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21.宴会スタート

 大体いつもそうなのだけれど、タバコ組は固まる。宴会場でもそうだった。けれど、幹事の日下部だけは末席に控えた。

 揃ったところで宴会のスタート。井川が乾杯の音頭を執った。


 御膳に並べられた料理はどれも手の込んだもので味も良かった。この中の何人かはお伊勢参りの後でうどんを食べているにもかかわらず、みんな箸が進んだ。始まったばかりではあったが井川が日下部に向かって叫んだ。

「気になってしょうがねえから早く発表しちまえ」

「もうですか?」

「その方が幹事もゆっくりできるでしょう?」

 四宮もそう促す。

「じゃあ、行きますか」

 日下部は成績表と馬券の結果を取り出した。

「では、6位から発表します」

 名取が不敵な笑みを浮かべた。




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