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41.やっぱり朝酒は旨い
昨夜、風呂に入りそびれた日下部は朝一で風呂に入り部屋に戻った。そこへ井川が帰ってきた。他の連中はまだ寝ている。起きる気配すらない。
「寝る。飯はいらねぇから。時間になったら起こしてくれ」
そう言うと、布団の上に倒れ込んだ。
日下部たちは井川を置いて朝食に行った。
「旅行の時って不思議と朝飯がたくさん食べられるんですよね」
名取はそう言って大盛のご飯をお替りした。
朝食を終えて部屋に戻ると井川は起きていた。昨夜大量に買ってきた缶酎ハイを飲んでいた。
「やっぱ、朝酒は旨めぇなぁ。ほら、お前らも飲め」
「僕は精算あるんで先に行きます。皆さん、遅れないように」
早くも宴会モードの井川を尻目に日下部は一足早く部屋を出た。




