できるんですって」
「今回の敵はなんだったかな……?」
「え~と、なんでもって言ってたねっ」
「……雑……」
「雑だけど仕方ないのよ。ワタシが聞いたのは、あらゆる災いだって話よ」
「確かになんでもだ」
「見守ってたりするのかな……?」
ここで一同、店主へ注目。
視線と話しの流れから、訊かれたことを察した当人が、首を横へと振って否定する。
「強い敵じゃないんだ……」
ホッとする緑の子。と言うかバイト全員だが、それは一体どんな意味が込められていたのだろうか。
~~~
場所が変わって、小さな山にある公園。
遊具が少なく、こんな所に来てまで遊ぶ意味が薄いと、かなり評判がよろしくない公園。
実際は公園と言う名で伏せられた、対水害避難場所のひとつであるが、真価を発揮する機会が幸いにしてない為、維持費に関して自治体予算の金食い虫として疎まれている公園。
お陰で人が来ず、ひとりで秘密な事を行うには持ってこいである。
公園内の広場には、先ほど食堂から出ていった少女がいる。
それと、肩の近くでふよふよ浮いているカボチャ。
そのカボチャには竜を探索するゲームシリーズで登場する、最弱モンスターみたいな顔があった。
どうやら少女以外には見えない特殊なカボチャらしく、以前親友へカボチャの事を話したら、見えない事と人前でそいつに話しかけるなと注意された経験がある。
少し考えれば分かるが、見えないナニカヘ話しかける姿は、大変に痛々しい。
「今日は何をするの? パド君」
どうやらカボチャの名前らしい。
ちなみに君呼びだが、それは音の座りが良いだけで、実際には女性だそうだ。
「パド以外のスピリットを使いこなす訓練カボ!」
語尾がカボなカボチャが、なんだか偉そうに指示を出している。
「使い方は変わらないの?」
「変わらないカボ。なにかにスピリットを憑依、とり憑かせて指示を出すだけカボ」
……この魔法少女の戦い方はテイマー系の様だ。
「敵は系統別。琴里へ託した箱に敵のスピリットを納めれば、同系統のスピリットが融合してより頼れるスピリットになるカボ」
「スピリットの系統は、感情・病気・現象……だったかな?」
「そうカボ。ちなみにパドは感情で、この間納めたスピリットが病気カボ」
「それぞれ得意な分野とか有るの?」
「感情が肉弾戦、病気が間接戦闘。現象はなんでも強いカボ」
ちなみに、物理属性とか魔法属性とかは無い。
全部魔法。全て魔法少女が生産する魔力を使うから、魔法属性だ。
敵スピリットは敵スピリットで、内包している魔力を使って攻撃してくる。
つまり敵の攻撃も全部魔法属性だ。
「テキトーに突っ込ませるだけじゃ駄目なのね」
「スピリットを上手く使わないと今後は大変カボよ?」
なかなかにシミュレーションゲーム的ではあるが、ちょっと待って欲しい。
魔法少女のマスコットが戦闘に参加するなんて、かなり珍しいタイプである。
「よって、カボ達をどうすれば上手く動かせるか。それの訓練カボ!」
「分かったわよ。ボックス、オープン!」
その言葉が変身キーらしく、魔法少女の変身シークエンスが始まった。
詳細は省くが、胸の前に広げた両手。その上に箱が現れ、箱のふたが開いたら変身開始。
横文字魔法少女なのに、衣装の基礎は巫女服。配色も基本変わらず。
だがそこに魔法少女らしいアレンジがされている。
しかし袴は長い緋色を堅持。デザイナーは袴に何か思い入れでも有るのだろうか?
髪型はビッグテールがほどけ全部下ろされているが、それでも肩に届かない長さで、マッシュボブ(長め)に見える。ついでで巫女にふさわしく、真っ黒な色の髪に変色した。
「さて、それでは訓練開始カボ!」
~~~
訓練した翌日。
「町の境、大きな川の河川敷にスピリット反応カボ! 昨日の訓練した成果を見せつけてやるカボよ!」
少し遅れて町内放送でもその旨が流れ、事実だと判断する。
親友と遊ぶ約束をしていた放課後、それはやって来た。
……とても迷惑だ。
せっかく親友と遊ぼうとしていた気分が台無しだ。
親友との約束を破る事になった埋め合わせも、しなきゃならない。
とても大迷惑だった。
親友は初変身を見ており、秘密を共有してる。スピリットが出たと言われれば、緊急で遊べなくなったと理解してくれる。
でも……
「遊びたかったなぁ」
出された宿題なぞ放り捨てて、親友とただただ遊びたかったのだ。
「琴里、すぐ現場へ向かうカボ!」
本当に、ひたすら遊びたかったのだ!!
~~~
変身して現場へ向かうとそこには、丸くて黒いがテラテラと機械油みたいな感じで虹色に光る、グチョグチョしたナニカが浮いていた。
「アレは風邪の原因、雑菌カボ! 病気系統のスピリットカボ! 油断するなカボ!」
叫んで琴里へ注意を促すが、琴里本人はそれどころではない。
「いや待って! あれは本当に雑菌なの!? 見てると正気でいられなくなる感じなんだけど!?」
そう。どうみてもあれは神話生物臭がする、とてもヤバそうなブツだ。琴里の涙腺が、今にも崩壊しそうな勢いである。
「得体の知れない存在と言う意味ではどっちも変わらんカボ!」
「前回の球菌なんて丸っこくて小さくて、ポヨンポヨンしてて可愛かったじゃない! でもアレは人間並みの大きさで、今回のと差が酷すぎる!」
「そんな事言ってる場合じゃないカボ! とっとと倒すカボ!」
そう言ってカボが取り出したのは、どっかで見た事がある青と赤の人形。
青いのはいかにも姫騎士です!と主張するような長裾アーマードレスに、強そうな西洋剣を携えている。
赤いのは、和な装飾がされた赤いロングコートを着た白髪の男性。やたらと黒い弓と、ねじくれて長い鏃を持つ矢が握られている。
しばらくソレを見ていた琴里だが、どこにあったのかを思い出す。
「これ、お父さんがもう手に入らないレアなクレーン景品だって、言ってたやつだ」
しかも箱入り未開封だった物。
「家に有った人形で、一番強そうな人形カボ!」
とても自慢気に語るパド君だが、琴里の気持ちは最底辺。
「バレたらお父さんが……」
無くなっている事に気付いた瞬間、間違いなく発狂する。暴れて落ち込んで、しばらく燃え尽きた燃え殻か、魂が抜けて空っぽの器か。
とにかくロクな事態にはなるまい。
家庭崩壊の足音すら聞こえてきそうだが、現実の状況がそんな心配している時間を許してくれない。
「良いからとっととこの人形へ“スピリットインストール”するカボ!」
焦るパド君を見て、その視線を追いかれば、嫌でも分かる。
雑菌と呼ばれた黒いナニカが、こちらへゆっくり近付いて来ている。
「ええい、もうどーでも良いやっ! スピリットインストール!!」
ここで負ければ、この雑菌は世界各地へ飛び回り、世界が風邪を始めとした様々な災いに塗り潰される。
そうなったら大切な人形がどうとか、平和だから出来るやり取りなんてやっていられないのだ。
変身後の琴里……ミスティ・アークは常に小さい箱を手に持っていて、そこから光がひとつ出て赤い方の人形に吸い込まれていく。
「インストールカボっ!」
そしてパド君は青い人形へ飛んで行って衝突。浸透。同化を行う。
スピリットが入った人形は強い光を発し、それが収まる頃にはアークよりも大きい姿になっていた。
「やるカボ!」
姫騎士となったパドは西洋剣を構え、勢い良くショg……ゲフン。雑菌へ疾駆。
……西洋剣は西洋剣のままらしい。原作では特別なタイミング以外は透明になっていたはずだが、人形に依っているようでその辺の設定が働いていない。
「…………」
エミy……ゲフンゴフン。赤い弓兵となった病気スピリットは、何も指示を受けていない為にぼんやり棒立ち。
既に2度は戦っているため、琴里はもう突っ込まないが、インストールされた人形の顔は全てパド君だ。緊張感なぞ湧いてこない。
「病気スピリット、パド君を援護して!」
そう指示されてから、ようやく動き出す。
動き出しさえすれば、あとは自律行動する。
どうやら欲しい指示は行動方針であるようだ。
昨日は細かく指示していたが、それが要らないなら楽で良い。そう思ったアーク。
そこからは一進一退の攻防。
パド君が斬りかかり、病気スピリットが弓矢で牽制する。
雑菌は負けじと体から触手を伸ばし鞭として使い、飛んでくる矢を弾き剣を巻き取ろうとする。
そしてまだまだ生やせる触手で、パド達を打ち据えてやろうと振り回す。
あ。正面から来る攻撃から、姫騎士の喉?首?を守る鎧パーツに傷がついた。
…………そして不思議なのは、弓兵の矢が1本しか無い。なのに幾つも飛んでいくのはどういうわけか?
なんて思ったが、実際に飛ばしているのは魔力らしい。
矢をつがえて撃ち出したと思ったら、飛んでいくのは矢を模した魔力。矢自体は握った手から離れていない。
と言うかだ。撃ち出されたあの矢はかなりヤバい物のはずなのだが、なぜだか本来の威力は無く、ただの弓と矢に成り下がっている。
もしこの場に、使っている人形について詳しい者がいたら、荒れ狂うだろう。2騎も従者を連れていて、なんたる様かと。
だがここには居ない。なぜなら危険な存在から一般人を遠ざける為、警察が頑張っているから。
~~~
10分近く経過しても、状況に変化は無い。
お互い程よくダメージを受け、アークによる指示出しの甲斐無くシーソーゲームが続いている。
触手鞭が上手いこと動き回り、なんと弓兵の髪が戦闘開始当初より短く刈られていた。
下手すると刈られ続け、バリカンを使ったみたく刈り尽くされ、最悪剃り込みさえ入れられかねない。
このままでは真っ黒に日焼けしてグレる、悲惨な未来さえ幻視できそうだ。
「……そんな事はさせない」
観戦し続ける時間を使って、どうしようもない妄想をしてしまい、現実に戻ったら戻ったで父へ人形に関して思うことがある。負けたら人類の未来だってヤバい。もう彼女は限界に近かった。
「もう沢山だ、こんな状況は」
意を決したアークに握られた箱が軋み、悲鳴をあげる。
「もうヤだ。 やってられない」
両手で箱を掴み、胸元まで持ち上げる。それから雑菌に対して直角、左腕が雑菌から一番近い姿勢で立つ。
「アタシに何もかも背負わせ過ぎなのよ。 こちとら小学生だよ? そんな奴にどれだけの事をやらせようとしてるのよ」
首だけ回して雑菌を見る。そして左足を上げた。
「お父さんのコレクションがヤバい、地球がヤバい? うるさい。今はアタシの心がヤバいんだよ」
胸を張って、左手は掴んだ形のまま腕を開きながらひねる。
それと同時に上げた左足は、雑菌の方角へ向けて踏みしめる。
最後に右手が箱を掴んだまま、左腕とは逆方向へぐるんと回った。
「やって、られるかぁ~~~っ!!!」
怒号と共に、魔法で強化された身体能力によって投げられた箱!
箱は美しいレーザービームとなり、味方スピリットの隙間をかいくぐり、雑菌へとぶつかった。
……時速? 知らん。勝手に計測してください。
そのぶつかった箱だが、変化は箱よりむしろ雑菌の方に起きた。
「あっ…………」
箱に吸い込まれた雑菌。
これに驚いているのは、パド君。
前回までは、光の球になってから箱に納めるべし。そうしないと入らないから、と言っていたのだ。
それがどうだ。
ある程度弱った相手なら、入ったではないか。
知らない。こんな事は知らない。
知らないが出来てしまったのは事実。
パド君から冷や汗が流れる思いだが、今やるべきは他にある。
チラリと見た。
「…………」
巫女っぽい少女がむくれてらっしゃる。
「……どうするカボ」
パドは悩む。
説明と違う事態、昨日の訓練だけでは上手く戦えないもどかしい状況。そしてさっき叫んで爆発したミスティ・アークをなだめる手段。
それに何より、家から勝手に持ち出して、ボロボロにしてしまった人形への言い訳。
やることは一杯ある。
なんとかなだめすかして琴里ちゃんの家へ帰りますが、やはり父が帰って来てひと悶着。
結果、しばらく魂が抜けた空っぽの器化しました。
合掌。
以下、チック=ニ=チアサ世界定例のネタバレ有りの乱雑Q&Aです。
興味が無い方はここまでです。読了ありがとうございました。
また目に触れる機会がございましたら、その時は再び読んでいただけると嬉しいです。
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Q.最初の食堂にいた6人は?
A.シリーズ前作で最終回を迎えたあの子達。
Q.店主の姉とその家族は?
A.まだ同居してますよ?
店は実家のすぐ近くです。姉の夫……個人事務所持ち弁護士先生が、営業日の昼によくやって来ます。
Q.バイト達か姪っ子、進展は?
A.あり得ません。条例とか世間の目とかが怖いので。
Q.パド君はなぜカボチャ?
A.ミスティ・アーク。昔好きだったゲームのタイトルに似ていて、ソレには楽器のドラムみたくリズミカルに叩かれるカボチャが出てきたので、それの影響。
Q.ミス○ィックアーク?
A.ノーコメント。
Q.え、でも人形に力を吹き込んで、それを動かして戦うなんてマンマじゃないですか?
A.ノーコメント!
Q.人形に憑依……そう言えば、騎士王にス○イムの顔って、邪神像じゃね?
A.気にしたら負け。
Q.なんでサーヴァ……従者なのに、原作みたいな力の使い方ができないの?
A.それを琴里やパド君が知らないから。そのキャラの戦い方ではなく、剣を振り回しているだけ、弓で矢を撃ち出しているだけ。原作を知っていれば見ていれば、覚えていればもっと戦えたと思われる。
つまり過去のスーパーヒーローや魔法少女人形を使った方が、琴里本人がテレビ中継とかで見てるし格段に強い人形として使える。
Q.パド君。箱。様々な災い……。モチーフがアレなら、なんでパン君とかドラ君じゃないの?
A.調べましたが、アレは女神とか女性とか言われてるんですよ?パンとかドラじゃあ人間名っぽくないので。
Q.話を戻すけど、元々ヒト型だったのになぜカボチャにしたよ。
A.それだとつまらないから。案としては亀(箱は本当なら甕……カメだったらしい)ってのも有りました。
Q.じゃあ亀で良かったじゃん。
A.それだとゲーム要素が……。なので、アークの初戦闘で憑依したのが亀のヌイグルミって設定へ落ち着きました。書かないけど。
Q.カボチャである意味は?
A.琴里ちゃんの気分が良かったり悪かったりすると、捕まえられて、リズミカルに叩かれて演奏の道具とされます。
Q.琴里……ことり。って、箱を持ったコトリとかヤバいだろ!
A.はい。本気でヤバいです。ヤバいからもう書きたくないっす。
Q.なんで琴里ちゃんの魔法少女衣装は巫女服?
A.パドの元ネタが女神だと言ったはず。それに使われているなら巫女だろう、と。 ついでにヤバい箱を連想させるし、お祓いの意図も込めて
Q.琴里ちゃんの戦い、今後の展開とか考えていた?
A.はいかイエスかで訊かれれば、イエスです。
実はパド君自身が敵代表。……開けちゃダメと言われた箱を好奇心で開けちゃった張本人ですので。
希望はキミだったんだよ!とか口説いて琴里ちゃんを引き込んで、全部まとめて全てはパドのモノ~ってする予定だったのが、箱の中身は全て琴里ちゃんの物になってました。残念!ってオチを考えていた。
行動原理が具体的には、好奇心。感情の塊であるパド君は、中身が凄いものならパドのモノ~。開けてビックリ凄いもの。人間界へ行っちゃった~! 人間界も面白そうだ、なら中身回収を言い訳にして人間界観光もしちゃおう!
はい、まあ。アレな子です。大迷惑極まりない、どーしょもない奴です、はい。
Q.琴里ちゃん、年度終了で完全引退?
A.さあ? 別のナニカがやって来て、力を貸して~とか言われるかも知れません。
Q.雑菌がヤバくね?
A.連想ゲームでなぜかそうなったとしか……。
雑菌→菌の総称→集合体→危険な集合体→テケリ・リ
自分でも正直わからん思考回路です。
Q.雑菌は病気で間接戦闘が得意じゃなかったか?
A.アレで間接戦闘? アレからなんか粒を噴き出させるの? と考えたら、アイデアロールを要求されそうだったので、全力回避。長い触手ムチで近寄せないよう戦う→それが間接戦闘で良いじゃない! と思考停止しました。
Q.ちょこちょこ出てくる親友ちゃん、何者?
A.幼馴染で大親友。
魂の半身と言って良いほど仲良し。同性だが、異性だったなら結婚していたと言われるほど、いつも一緒にいる仲良しさん。
実はファーストキスから現在まで、家族以外とはお互いしか経験がない。……今はしていないが、小学生へ上がる前に恋愛ドラマやアニメをふたりで観ていて、盛り上がるシーンで真似てはしゃいでた。
「結婚してしまえ」と周りから言われたら、お互いを見て「無いわー」がお約束。結婚は考えていない。けどふたりで上京するとかになれば、同棲する位はアリだとか。
Q.結局、ひみつの守護者ってなにを指すの?
A.正体を隠す→ひみつの 災いから地球を護る→守護者
それで良いんじゃね? 難しく考えなさるな。